エステのカウンセリングはお客様ひとりひとりに合った、最適な施術を行うための欠かせない接客のひとつです。成約率やリピート率を上げるうえでも重要な役割を担っています。
本記事ではカウンセリングの目的や役割、カウンセリングを行う際のポイントについて解説します。
自らのカウンセリングスキルを高めたいエステシャンや、スタッフのスキルを高めて成約率やリピート率を向上させたい経営者は、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてください。
エステでカウンセリングが重要な理由
エステでカウンセリングが重要な理由は、カウンセリング次第で失客につながる恐れがあるためです。
ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、カウンセリングや施術の方向性決定の場面で「お店を変えよう」と思った人は27%でした。
なかでもF2層では33%と割合が高く、カウンセリングを重要視していることがわかります。
▼カウンセリングの場面で「お店を変えようと思った」(フェイシャル利用者/複数回答)
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調査対象 |
割合 |
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全体(n=300) |
27.0% |
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F1層(20~34歳) |
26.6% |
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F2層(35~49歳) |
33.0% |
※顧客満足調査(エステサロン編)をもとに作表
「体験は来るのに契約につながらない」もしくは「2、3回のリピート来店で止まってしまう」というエステサロンは、カウンセリングに問題点が潜んでいるのかもしれません。
エステにおけるカウンセリングの目的とは?
カウンセリングの質を上げるには、まずカウンセリングの目的を再確認する必要があります。カウンセリングの目的は、主に以下の3つです。
- お客様の悩みや来店理由を知る
- お客様に合った施術メニューを提供する
- 施術内容のすり合わせをする
カウンセリングシートに書かれた情報を深堀りし、より良い施術につなげるためにもカウンセリングの本来の目的を再確認しましょう。
お客様の悩みや来店理由を知る
カウンセリングは、お客様の悩みや来店理由を知るためにあります。カウンセリングシートを記入してもらっても、それが全てではありません。
カウンセリングシートをもとに会話をすることで、カウンセリングシートには書かれていない、お客様の真の悩みやお客様自身も気づいていない問題点が見えてきます。
悩みを改善したい理由や達成したい期日など、お客様の悩みや来店理由を深堀りするためにもカウンセリングは不可欠なものといえるでしょう。
お客様に合った施術メニューを提供する
お客様に最適な施術メニューを提供するためにも、カウンセリングは欠かせません。
多くのエステサロンでは多様なメニューを取り扱っており、予約されたメニューがお客様の悩み改善に向いていない場合もあります。
悩みを持つ人を解決してあげたいという創業社長の思いが、「POLA」の商品やエステにはぎゅっと凝縮されていると思っていますし、創業社長と同じようにお客様の悩みの声をしっかり聞いて、必要な商品を届けるのがビューティーディレクターの仕事だと思っています。
引用:モアリジョブ|ポーラエステサロン根津駅前店 トップビューティーディレクター 藤森圭子さん
お客様の「綺麗になりたい」という思いを叶えるためにも、カウンセリングでしっかりとお客様の悩みを聞き、最適な施術メニューを提案することが大切です。
施術内容のすり合わせをする
カウンセリングでは施術内容をお客様に伝え、施術の流れや内容を理解しているか、納得いただいているかを確認します。
ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、全年代では4人に1人、30代では3人に1人がカウンセリングで「施術内容の説明や確認がない」点に不満を抱いています。
▼「施術についての説明や確認がない」を理由に「お店を変えようと思った(変えた)」割合(フェイシャル利用者/複数回答)
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調査対象 |
割合 |
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全体(n=300) |
26.7% |
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20代(n=99) |
27.3% |
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30代(n=75) |
33.3% |
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40代(n=66) |
30.3% |
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50代(n=60) |
13.3% |
※顧客満足調査(エステサロン編)をもとに作表
内容を事前に説明しておかないと、お客様が求めていた内容や仕上がりと違うなど、施術後のクレームや不満につながります。
Vラインをハート型に残すお客様がいらしたんですが、お客様とわたしの間でイメージが違ってしまって、ご満足いただけなかったこともありました。
引用:モアリジョブ|oelleエステティシャン 橋本さほさん
予約時のメニューから変更する場合もしない場合も、施術内容について説明や確認を怠らないようにしましょう。
エステで大切なカウンセリング3つの工程とその役割
エステのカウンセリングは、施術前に行う「プレカウンセリング」、施術中の「インカウンセリング」、そして施術後の「アフターカウンセリング」に分かれます。
とくにプレカウンセリングとインカウンセリングは、お客様との信頼関係を構築出来るか否かを担う重要な工程です。成約やリピートは、この2つで決まるといっても過言ではないでしょう。
3つのカウンセリングの役割について、詳しく解説します。
施術前のプレカウンセリング
プレカウンセリングはお客様の不安を取り除き、施術の効果を最大限に出す役割を担っています。
初めてのエステやエステサロンに不安を覚える人は少なくありません。「無理な契約を勧められないか」「どんな人が担当なんだろう」など、初めての場合、さまざまな不安を抱えています。
不安を抱えたままでは施術に対する満足度も低くなるため、プレカウンセリングで不安を取り除き、リラックス状態で施術に入ってもらうことが大切です。
とはいえ、お客様のなかには喋るのが苦手な方もいます。そのような方には質問にYes、Noで答えられるクローズドクエスチョンを使うなど、質問の仕方に工夫を施しましょう。
施術中のインカウンセリング
なかなか痩せられない人や肌荒れで悩む人の場合、家族や仕事などがストレスとなり、悩みを作り出している場合があります。
インカウンセリングではプレカウンセリングでは聞き取りできなかった、よりパーソナルな情報の聞き取りや施術の進行に応じて必要な声かけを行います。
施術ではお客様の肌に直接触れるため、パーソナルスペースがなくなり、心を開いてもらいやすくなります。パーソナルスペースは4つの距離感覚があり、肌に触れる施術は恋人や家族など限られた人のみに許される「密着距離」です。
パーソナルな情報はプレカウンセリングではなく、お客様が心を開く可能性が高いインカウンセリングで引き出します。
ただし警戒心のある人に対してはすぐに話しかけず、施術スタートして徐々に会話をいれていくようにしましょう。
なお、警戒心を解くためには、お客様に満足してもらえる技術力も不可欠です。
施術後のアフターカウンセリング
アフターカウンセリングは成約を結ぶための時間でなく、お客様からのフィードバックをもらう時間です。
「実際に施術を受けてみてどうだったか」「不快な点や気になる点はなかったか」など、施術による変化や感想を伺います。
ここではお客様の言葉で話してもらえるように、クローズドクエスチョンではなく、Yes、Noで答えられないオープンクエスチョンで質問しましょう。
また、変化をその場で感じてもらうためには、お着替えの前に「施術した箇所を触って変化を確かめてくださいね」とお声かけしておくことも大切です。
プレカウンセリングのポイント4つ
お客様の不安を取り除き、施術の効果を最大限に引き出すためのプレカウンセリングのポイントを、実際に現場で使えるトーク事例も交えながら4つ紹介します。
アイスブレイクを入れる
お客様が来店したら、いきなりカウンセリングではなく、アイスブレイクをいれましょう。
アイスブレイクには緊張を和らげる効果があるとされ、ビジネスシーンでよく取り入れられているものです。
エステのカウンセリングにおいてもお客様の不安を和らげたり、場の空気を和ませたりする効果が期待できます。
「今日も暑いですね」
「前に話していた駅前のカフェ、オープンしてましたね!もう行かれましたか?」
天気や近隣の店舗、流行りのものなど、一言二言で終わるものが良いでしょう。
カウンセリングの時間を短くしたいと考える人は多く(ホットペッパービューティーアカデミー調べ)、長すぎるアイスブレイクは顧客満足度の低下を招くので注意しましょう。
▼美容サロンで「もっと短縮したい」時間(男女各n=2,100)
画像出典:サロンで「もっと短縮したい」時間は?DXは顧客満足にもつながる!?
カウンセリングシートを記入してもらう
カウンセリングシートはプレカウンセリングの決められた時間で、お客様の悩みや理想、現状を知るための大切なツールです。
カウンセリングシートには、少なくとも以下の設問をいれておきましょう。
- 個人情報(名前、住所、連絡先)
- 当エステサロンを知ったきっかけ
- 悩み、気になる箇所
- エステサロン利用歴
- 職種やライフスタイルなど
- 健康状態
カウンセリングはカウンセリングシートをもとに進めるため、出来る限り詳細に作りこみましょう。お客様へは「チェック事項が多いので、可能な範囲でご記入ください」と一言添えて記入をお願いすれば、お客様の負担や不満を緩和できます。
悩みと目標を確認する
お客様とエステティシャンの間に齟齬を生じさせないため、そしてお客様に満足していただくために、悩みと目標を確認します。
なお、悩みと目標の確認は初回だけでなく、毎回行うことをおすすめします。
長く通うお客様も、結果を求めてエステサロンに来店します。悩みや目標は変わる可能性があり、リピートしてもらうためには常にお客様の「今」の悩みに寄り添い、結果を出すことが大切です。
新規顧客の場合はカウンセリングシートをもとに、既存顧客の場合は前回の施術をフィードバックし、悩みと目標を確認(再確認)しましょう。
ご予約のコース説明や最適なメニューの提案をする
施術に入る前にご予約のコース説明をしましょう。
初めての方や久しぶりに来店の方は、施術内容を理解できていない可能性や勘違いしている可能性があります。季節ごとにさまざまなイベントがあり、エステでケアしたい内容がご予約時点と変わる場合もあるでしょう。
▼季節ごとでよくあるケア内容
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春 |
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夏 |
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秋 |
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冬 |
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プレカウンセリングではご予約のコース説明はもちろんのこと、その時々の悩みや状況を確認しながら最適なメニューを提案しましょう。
インカウンセリングのポイント3つ
プレカウンセリング同様、重要となるのが施術中に行う「インカウンセリング」です。
プレカウンセリングでまだ緊張状態や警戒心がとけない方は、インカウンセリングでも慎重に対応しないといけません。またプレカウンセリングでお客様が心を開いてくれたとしても、インカウンセリング次第では次の来店に繋がらない可能性もあります。
成約やリピートに繋げるために大切な、インカウンセリングのポイントを3つ解説します。
喋りすぎに注意!
施術中、必要以上に喋りすぎるのは、顧客満足度を下げる原因となります。
とはいえ、トラブル防止や結果を出すために最低限のお声かけは必要です。「強さ確認や肌の変化などで少しお声かけさせていただきます」とプレカウンセリング時にお声かけしておくことで、施術中のインカウンセリングによる不満を軽減できます。
一方で、自分の肌や体の状態がどうなのかを知りたい人もいます。お客様のタイプや疲れ具合などの雰囲気をみて、インカウンセリングの量を決めましょう。
また喋る内容にも注意しましょう。ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると「初めて会話するスタッフでNGな話題は?」という問いに対して、恋愛、結婚、家族が上位にあがっています。
▼初めて会話するスタッフでNGな話題(複数回答/年代別トップ5/女性)
画像出典:【調査】美容サロンでの会話、NGな話題の1位は?恋愛・結婚・仕事
打ち解けたように感じてもお客様から振ってこない限りは、上記の話題に触れるのは避けましょう。
赤みなど気になる点があればすぐにお声かけする
施術中、肌に赤みなど気になる点があれば、すぐにお声かけしてください。
「あとで確認しよう」「まあ大丈夫かな?」という考えは、重大なトラブルになる可能性もあります。気が付いた時点で「すぐに」確認しましょう。
なおすでにある赤みや傷についても「ここに傷がありますが触って大丈夫ですか?」など、確認を取ってください。施術でできた赤みや傷でなくてもお客様は施術でできたと思ってしまう可能性があります。
事前や早期にお声かけすることでトラブルは防げます。施術トラブルはお店の信用問題にも関わるため、エステティシャン全員に周知徹底しましょう。
お客様の努力による変化を見つけて褒める
インカウンセリングでは、お客様を褒めることも忘れないようにしましょう。
エステサロンに来店するお客様は自分では頑張れない方や、頑張っているけど思った成果が出ないために、エステティシャンに助けを求めて来店しています。
どちらの場合もお客様なりに頑張っているはずなので「ケーキを夜食べずに朝まで我慢した」「1駅歩いて帰宅した」など、些細な努力も褒めてモチベーションアップをサポートしましょう。
ダメな点ばかり指摘されると、エステサロンに来るのが嫌になってしまいます。リピートのお客様なら仮に変化がまだ出ていなくても「前回のアドバイスを実践できていれば褒める」を忘れないでください。
アフターカウンセリングのポイント4つ
アフターカウンセリングは契約や次回予約、ホームケア商品をご案内する重要な場面のひとつです。
ただし、売上や次回予約の獲得ばかりを意識していると、お客様は気づきます。どれほど高い技術や結果を提供でき、プレカウンセリングやインカウンセリングで信頼関係を築けていても、すべて無駄になってしまいます。
売上ではなくお客様に意識を向けて、アフターカウンセリングを行いましょう。ここでは、アフターカウンセリングで失敗しないためのポイントを4つ紹介します。
肌や体にかゆみや痛みの不快感が出ていないかを確認する
施術後は必ず、肌や体にかゆみや痛みの不快感が出ていないかを確認しましょう。
施術ではエステティシャンもお客様も効果に意識が向きがちですが、もっとも大切なのは「トラブルを起こさないこと」です。
安全な施術の提供が何よりも大切で、そのうえで結果を出していくのがエステです。
施術メニューや使う溶剤によっては時間差で出る場合もあるため、翌日くらいまでは反応が出ないかを意識していただくようにお伝えしましょう。
また帰宅してから、赤みや腫れといった反応が出た場合の対応も伝えておきます。サロン内でもトラブル発生時の対応を周知し、エステティシャン全員が同じ対応をできるように統一しておくことも大切です。
施術による変化はお客様の言葉で喋ってもらう
施術による変化や感想はオープンクエスチョンで尋ね、お客様の言葉で感想を述べてもらいましょう。
オープンクエスチョンとはYes、Noで答えられない質問のことです。
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以上のようにYes、Noでなく、お客様に自分の言葉で喋ってもらえる質問をすることで、お客様自身も改めて変化を実感できます。
肌にうるおいがでましたね!など、エステティシャンが誘導するような言い方や聞き方ではお客様自身も言わされた感があり、真のお客様の声とは言えません。
効果を感じ、エステを続けたいと思ってもらうためには、お客様の言葉で喋ってもらいましょう。
施術内容の振り返りと最適なコース提案、費用の説明をする
施術による変化をお客様に伺ったら、おこなった施術の内容と最適なコース提案、費用の説明をしましょう。
再度、施術内容を説明することで施術で今後得られる効果など、改めてエステの必要性を感じてもらいやすくなります。
なお説明する前に「改めて本日の施術内容と、今後受けていただく場合におすすめのコースとその料金について説明させていただきます」と、お断りを入れるのを忘れないようにしてください。
施術に満足いただけていない場合や、時間のない方にとっては迷惑となり、サロンのイメージを悪くしてしまう恐れがあります。
契約を迷っている方には背中を押しつつ、無理強いはしない
体験後にエステのコースを契約しようか迷っている方に対しては、エステのメリットや通うことで得られる変化などポジティブな面を伝えつつも、契約へ誘導するのは避けましょう。
自己決定ではない契約は、後々の不満や後悔につながります。不満や後悔が残る中で施術を受けても結果が出にくく、途中解約される可能性も高くなります。
独立行政法人経済産業研究所から発表された「幸福感と自己決定」に関する調査によると、自己決定は高い学歴や高い所得よりも幸福感に強い影響を与えることがわかりました。
画像引用:所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる | 神戸大学ニュースサイト
さらに同調査では自己決定とその後の努力、成果の達成について以下のように考えをまとめています。
”自己決定によって進路を決定した者は、目的を達成するために、自らの判断で努力することによって、成果を達成する可能性がより高くなり、また、達成した結果に対して、責任と誇りを持つことが考えられる。”
エステでも自分で契約を決定したお客様のほうが結果を出すために努力し、目標達成と満足につながると考えられます。契約を迷っている方は背中を押しつつ、本人の自己決定に委ねましょう。
エステのカウンセリングで注意すべきポイント
成約率やリピート率を上げるため、以下4つの点に注意し、エステのカウンセリングを進めましょう。
- お客様を否定しない
- インからアフターまで同じエステティシャンが担当する
- お客様にエステで得られる「未来の自分」を想像させる
- 前回までの施術や話をカルテで確認しておく(リピートのお客様の場合)
上記は経験の浅いエステティシャンでも、簡単にできるエステカウンセリングのコツです。成約率やリピート率が低いサロンは、まず意識して取り組んでみましょう。
お客様を否定しない
カウンセリングでは「でも」「しかし」「~ですが」など、お客様の考えを否定する言葉は極力使わないようにしましょう。
とはいえ、間違った美容情報を教示したり、最適なコースや施術を提案したりするうえで、否定の接続詞を全く使わないのは無理があります。
そのためお客様の考えや希望と異なるものを提案する際には、丁寧な言葉使いと前向きな言い回しで、お客様が「否定された」と感じないように配慮することが大切です。
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(トーク例) 「ピーリングをご希望ですが、お客様はデリケートな肌質のため保湿ケアがおすすめです。保湿で肌の保護膜を強くしターンオーバーを整えることで、結果的に綺麗な肌に早く近づけます」 |
インからアフターまで同じエステティシャンが担当する
なるべくすべてのカウンセリングを同じエステティシャンが担当しましょう。
エステのカウンセリングにおいて、お客様との信頼関係は重要です。カウンセリングごとに担当者が変わるエステサロンもありますが、担当者が変わるとお客様の不安や警戒心が増す原因となります。
信頼関係を築いて成約率やリピート率をあげるためには、インカウンセリングからアフターカウンセリングまで、同じエステティシャンが担当することをおすすめします。
お客様にエステで得られる「未来の自分」を想像させる
カウンセリングでは「エステに通う前提」で会話を進め、お客様にエステで得られる「未来の自分」を想像させましょう。
お客様は「今の自分」に不満があり、エステサロンに来店されます。「今の自分」に「エステ」が加わることで手に入れられる「未来の自分」を想像させる言葉を使い、カウンセリングを進めます。
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(トーク例) 「こちらのコースは肌のトーンアップを目的としたもので、月〇回のペースで通っていただくことでお悩みのくすみ感の改善が期待できます」 |
また「通うか、通わないか」ではなく、以下のようにコースの二択を提案することでお客様は通う前提で思考するため、成約やリピートにつながりやすくなります。
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(トーク例) 「エステサロンに足を運ぶ時間がない方は月1回コースとホームケア、ホームケアをできる自信がない方は月2回コースを選ばれる方が多いです」 |
前回までの施術や話をカルテで確認しておく(リピートのお客様の場合)
リピートのお客様を対応する場合は、前回までの施術内容やお客様の悩みを確認してからカウンセリングに入りましょう。
ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、約7人に1人の方が「何度も同じ話を聞いてくる」「前回の施術内容や自分の悩み、希望を覚えていない」ことを理由にお店を変えようと思ったと回答しています。
▼お店を変えようと思った場面(複数回答/フェイシャル)
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具体的な場面 |
2023年全体(n=300) |
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何度も同じ話を聞いてくる |
15.0% |
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前回の施術内容や自分の悩みや希望を覚えていない |
14.7% |
※ホットペッパービューティーアカデミー 顧客満足調査(エステサロン編)をもとに作表
前回の施術内容やお客様の悩み、希望はカルテで共有し、毎回同じことを聞かないように気を付けてください。
また担当者が変わらない場合は、パーソナルな話を聞く機会も増えますが、パーソナルな話は他のスタッフと共有してはいけません。個人的に記録するなどし、重複して質問しないように気を付けましょう。
エステティシャンのカウンセリングの苦手意識を克服するコツ
成約やリピートにつなげないといけないプレッシャーから、カウンセリングに苦手意識をもつエステティシャンは少なくありません。
ただ、エステティシャンが緊張しているとお客様に緊張が伝わり、お客様を不安にさせてしまいます。
ここでは、カウンセリングの苦手意識を克服するコツを紹介します。
お客様を仲良しの先輩だと思ってカウンセリングする
カウンセリングが苦手な人は、目の前のお客様を仲良しの先輩と思って接してみましょう
ランチや旅行を楽しめる先輩が綺麗になりたい、肌の悩みを改善したいと相談されたら、緊張などせず、親身になって相談に乗り、最善策を提案できるのではないでしょうか。
ここで重要なのは緊張せず、しかしフランクになりすぎないようにする点です。友達を想定するとお客様との距離感が近くなりすぎるため、少し気を使う存在である「先輩」が適任です。
仲良しの先輩が綺麗になるためのお手伝いだと考えれば、きっと緊張も和らぎ、落ち着いて最適な施術メニューを提案できるでしょう。
成約ではなく「お悩みの解決」を目的とする
エステティシャンの仕事は成約ではなく、お客様の「お悩みの解決」が仕事であり、カウンセリングもそのためにあります。お客様もコースを契約するのが目的ではなく、綺麗になるためにコースを契約するのです。
成約を意識するとお客様に伝わり、契約どころか警戒されてリピートにつながることはないでしょう。
カウンセリングの際はお客様の悩みに合った最善策を提案できるよう、お客様に意識を集中しましょう。
他のエステサロンへ体験で行ってみる
カウンセリングが苦手な人は口コミや評判の良いサロンの体験を受けて、カウンセリングをお客様目線で学んでみましょう。
- カウンセリング時の表情や目線
- カルテのどの部分を重要視し、質問しているか
- 質問の仕方や受け答え方
- インカウンセリング中の話題の内容や話す量、タイミング
- アフターカウンセリングでどれくらい契約をおしてきたか
客としてカウンセリングを受けると、上記のように学べる点がたくさんあります。逆にカウンセリングの口コミが悪いところに行くのも、カウンセリングで失客する理由が学べます。
カウンセリングに苦手意識のある人は他のエステサロンのカウンセリングを受けて、お客様の気持ちを実際に体験してみましょう。
カウンセリングが得意な人材の採用で、エステサロン運営を成功させよう!
カウンセリングが得意な人材の採用は、サロン運営に大きな影響を与えます。
冒頭で解説したように、カウンセリングの質は3〜4人に1人がサロンを変えようと考えるほど、重要な役割を担っています。
カウンセリングが得意な人材が採用できれば、成約率やリピート率アップに貢献してくれるでしょう。さらに後輩育成もできるため、サロン全体のカウンセリング力を高められます。
技術面だけでなく、お客様に行うカウンセリングについても、コミュニケーション力を磨く研修があったり、成約率の高い先輩に教えてもらったりしながら、覚えることができたので、業務全般に大きな不安はなく、仕事に臨むことができました。
引用:モアリジョブ|株式会社ニューアート・ヘルス&ビューティー WEBストラクチャ部
山脇菜那子さん
リジョブの調査によると、美容やヘルスケア業界に従事するミレニアル世代の約5人に1人が仕事をするうえで「成長すること」や「誰かのために働くこと」を大切にしたいと考えています。
育成担当としての採用枠は成長を求める求職者のニーズにも一致するため、サロンと求職者双方にとって利点となります。
エステサロン運営を成功させるためにも、カウンセリングが得意な人材採用を進めましょう。
まとめ
本記事を総括すると、次のとおりです。
- エステのカウンセリングの質は、エステサロン運営に影響を与える
- エステのカウンセリングはお客様の悩みを知り、最適な施術を提供するためにある
- 行程は3つに分かれ、担う役割が異なる
- 各カウンセリングのポイントと注意点を理解する
- カウンセリングが得意な人材採用で、サロン全体のカウンセリング力を高めよう
エステのカウンセリングは、成約やリピートに影響を与える重要な役割を担っています。高い技術があってもカウンセリングの質が低ければ、失客につながる可能性があります。
ただ契約を取らないといけないプレッシャーから、カウンセリングを苦手とするエステティシャンは少なくありません。カウンセリングが得意な人材採用は、接客を含むサロン全体のカウンセリング力アップが期待できます。
サロンのカウンセリング力アップは顧客満足度や口コミ評価の向上につながるため、サロン運営を成功へと導いてくれるでしょう。
- 執筆者情報
- 田中 久美(Tanaka Kumi)