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整体師を採用するコツと注意点を解説!優秀人材を獲得するノウハウを紹介

整体師を採用した経験がなく、どのように採用活動を進めるべきなのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、優秀な整体師を採用するコツや注意点などを網羅的に解説します。整体師の採用に向いている具体的な手法や、求人広告を作成する際のポイントなども紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

整体業界における採用の重要性

整体業界において採用がなぜ重要なのかを理解しておきましょう。東京商工リサーチの調査によると、「マッサージ業・整骨院等」の2018年の倒産件数は93件にのぼり、過去10年間で最多となっています。

1-「マッサージ業・整骨院等」の倒産年次推移

一方、厚生労働省の調査によると、「あん摩、マッサージおよび指圧を行う施術所」は10年間上昇を続けています。

このように倒産件数が多く、競争率の高い整体業界で勝ち抜くためには、優秀な人材の確保や従業員の定着率向上が重要です。特に定着率の低下は深刻で、一人の早期離職により約180万円の損失が発生するとされています。

よって、整体業界においても採用上の課題は経営者が取り組むべき重要な課題といえるでしょう。

整体師を採用する際のポイント

採用の際は、求職者の立場に立った採用が重要になります。これは整体師の採用市場が売り手市場であるためです。

たとえば、厚生労働省が運営するjobtagのデータによると、柔道整復師の有効求人倍率は3.58倍です。厚生労働省が公表した有効求人倍率1.27倍(全業種平均)と比較すると、かなりの売り手市場であることが分かります。

そのため、整体師を採用する際は下記のポイントを押さえ、効果的に進める必要があります。

  • 採用目的の明確化
  • 募集要件の改善
  • 求人票の改善
  • 労働条件や福利厚生の見直し

優秀な人材の確保と、定着率の向上を図るための重要ポイントをみていきましょう。

採用目的の明確化

採用目的の明確化により、採用活動を効率化できるだけでなく、下記のメリットを得られます。

  • 採用手法の選定がしやすくなる
  • 採用予算の設定が適切になる
  • 求める人物像が明確になり判断基準が定まる
  • 教育や研修制度を準備しやすくなる

以上から、採用目的の明確化は、人材の立場に立った採用活動を進めるうえで欠かせない要素の1つといえます。

募集要件の改善

募集条件の改善により、応募率や定着率の向上を見込めます。

たとえば、株式会社リクルートの調査では「給与に関して不満があったから(給与が低い・収入が不安定など)」が15.3%と最も多い転職理由です。そのため、募集要件に記載する給与体系の明確化や、各種手当ての明示などが重要になります。

具体的な施策は次の通りです。

  • 基本給+歩合給の内訳を具体的に提示
  • 月収例や年収例を実例ベースで記載
  • 各種手当てがあれば記載

こういった情報を募集要件に明示できれば、応募率や定着率の向上につながります。

求人票の改善

求人票の改善により、応募率やマッチ度の向上を見込めます。たとえば、求職者が重視している条件をより詳細に記載すれば応募率が向上しやすくなります。

株式会社リクルートの調査によると、下記の3つを重視している人が多いです。

  • 通勤がしやすいか(59.5%)
  • 給与(54.2%)
  • サロンの雰囲気やテイストが合うか(49.4%)

この3つを踏まえて具体案を紹介します。

求職者の要望

求人票の改善案

通勤がしやすいか

  • 「最寄駅から徒歩3分、大通り沿いで通勤便利」など、具体的なアクセス情報を記載
  • 「駐車場10台完備」のように多様な通勤手段への対応を明記
  • 「交通費全額支給(月額上限5万円まで)」など、通勤手当の具体的な金額を表示
  • 「引越し支援制度あり(住宅手当月3万円)」など、転居を検討する人向けの支援制度を記載

給与

  • 「月給30万円~(経験3年以上の場合)、未経験25万円~」など、経験年数別の具体的な給与を明示
  • 「入社2年目で月給35万円達成者実績あり」といった、具体的な昇給実績を記載

サロンの雰囲気やテイストが合うか

  • 「20〜40代のスタッフが活躍中!和やかな職場です」など具体的な年齢層と雰囲気を説明
  • 「毎月のスタッフ会議でコミュニケーションを大切にしています」など職場の文化を説明
  • 「完全個室の施術ルーム、充実した休憩室完備」のように、働く環境を具体的に記載

労働条件や福利厚生の見直し

労働条件や福利厚生の見直しにより、応募率を向上できます。たとえば、株式会社リクルートの調査によるとリラクゼーション業界で働く人は、働くにあたって54.1%が「仕事とプライベートの両立が重要」と述べています。

そのため、柔軟な勤務時間を設定したり、休暇を取得しやすい環境を作ったりすることが重要です。具体的な施策としては下記が考えられます。

  • シフト制の導入(週3~4日からの勤務も可能)
  • 残業時間の明確な制限
  • 有給休暇の取得推進
  • 土日祝日の振替休日制度

また、同調査によると「上司(オーナーや店舗など)と意見が合わなかったから」という理由が7.7%と高い数値(全体で3番目)だったため、福利厚生の面では下記の施策が有効です。

  • 相談窓口の設置
  • 敵的な面談制度

優秀な整体師の特徴

優秀な整体師の特徴を明確化して求人票や募集要件に反映すれば、効率的に採用を進められます。優秀な整体師の特徴は次の通りです。

  • 専門性
  • コミュニケーション力
  • 傾聴力
  • 向上心

以下にて詳しくみていきましょう。

専門性

専門性の高さは即戦力につながる重要な要素です。たとえば、人体の構造や機能に関する深い知識をもち、それを実践的な施術に活かせる人材は優秀といえます。

具体的には以下の要素をもつ人材です。

  • 解剖学や生理学の専門知識
  • 症状と原因を的確に把握する分析力
  • 安全性を重視して施術の実施できる

専門性は、実践でしか判断できない要素があるため、実際の施術シーンをみるのが重要です。

コミュニケーション力

整体の施術では、患者との信頼関係の構築が不可欠です。優秀な整体師は以下のようなコミュニケーション能力を備えています。

  • わかりやすい説明力
  • 親しみやすい話し方
  • 適切な距離感の保持
  • 患者の不安を和らげる対話力

「マタニティ整体白金サロン」代表の川崎さんは、自身の経験をもとにちょっとした仕草や話し方から、候補者のコミュニケーション能力の有無を判断しています。

メールやLINEの文章の書き方、お客さまとお話しをするときの話し方、ちょっとした仕草を見ますね。ふとしたときに、心の中が現れるもの。私と考え方などが同じかどうかをチェックしています。

引用:モアリジョブ|「マタニティ整体白金サロン」代表 川崎有希子さん

傾聴力

患者の症状を正確に把握し、最適な施術を行うためには、高い傾聴力が必要です。具体的に、優秀な整体師は以下のような特徴をもっています。

  • 患者の話に集中して耳を傾ける
  • 言葉の背景にある意図を理解する
  • 表情やしぐさからの情報も読み取る
  • 適切なタイミングで質問や確認を行う

フィットネスクラブ等30数店舗のサロン・治療院の開業実績をもつサニー久永さんは、経験よりも傾聴力が重要だと語ります。

経営者視点で見ると、採用する時は年齢や経験度はあまり重要視していません。技術に対する自信があることはいいことですが、それを上回る『お客さまに喜んでいただく気持ち』を求めています。いかにお客さまが喜ぶようなところに耳を傾けることができるかが大事なのです。

引用:モアリジョブ|「骨格ストレッチ(ジョイレッチ)協会」理事長 サニー久永(さにーひさなが)さん

向上心

医療や健康に関する知識や技術は日々進歩しています。そのため、優秀な整体師は以下のような向上心をもって日々の業務に取り組んでいます。

  • 最新の施術技術を習得
  • 継続的な学習姿勢
  • 自己の施術技術の振り返りと改善
  • 患者からのフィードバックを積極的に活用

向上心をもった人であれば、楽ではない研修も乗り越えられるため、定着率の向上にも期待できます。

ベアハグでは新卒および中途の採用を行っていますが、入社する人の多くは未経験者だそう。その理由は、経験がなくても一人前の施術者になれるよう、徹底した社内研修を実施しているから。研修は決して楽なものではありませんが、「自分の手でお客さまを癒したい」という強い気持ちを持って、スタッフのみなさんは乗り越えて来たそうです。

引用:モアリジョブ|「ベアハグ赤坂本店」鈴木さん

整体師の採用におすすめの方法

整体師の採用におすすめの方法は次の通りです。

  • 求人サイト
  • リファラル採用
  • SNS

それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

求人サイト

求人サイトは、多くの求職者にリーチできる採用方法です。Indeedやリクナビなどの大手求人サイトを活用すれば、幅広い層からの応募が期待できるでしょう。

主なメリットとデメリットは次の通りです。

【メリット】

  • 多くの求職者の目に触れやすく、応募数を確保しやすい
  • 給与や勤務条件など、募集要項を詳細に記載できる
  • 応募から面接設定までのプロセスを一元管理できる
  • スマートフォンからの応募に対応しており、求職者の利便性が高い

【デメリット】

  • 掲載費用が比較的高額
  • 求人サイトによっては業界未経験者からの応募も多く、選考の手間がかかる
  • 同業他社の求人も多く、募集要項での差別化が難しい
  • 応募者の本気度にばらつきがあり、内定辞退のリスクも高い

なお、整体師専門の求人サイトも存在します。予算と相談しながら一般的な求人サイトと併用すれば、より費用対効果の高い採用活動を行えます。

リファラル採用

リファラル採用とは、現在勤務している整体師からの紹介による採用方法です。既存スタッフのネットワークを活用するため、信頼性の高い人材を確保できます。

【メリット】

  • 紹介者が人物像を理解しているため、ミスマッチが少ない
  • 既存スタッフとの相性を事前に把握できる
  • 紹介者が入職後にフォローできるため定着しやすい

【デメリット】

  • 紹介の発生タイミングを予測できない
  • 紹介手数料の設定や制度設計が必要
  • スタッフ数が少ない場合は採用に期待できない

SNS

InstagramやFacebookなどのSNSを活用した採用手法です。院の雰囲気や治療方針を視覚的に伝えられます。

【メリット】

  • 院の文化や雰囲気を日常的に発信できる
  • 若手整体師へのリーチが期待できる
  • 採用コストを抑えることが可能

【デメリット】

  • 継続的な情報発信が必要
  • フォロワー獲得に時間がかかる
  • 応募者の質にばらつきが出やすい

整体師の採用に強い求人サイト5選

ここでは「整体師 求人」と検索して上位5サイトに表示される、下記のおすすめ求人サイトを紹介します。

  1. ジョブメドレー
  2. Indeed
  3. 求人ボックス
  4. リジョブ
  5. JOBNOTE

以下にて詳しく見てみましょう。

1.ジョブメドレー

2-ジョブメドレー

基本掲載料金

無料

整体師の求人数

約4,000件(2025年2月時点)

特化分野/得意な業界

医療・介護業界

対応デバイス

PC・スマホ

ジョブメドレーは医療・介護の分野に特化した求人サイトで、厚生労働省から「優良募集情報等提供事業」の認定を受けた信頼性の高いプラットフォームです。

ジョブメドレーを利用するメリットは次の通りです。

  • 管理システムが使いやすい
  • 求職者と直接コミュニケーションが取れる
  • 掲載から応募、採用までがシンプルで分かりやすい

2.Indeed

3-Indeed

基本掲載料金

無料

整体師の求人数

約2万2,000件(2025年2月時点)

特化分野/得意な業界

地方採用

対応デバイス

PC・スマホ

Indeedは、月間約2,000万人が利用する国内でも大きな求人検索エンジンです。求人情報の掲載は基本無料ですが、「スポンサー求人(有料掲載)」の活用により露出を高め、攻めの採用活動を展開することも可能です。

Indeedを利用するメリットは次の通りです。

  • 複数職種の掲載が可能
  • 予算設定によって掲載期間を自由に調整できる
  • 検索エンジンからの流入も多く、多様な求職者層にアプローチ可能

3.求人ボックス

4-求人ボックス

基本掲載料金

無料

整体師の求人数

約4万7,000件(2025年2月時点)

特化分野/得意な業界

特になし

対応デバイス

PC・スマホ

求人ボックスは月間1,000万人を超えるユーザーをもち、特に20代後半から40代前半のユーザーが多いのが特徴です。掲載は基本無料で、有料掲載にする場合も1クリック25〜1,000円単位で設定可能です。

求人ボックスを利用するメリットは次の通りです。

  • 自社採用サイトがなくても「採用ボード」で簡単に求人作成が可能
  • 求人内容がいつでも編集可能
  • 全国各地の求人を掲載でき、地方採用にも効果的

4.リジョブ

5-リジョブ

基本掲載料金

要問合わせ

整体師の求人数

約4,500件(2025年2月時点)

特化分野 / 得意な業界

美容ヘルスケア業界

対応デバイス

PC・スマホ

リジョブは「掲載料金+成果報酬」の料金体系を採用し、掲載時と採用成功時に一定額を支払う仕組みです。そのため、予算管理がしやすく、採用が発生しなければ負担がないため無駄な採用コストを抑えらえます。

また、リジョブは転職満足度98%という高い評価を得ており、求職者からの信頼も厚いです。

リジョブを利用するメリットは次の通りです。

  • 美容ヘルスケア業界の採用を効率化できる
  • スカウトメールを活用した攻めの採用も可能
  • 掲載料金と成果報酬の組み合わせで予算管理がしやすい
  • 検索エンジンで上位表示されやすく露出増加が期待できる
  • 未経験者から経験豊富な管理職まで幅広い層の求職者が利用

5.JOBNOTE

6-JOBNOTE

基本掲載料金

無料

整体師の求人数

約7,000件(2025年2月時点)

特化分野 / 得意な業界

整体院

対応デバイス

PC・スマホ

JOBNOTEは治療家・セラピスト業界に特化した求人サイトです。求職者への「お祝い金制度」を設けており、採用された人に最大2.5万円のお祝い金が支給されるため、求職者からの人気も高いです。

JOBNOTEを利用するメリットは次の通りです。

  • 求人件数が業界トップクラス
  • カウンセリング、履歴書添削、面接対策などの求職者サポートが充実
  • 地方の求人も多数掲載しており、Iターン・Uターン転職にも対応

魅力的な整体師の求人広告を作成するポイント

魅力的な整体師の求人広告を作成するポイントは次の通りです。

  1. 職種名は一般的な用語を使用
  2. 職務内容は具体的に記載
  3. 応募要件は関連性の高いキーワードを含める
  4. 給与設定は選択肢と根拠を明示
  5. スタッフの声を掲載して魅力アップ

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

1.職種名は一般的な用語を使用

職種名は、求職者の検索にヒットしやすい一般的なワードを使用しましょう。社内独自の呼称は避け、求職者が実際に検索するワードを設定してください。

【効果的な職種名の例】

「整体師」

「整体師・セラピスト」

「整体師・ボディートレーナー」

「整体師・スポーツトレーナー」

「整体師・リラクゼーションスタッフ」

【避けるべき表記例】

「整体のプロ」

「マッサージ職人」

「健康アドバイザー」

求職者はまず「整体師 求人」「整体師 転職」といった一般的なキーワードで検索します。そのため、基本的な職種名をメインに使用し、必要に応じて具体的な役割を追記するかたちが効果的です。

2.職務内容は具体的に記載

d's JOURNAL編集部の調査によると、求人サイトや求人票において、応募者が最も重点的に確認しているのは「給与」で、その次に「仕事内容(職務内容)」となっています。そのため、職務内容の欄は応募者が理解しやすいよう具体的な内容にしましょう。

実際にリジョブで掲載されている事例を紹介します。

【施術業務】

  • 筋肉弛緩調整
  • 骨格矯正
  • 関節可動域減少部位への可動域調整

【接客業務】

○電話対応

○来院受付対応

○施術対応

○お会計

【事務作業】

  • OPEN準備
  • 締め作業
  • ベッドメイキングから院内清掃
  • 各web媒体の管理作業

引用元:リジョブ

上記のように、整体師としての仕事以外で発生する仕事がある場合は、明確に記載しましょう。採用後に発覚した仕事があると「思っていた仕事と違う」となり、早期離職につながるリスクがあります。

実際、エン・ジャパン株式会社の調査によると「仕事内容」「職番の雰囲気」などで入社後ギャップを感じた従業員の過半数が3ヵ月以内に退職しているため、注意が必要です。

3.応募要件は関連性の高いキーワードを含める

応募要件は、職場の雰囲気と求める人物像が明確に伝わるように記載します。一般的に「求める人物像」として応募要件を掲載する企業が多いです。

【効果的な記載例】

  • 土日のどちらかを含む週最低2日以上フルタイムで勤務できる方
  • リピート率90%以上の治療院でキャリアを積みたい方
  • 手技スキルを磨きたい方
  • 向上心や成長意欲がある方
  • チームワークや思いやりを大切にしてくれる方

過度に多くの要件を記載すると応募のハードルが上がってしまうため、本当に必要な要件に絞ることが重要です。また、「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」など、必要資格

がある場合はその旨も記載しましょう。

4.給与設定は選択肢と根拠を明示

d's JOURNAL編集部の調査によると、求人サイトや求人票において、最も重点的に確認しているのが給与です。そのため、求人票では、ざっくりとした給与額を記載するのではなく、額の詳細やその背景にある考え方を明確に示すことが大切です。

【給与設定の具体例】

●正社員

・月給 23万円~80万円+実績手当


●給与実績例

・入社1年目(未経験)

 月給+実績手当5.0万円=28.5万円


●入社2年目(役職なし)

 月給+実績手当8.0万円=32.0万円


●入社3年目(院長)

 月給+役職手当18万=48万円


●充実の手当て

・役職手当/実績手当/皆勤手当など

・賞与年1回 (院長以上は年2回)

・交通費全額支給


スタッフの生活を第一に考えています!だからこそ、業界の平均を上回る給与水準を実現しました。整体師としての腕を磨きながら、プライベートでの夢(結婚・マイカー・マイホーム)も諦めないでほしい。私たちは「高い技術力」と「豊かな生活」の両立ができる環境づくりにこだわっています。当院で働くスタッフ全員が、経済的な不安なく将来設計できる—そんな職場文化を大切にしています♪

上記のように、提示した給与に「本当に?」と疑問を持たれないよう、具体的な裏付けを示すとよいです。

5.スタッフの声を掲載して魅力アップ

求人票にスタッフの生の声を掲載すれば、求職者はより現実的に職場環境をイメージできます。スタッフは求職者にとって最も等身大な存在であり、その声には大きな説得力があるためです。

スタッフの声を掲載するメリットは次の通りです。

  • 「自分もこんな働き方ができるかも」という共感を生む
  • 経験の浅い求職者の不安を和らげる
  • 職場の人間関係や雰囲気が具体的に伝わる

【未経験からの成長例】

整体の知識ゼロからのスタートでした。最初は不安でしたが、先輩スタッフが丁寧に指導してくれて、今では自信を持って施術できるようになりました。毎週の勉強会で少しずつスキルアップし、お客様から「あなたの施術が一番合う」と言われた時は涙が出るほど嬉しかったです。(20代・女性スタッフ)

こういった実践で役立つ求人作成のポイントや具体的な掲載例は、以下からダウンロードできる無料の資料で詳しく解説しています。

整体師を採用する際の注意点

整体師を採用する際の注意点は次の通りです。

  • 資格や経験の有無を確認
  • 理念や目指す方向性の合致性
  • 教育の仕組みが整っているか

以下にて詳しくみていきましょう。

資格や経験の有無を確認

応募前に必要な資格や経験を明確に示せば、求職者とのミスマッチを防げます。

具体的な確認事項は次の通りです。

  • 国家資格(柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師など)の要否
  • 実務経験年数の要件
  • 得意な施術技術や専門分野
  • 保有している民間資格

未経験者を募集する場合は、その旨を明記し、資格取得支援制度や研修制度について具体的に説明しましょう。

理念や目指す方向性の合致性

整体院オーナーの理念や目指す方向性を明確に示せば、価値観の合う人材との出会いやすくなります。伝えるべきポイントは次の通りです。

  • 整体院の設立背景や想い
  • お客様に提供したい価値
  • 治療方針や施術へのこだわり
  • 今後の事業展開ビジョン

抽象的な表現は避け、具体的なエピソードを交えて伝えれば、求職者の共感を得やすくなります。具体例は次の通りです。

自分自身の腰痛改善体験から、この整体院を立ち上げました。「痛みの解消」と「根本からの健康サポート」にこだわり、お客様一人ひとりに合わせたオーダーメイド施術を大切にしています。


今後3年で市内に3店舗展開を計画中。新店舗のコンセプトからメニュー構成まで、スタッフと一緒に創り上げていきます。将来はスタッフが主体となって運営する店舗も増やし、みなさんの成長ステージを提供していきたいと考えています。

教育の仕組みが整っているか

教育の仕組みが整っていないと従業員の定着率が上がらず、結果的に採用の失敗を招きます。具体的には、教育する仕組みやフォロー、育成する人が揃っているかなどを確認しましょう。

たとえば「ペアハグ」では、仮採用から本採用までにしっかりとした教育システムが構築されています。

まず現場に出る前に約3週間の研修があり、ここでボディケアやフットケアを行うボディセラピストとしての技術を身につけます。それと同時に技術以外の接客や事務などの研修も受け、その後、店舗に配属となります。店舗に勤務する際には店長のチェックを受けて、合格したら若葉マークでデビュー。店舗での試用期間4ヶ月を経て本採用となります。

引用:モアリジョブ|「ベアハグ赤坂本店」鈴木さん

しかし、教育システムが整っていない場合でも、教育経験のある人を採用すれば、他店舗のノウハウを取り入れつつ、現場で働いていた人材をそのまま登用できます。現時点で必要な人材を精査し、効果的な採用を行いましょう。

採用した整体師の定着率を上げる方法

採用した整体師の定着率を上げる方法は次の通りです。

  • キャリアパスの設計
  • モチベーション管理
  • 福利厚生の見直し

それぞれの方法について詳しく解説します。

キャリアパスの設計

整体師が将来のキャリアを明確にイメージできる環境を整えれば、長期的な定着につながります。たとえば、採用後もスキルを磨ける研修があると、整体師はキャリアアップに可能性を感じられます。

実際、「ベアハグ」では採用後も自身のスキルを高められる仕組みを作り、従業員が活用しています。

整体の技術を身につけたい人は、NPO法人日本スポーツトレーナー協会が運営している東京スポーツトレーナー学院で学ぶことができます。6ヶ月のカリキュラムを修了し試験に合格後、整体師となるわけです。再受講もできるので、さらに技術を磨いたり新しい情報や技術を身につけることも可能です。2~3回受講する人が多いですね」

引用:モアリジョブ|「ベアハグ赤坂本店」鈴木さん

モチベーション管理

整体師一人ひとりのやりがいをもって働ける環境があれば、おのずと定着率は上がります。

具体的な施策は次の通りです。

  • 定期的な個人面談の実施
  • 施術技術の向上を実感できる評価制度
  • 勉強会や研修への参加機会の提供
  • 施術成果の可視化とフィードバック

特に、定期的な面談は、従業員の意見や不満を直接聞ける場となるため重要です。不満は従業員全体に共通している可能性があるため、一人の意見は全体の意見と捉えてしっかりと向き合いましょう。

福利厚生の見直し

働きやすい環境を整備すれば、長く働き続けたいと思える環境に近づきます。実際、株式会社フレアスの貝沼さんは、福利厚生を整えるだけで差別化につながり、定着率の向上や採用の効率化につながると語っています。

この業界は未だに師弟制度が残っていたり、国民保険を自分でかけていたりと、福利厚生が整っていないところが多いので、その充実度は大きいのではないかと。また未経験の方に関しては、研修制度の充実を入社の理由に挙げてくれる方も多いです。

引用:モアリジョブ|「株式会社フレアス」執行役員/直営統括部部長 兼 人材開発部部長 貝沼洋之さん

具体的な改善案は次の通りです。

  • 柔軟な勤務シフト制度
  • 休暇取得を促進する策の提案
  • 体力的な負担を軽減する設備の導入
  • 産休・育休制度の充実

特に整体師は身体的負担が大きい職種のため、休息がしっかりと取れる環境整備は重要です。

まとめ

整体業界の採用は、院や店舗の将来に関わる重要な要素です。採用後のミスマッチや定着率の低下は、店舗の経営に大きなダメージを与えます。そのため、採用の際はポイントを押さえ、効率的に進める必要があります。

整体業界で採用活動を行う際のポイントは次の通りです。

  • 採用目的を明確にする
  • 募集要件のハードルを上げ過ぎない
  • 求人票の掲載内容や表現を改善・工夫する
  • 労働条件や福利厚生を見直す

自社に必要な人材を精査し、無駄のない効果的な採用を行いましょう。

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Bizリジョブ編集部
Bizリジョブ編集部では、人材・採用、店舗運営、経営、美容・ヘルスケア業界などで経験があるメンバーで構成されています。 美容・ヘルスケア業界の経営者・オーナー様にとって、リジョブだからこそ集められる価値ある情報をわかりやすくお届けします。