「求人を募集しても人が来ない」と悩む企業は多いのではないでしょうか。
その要因として、労働力人口の減少や採用市場の競争激化などが挙げられますが、実は採用戦略や求人広告の内容に原因があるケースも少なくありません。
そこで本記事では、求人を募集しても応募が来ない会社の特徴、応募したくなくなる求人広告の特徴をまとめた上で、おすすめの対策を紹介します。
求人を募集しても応募が来ない会社の特徴
求人を募集しても応募が来ない会社の特徴を、5つ紹介します。
求人方法が少ない
求人を出す方法が限られていると、求職者が情報にアクセスしにくくなり、応募数が伸び悩む場合があります。例えば、ハローワークや店舗に求人情報を掲示するだけでは、一定の求職者層にしかリーチできません。
厚生労働省による調査結果からも、求職者は求人情報サイトを中心に様々な方法を用いているのが分かります。そのため、まずは求人方法は多岐にわたり、1つや2つに絞る必要はない点を理解しておきましょう。
自社に適さない求人方法を用いている
自社の採用ターゲット層に適さない求人方法を選んでいると、求める人材からの応募は集まりません。
例えば、若い世代を採用ターゲット層とする場合、SNSを活用した求人情報の発信が有効です。それにもかかわらず高い年齢層のアクセスが多い媒体ばかり使っていては、理想の人材は見つからないでしょう。
また、主要な求人方法である求人サイトも得意なターゲット層が異なります。具体的には、新卒や中途をはじめ、特定の業界、職種、地域など様々です。こうした差異を意識せずミスマッチな求人方法を選んでしまい、応募数の少なさに悩む企業も散見されます。
採用ターゲットが明確に定まっていない
採用ターゲットが不明確な企業には、応募が集まりにくくなります。ターゲットが曖昧な状態では、適した求人方法を選べず、欲しい人材に響く情報発信が行えないためです。
自社の採用ターゲットを明確化するためには、採用要件の設定が不可欠です。まずは人材に求める条件を言語化して、採用要件を設定しましょう。
以下のPDF資料では、採用要件の設定用フォーマット、記入例、設定手順、注意点をまとめています。無料ダウンロードの上、ぜひご活用ください。
業界のマイナスイメージをフォローできていない
一部の業界では、長時間労働や高ストレスなどマイナスイメージをもたれているケースがあります。こうしたイメージを放置したままでは、優秀な人材の応募を妨げてしまうため、対処が求められます。
例えば、IT業界であれば「ワークライフバランスを重視し、残業時間の削減に成功」、建設業であれば「最新技術の導入により作業効率と安全性を向上」など、不安をもたれがちな課題の解消に向けて意識的に取り組んでいる姿勢を示すのが効果的です。
また、美容師業界もマイナスイメージをもたれがちですが、多くの企業や店舗がその解消のための工夫や努力を行っています。
美容業界というと未だに勤務時間や収入面でブラックなイメージがあると思います。そのため「addict」では時間や収入的な部分において豊かさを求めていこうと意識していますね。
引用:モアリジョブ|美容室「addict」代表 美容師 高石 大輔さん
美容師の求人って、給与や休日が「当社規定による」って書いてあることが多く、とても疑問でした。そういうのをなくしていきたいので、労働環境をよくすること、きちんとした待遇で雇用することは決めていました。
引用:モアリジョブ|美容室「HEATER 代表」佐々木 達也さん
求職者の目線に立った求人広告になっていない
求人広告が会社目線に偏って書かれていると、求職者に魅力が伝わらず、応募につながりにくくなります。業界シェア率や業績など自社のアピールポイントや、給与や勤務時間といった条件面の掲載だけでは、応募意欲を高めるのは難しいでしょう。
なお、求人広告で注意したい点は、次の項目で詳しく解説します。
以下のPDF資料では、ターゲティングから具体的な求人広告の作成までを4ステップで解説しています。無料ダウンロードの上、ぜひご活用ください。
応募したくなくなる求人広告の特徴
応募したくなくなる求人広告(求人票も含む)の特徴を、4つ紹介します。募集しても応募が集まらない場合、求人広告に問題があるケースも考えられます。以下の特徴に当てはまっていないかを確認しましょう。
採用競合と比較して待遇条件が劣っている
求人広告を見た際に、同業他社の類似ポジションと比べて待遇が劣っていると、求職者は「条件の良い他社を検討しよう」と考えてしまいます。例えば、他社よりも低い給与水準や少ない休日数は、応募をためらわせる要因となります。
パーソルキャリア株式会社の調査によると、求職者のうち72.4%が「給与」、44.8%が「休日・休暇」を重視すると答えており、企業によって差が出やすい待遇条件を選定基準としているのが分かります。
待遇条件で応募候補から外されないために、業界の相場および同業他社の動向を把握しておきましょう。
仕事内容の詳細が分かりにくい
仕事内容が大まかにしか記載されていない求人広告は、業務内容や求められる役割を想像しにくいため、敬遠されがちです。
例えば「ルート営業」「一般事務」「顧客対応」のような抽象的な表現だけでは、実際に何をする仕事なのか、どの程度のレベルを求められるのかが伝わらず、求職者が応募を検討する際に不安になります。
先に紹介したパーソルキャリア株式会社の調査においても、「仕事内容(詳細)」は69.9%が重視すると回答しており、応募を検討する上で前提となる項目です。そのため、初めて求人広告を見た求職者でも仕事内容をイメージできるように具体的に書くことが大切です。
※再掲
応募条件が厳しくて該当者が少ない
求人広告での応募条件が厳し過ぎると該当する求職者が少なくなり、応募は集まりません。潜在する優秀な候補者を逃してしまう原因にもなります。
例えば「業界での経験10年以上」や「〇〇の資格保持者のみ」といった厳しい条件を並べると、該当者を極端に限定してしまいます。
代わりに「業界での経験があれば尚可」や「〇〇の資格取得支援制度あり」など、柔軟性を持たせた表現を用いれば、より幅広い人材からの応募を促せます。
NGワードを用いている
不適切な表現や差別的な言葉の使用は、法的問題を引き起こすだけでなく、企業イメージを損なうため用いないようにしましょう。
具体例としては、以下の通りです。
▼性差別になる表現と改善例
▼年齢差別になる表現と改善例
▼国籍や人種に関する表現と改善例
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その他にも違反ではないものの、応募意欲を欠いてしまう以下のような表現は避けるべきです。
▼かえってマイナスイメージを与える曖昧な表現
▼精神論への偏重を感じさせる表現
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募集しても応募が来ない会社におすすめの対策
募集しても応募が来ない会社におすすめの対策を、6つ紹介します。
複数の求人方法を組み合わせる
求人をより多くの求職者に届けるためには、複数手段の組み合わせが有効です。具体的には、求人サイト、SNS、自社のwebサイト、ハローワーク、人材エージェントなどを組み合わせて求人を行います。
例えば、公的な「ハローワーク」は各サービスが無料のため併用しやすく、「SNS」も工数さえ賄えれば安価で運用できます。また下記の通り、利用する求職者の多さから「求人サイト」の活用も優先したいところです。
※再掲
複数の手段を組み合わせて採用活動を行うと、求職者との接点が増えて応募数の増加が期待できます。
求職者の人たちに出会う接点を、とにかくたくさん作りました。求人サイトやSNSはもちろん、美容学校や学生とのつながり、自社のブランディングなど数多くの手を打っています。受け身の採用ではなく、攻めの採用という感じでしょうか。
先日スタッフを対象に、何をきっかけにうちのサロンを知ったのかというアンケートをとったのですが、SNS、美容学校の先生からの紹介と本当にさまざまでした。
引用:モアリジョブ|美容室「OjOmano」CHO 倉田 晋吾さん
採用情報は会社説明会やガイダンス、ホームページ、リクルート専用のInstagramなどでアナウンスしています。そこから基本的には新卒の場合、Googleフォームを活用して履歴書や自己PRを送っていただくんです。
(中略)中途採用の場合は、時期を問わず必要なときに募集をかけているので、各サロンのホームページやSNSアカウントなどでアナウンスしています。中途採用専用の応募フォームから応募いただいたら、すぐに面談して合否が決まるという流れです。
引用:モアリジョブ|株式会社エターナル 準執行役員/LallYou 渋谷 代表 守道さん
採用ターゲットの利用頻度が高い求人媒体を利用する
欲しい人材からの応募を増やすためには、多くのターゲット層が活用する求人媒体を利用することが重要です。
例えば、若年層を採用したい場合にはInstagramやXといったSNSや、若者向けの求人アプリを活用すると効果的です。一方で、経験豊富な層や特定のスキルを持つ人材を求めるのであれば、専門的な求人サイトや転職エージェントの利用が望ましいでしょう。
なお「リジョブ」の場合、美容・ヘルスケア業界の人材が多く利用しており、総会員数は55万人に及びます。低コストを実現しやすい採用成果報酬ウェイト型のため、求める人材を高いコストパフォーマンスで採用できる可能性が高い点も特徴です。
ぜひ下記資料をダウンロードの上、詳細をご確認ください。
求人広告や求人票の掲載内容を見直す
求人広告や求人票に記載する内容が不足していたり曖昧だったりすると、求職者は不安を感じて応募意欲が低下します。
仕事内容や求める人物像、企業文化、キャリアパスなど、求職者が知りたい情報を具体的かつ分かりやすく記載しましょう。応募者が「自分が働く姿」を想像できる求人内容にすると、応募意欲を引き出せます。
整備されてきた自社の就業環境や魅力を、求人票やホームページ等でわかりやすく伝えられるよう、表現を毎回見直し改良している。求職者目線に立ち、言葉遣いや文の順序に気を配り、自社への応募の裾野を広げることを意識している。
引用:地域で活躍する中小企業の採用と定着事例集|株式会社セラビ
では、求職者は具体的にどのような情報を求めているのでしょうか。
こちらのPDF資料では、美容・ヘルスケア業界別に求職者が求める条件を紹介した上で、求人広告・採用ページの作成ポイントを解説しています。求職者の本音が反映された貴重なデータが満載ですので、無料ダウンロードの上、ぜひご活用ください。
待遇条件を改善する
「各従業員が安定して働き続けられるか」を重視した待遇条件を改善すれば、応募数アップにつながります。
具体的には、給与をはじめ、休日数、福利厚生、教育・キャリア面などの改善です。その際、同業他社の水準を踏まえた改善を実施し、採用市場での競争力強化を図りましょう。
以下は、労働環境が厳しいイメージをもたれがちな警備業界の事例です。「株式会社セキュリティ庄内」は、入社後に安定して働き続けられる環境づくりを実施し、待遇条件の改善に成功しています。
採用した人材が働き続けられる環境づくりを重視することとした。安定的な受注のためには警備のレベルを高める必要があると考え、従業員研修・教育を充実させ、資格取得支援も実施。
(中略)安定的に受注することで、従業員の賃上げを継続的に実施。また装備品の充実等により従業員のストレスを軽減させることで、働き続けやすい環境づくりに成功している。有休取得率も向上しており、離職率の低下につながっている。
引用:地域で活躍する中小企業の採用と定着事例集|株式会社セキュリティ庄内
ダイレクトリクルーティングを実施する
求職者からの応募を待つだけでなく、企業側からアプローチを行うダイレクトリクルーティングも効果的な採用手法です。
例えば、「リジョブ」のようにスカウト機能が搭載されている求人サイトを利用すれば、求職者のプロフィールを確認しながら自社にマッチするスキルや経験を持つ人材に直接メッセージを送れます。転職に積極的な求職者だけでなく、転職を迷っている優秀な潜在層にもリーチできる点もメリットです。
リファラル採用を実施する
社員の知人を通じて人材を紹介してもらうリファラル採用も、信頼性の高い方法として注目されています。
社員の推薦であるため、自社の文化や価値観に合う人材である可能性が高く、離職率の低減にもつながります。紹介者に多少のインセンティブを支給しても、他の手法と比べると低コストで行えるでしょう。
ただし、常に候補者を得られるわけではなく、採用に関して双方のタイミングも合致する必要があるため、他の求人方法との併用がおすすめです。
まとめ
求人を募集しても応募が来ない原因としては、求人方法やターゲット設定の不備、業界特有のマイナスイメージの放置、求職者目線の欠如が考えられます。
対策として、以下のポイントが有効です。
- 採用ターゲットに適した求人サイトやSNSなど、複数の求人方法を組み合わせて求職者との接点を拡大する
- 仕事内容や待遇など求職者が重視する項目をおさえた求人広告を打ち出す
- ダイレクトリクルーティングやリファラル採用など新たな採用手法を検討する
採用で成果を上げるためには、応募が来ない原因を見極めた戦略的な改善が求められます。
本記事の内容を参考に適切な対策を講じて、理想の人材と出会える環境を整えましょう。

- 執筆者情報
- Bizリジョブ編集部