「フランチャイズオーナーは稼げるの? 」
「フランチャイズオーナーの年収相場は? 」
独立を検討して、フランチャイズオーナーの年収相場が気になっている方もいるのではないでしょうか。フランチャイズオーナーは業種によって年収相場が異なりますが、成功すれば会社員より高収入を狙うことも可能です。
本記事では、フランチャイズオーナーの年収相場を主な業種別・大手企業別に詳しく解説します。フランチャイズオーナーが年収アップを狙う方法や、成功するための事前準備もあわせて解説しますので、ぜひ最後までご一読ください。
フランチャイズオーナーの年収相場は?
フランチャイズオーナーとは、フランチャイザー(本部)と契約して、フランチャイジー(加盟店)を経営する事業者を指します。フランチャイズとは、フランチャイザー(本部)に経営ノウハウや商標、営業販売権を提供してもらう対価に、ロイヤリティを支払う契約です。
フランチャイザーからアドバイスやサポートを受けられ、すでに成功している事業・商標でビジネスを始めるため、ゼロから無名の事業を立ち上げるよりも始めやすいのが特徴です。
「フランチャイズオーナーとして独立したい」と考えている方は、年収相場を含む下記のデータを確認しておきましょう。
- フランチャイズチェーン数・店舗数
- フランチャイズオーナーの年齢・加盟年数・経営店舗数
- フランチャイズ契約の形態
- フランチャイズオーナーの稼働時間
- フランチャイズ店の従業員情報
- フランチャイズオーナーの年収分布
フランチャイズチェーン数・店舗数
一般社団法人「日本フランチャイズチェーン協会」が実施した「2023年度JFAフランチャイズチェーン統計調査」によると、日本国内のフランチャイズチェーン数は1285チェーン、店舗数は25万2783店舗でした。
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調査項目 |
チェーン数 |
店舗数 |
売上げ高 |
|
総数 |
1285 |
25万2783 |
28兆2528億3400万円 |
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小売業 |
305 |
10万7804 |
20兆8588億2700万円 |
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小売業(コンビニ) |
16 |
5万7019 |
12兆304億3300万円 |
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外食業 |
545 |
5万1501 |
4兆3314億9700万円 |
|
サービス業 |
435 |
9万3478 |
3兆625億1000万円 |
フランチャイズチェーン業界は、売上げ高の過半数を小売業が占めており、次に外食業・サービス業の需要が高い傾向にあります。小売業の中でも、コンビニ事業が占める割合は過半数を占めており、チェーン数に比べて店舗数・売上げ高の割合が多いです。
またフランチャイズチェーン業界全体の前年比では、店舗数101.4%・売上げ高104.7%と右肩上がりで伸びています。
フランチャイズオーナーの年齢・加盟年数・経営店舗数
経済産業省が実施した「オーナーアンケート調査」によると、フランチャイズオーナーの年齢は、40~60代が全体の63%を占めています。
▼年齢
加盟年数の分布は、10年未満が全体の38%、10年以上20年未満が全体の33%と、加盟して10年未満のフランチャイズオーナーも多いです。
▼加盟年数
また、経営店舗数は1店舗のみを経営しているオーナーが全体の59%であり、多店舗経営している割合は全体の37%ほどです。
▼経営店舗数
フランチャイズ契約の形態
経済産業省の「オーナーアンケート結果」では、フランチャイザー(本部)が用意した土地・店舗で経営するフランチャイズオーナーが全体の83%でした。
▼フランチャイズオーナーの契約形態
土地や店舗をフランチャイザーに用意してもらう場合、土地や建物を探す手間や費用がかかりません。反面、自分で土地・店舗を用意する契約形態より、ロイヤリティが高くなるため、ビジネスに適した土地を用意できる場合は、フランチャイザーに頼らず店舗を準備するのも1つの手です。
フランチャイズオーナーの稼働時間
フランチャイズオーナーは、人件費を削るために、自ら店舗で顧客対応するケースも多いです。経済産業省の「オーナーアンケート結果」によると、オーナー自らが店頭対応している割合は全体の93%ほど、オーナーの家族が店頭対応している割合は全体の91%ほどでした。
▼1日の店頭対応時間(フランチャイズオーナー自身)
▼1日の店頭対応時間(オーナー家族)
また、週休2日確保できているフランチャイズオーナーの割合はわずか7%と、90%以上のオーナーは週1日以下の休みで稼働しています。
▼週休の日数
フランチャイズオーナーは自営業にあたるので、事業を安定させ黒字化するために、休日を減らして運営するケースも珍しくありません。
フランチャイズ店の従業員情報
事業内容にもよりますが、フランチャイズ店舗を運営するためには、オーナー1人で稼働するのではなく、従業員を雇うケースも多いです。フランチャイズ店の従業員は、オーナーの家族やアルバイト・フランチャイザー本部の従業員など、さまざまな形で確保されます。
経済産業省の「オーナーアンケート調査」によると、一般的にオーナーの家族やフランチャイジー自らが雇用したアルバイト・パートで、店舗を運営するケースが多く、フランチャイザーの従業員が応援に来るケースは稀です。
▼オーナーの家族
▼フランチャイザー(加盟店)が雇用したパート・アルバイト
▼フランチャイザー(加盟店)が雇用した社員
▼フランチャイザー(本部)の社員
フランチャイズオーナーの年収分布
経済産業省の「オーナーアンケート調査」によると、フランチャイズオーナーの年収分布は、以下のとおりです。
▼年間売上げ
▼年間収入
売上げでは2億円以上2億5000万円未満、収入では250万円以上500万円未満の割合がもっとも多い傾向にあります。フランチャイズ経営では、フランチャイザーへのロイヤリティや店舗維持費・人件費などの諸経費もかかるため、売上げに対してオーナーの収入になる割合が低い傾向にあるのです。
ただし、ゼロから事業を始めるより、市場に有利な形で参入できるため、事業を軌道に乗せやすいメリットもあります。
業種別フランチャイズオーナーの年収相場
フランチャイズオーナーの年収相場は、業種や事業規模によって大きく変わります。主なフランチャイズビジネスの業種別に年収相場を比較すると、下記のとおりです。
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業種 |
年収相場 |
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コンビニ |
400万~700万円 |
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飲食店 |
500万~1000万円 |
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学習塾 |
500万~800万円 |
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ハウスクリーニング |
500万~900万円 |
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買取サービス |
700万~1000万円 |
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コインランドリー |
300万~400万円 |
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介護福祉サービス |
500万~700万円 |
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美容室 |
400万~500万円 |
それぞれの年収相場を確認して、どの業種でフランチャイズ起業すべきか検討しましょう。
コンビニのフランチャイズオーナー年収相場
一般社団法人「日本フランチャイズチェーン協会」が公表した、2024年12月度の「コンビニエンスストア統計調査」によると、全国のコンビニ業界全体の売上げ高は1兆円を超えています。
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売上げ高 |
1兆407億1100万円 |
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店舗数 |
5万5736 |
そのため、1店舗あたりの月売上げは1867万2150円、単純計算で×12カ月するとコンビニの
年間売上げ高は2億2406万5810円です。ただし、売上げから諸経費やロイヤリティが差し引かれるため、フランチャイズオーナーの年収はあくまで400万~700万円が目安です。
フランチャイズビジネスの代表格であるコンビニは、、参入数が多い分、経営マニュアルやノウハウが蓄積されています。そのため、立地選びやマーケティングをうまく行えば、フランチャイズオーナーとして年収を増やすことは十分に可能です。
また、店舗をオーナー抜きで回せるようになれば、多店舗経営でさらに年収アップを目指せます。
飲食店のフランチャイズオーナー年収相場
飲食店のフランチャイズオーナーの年収は、500万~1000万円が目安です。飲食店は、フランチャイズビジネスの中でもコンビニに続くメジャーな業種で、駅前や繁華街など客数が多い立地では高収入を目指せます。
ラーメン店や居酒屋などの重飲食業態では、年商5000万〜1億円クラスの店舗もあり、オーナーの年収が1200万円を超えるケースもあります。しかし、重飲食業態は人件費・原価・廃棄・設備維持費などの負担も大きく、赤字に転じるリスクも高いので要注意です。
カフェやテイクアウト専門店などの軽飲食業は、初期投資を抑えられ、個人オーナーでも比較的参入しやすい業種ですが、単価が低いため回転率を重視しなければなりません。
飲食業のフランチャイズは、ブランド力・立地・サービス・リピート率など、さまざまな要素によって収益性が変わります。高年収を目指すには、仕入れコストの見直しやSNSによるマーケティング施策など利益率を高める工夫が必要です。
学習塾のフランチャイズオーナー年収相場
学習塾(フランチャイズ形式)のオーナー年収相場は、年間約500万円〜800万円が目安です。学習塾は、より多くの生徒数を獲得することで、収入源を増やすビジネスモデルです。
そのため、生徒数を増員し複数校舎を展開できれば、年収1000万円超も夢ではありません。対して、開業初期や生徒数が伸び悩むと、年収300〜400万円台になるケースもあるため、集客力と定員維持を意識することが大切です。
学習塾業界は少子化の影響を受けながら、個別指導・英会話・プログラミング教育などのジャンルで拡大しており、教育の多様化によって収益機会を広げています。収益は、生徒数を確保するまで赤字になりやすく、軌道に乗るまで半年〜1年かかるケースが多いです。
集客には、地域の口コミや学校との関係構築が重要になるため、マーケティング施策が欠かせません。
ハウスクリーニングのフランチャイズオーナー年収相場
ハウスクリーニングのフランチャイズオーナーは、年収500万〜900万円前後が一般的な相場です。初期投資が300万ほどと低く、在庫リスクが少ないため、独立希望者に人気が高い業種です。
共働き世帯の増加や高齢化を背景に、ハウスクリーニングの需要が拡大しており、個人宅・店舗・不動産管理会社など、幅広い顧客層を獲得できれば高収益も目指せます。
また、近年は定期契約(サブスクリプション)を取り入れて安定収益を確保しているケースが多く、リピート顧客率を上げれば収益向上につなげられます。品質管理・接客マナー・地域密着の信頼構築によって口コミ紹介を増やすことが、ハウスクリーニング店の売上げを増やすコツです。
買取サービスのフランチャイズオーナー年収相場
ブランド品や貴金属などを扱う買取サービスのフランチャイズオーナーは、年収700万〜1000万円程度が目安です。リユース経済新聞が公表した「リユース業界の市場規模推計2024(2023年版)」によると、中古市場・リユース市場は年々拡大しており、安定した利益を得やすい業態の1つです。
買取業の強みは、在庫を持たずに仕入れできるため、キャッシュフローが安定しやすく、高利益率を実現しやすいことです。人気ブランドや高級時計・貴金属などを扱う店舗では、高収入を目指せます。
ただし、買取品の真贋を判定するスキルや相場変動への対応力が求められ、査定スキルの習得や信頼構築が欠かせません。経験を積み、複数店舗を展開するオーナーは、年収2000万円を超えるケースもあります。
コインランドリーのフランチャイズオーナー年収相場
コインランドリーのフランチャイズオーナーは、年収300万〜400万円前後が相場です。コインランドリーは、無人経営が可能で人件費を抑えられるため、手間のかからない副業型ビジネスとして人気が高まっています。
経済産業省の資料によると、共働きの増加やライフスタイルの変化、アレルギー対策などさまざまな観点からコインランドリーの需要が増えています。
株式会社TOSEIの調査によると、コインランドリーの店舗数は右肩上がりで伸びており、機器の進化により布団を丸洗いする家庭も増えたため、今後の市場規模はさらに拡大する見込みです。
ランニングコストとして電気代・ガス代・水道代などのインフラ使用料がかかり、収益性を上げるには集客イベントやデジタル決済対応など、顧客体験の工夫が欠かせません。
介護福祉サービスのフランチャイズオーナー年収相場
介護・福祉関連のフランチャイズオーナーの年収は、500万〜700万円前後が目安です。少子高齢化に伴い、訪問介護やデイサービス・訪問鍼灸マッサージなど介護福祉サービスの需要は増えており、今後も需要は伸び続ける見込みです。
厚生労働省が公表した「令和5年度介護保険事業状況報告」によると、要支援・要介護認定者は年々増えており、介護福祉サービスの需要が高まっています。
▼認定者の推移
たとえば、HITOWAライフパートナーが展開する訪問鍼灸マッサージ事業「KEiROW」は、全国で345店舗以上を展開しており、地域密着型の在宅ケアサービスとして成長を続けています。
はじめは直営の訪問鍼灸マッサージ、次に有料老人ホームを開設していきました。そして2013年、高齢化社会の激化とそれによる介護問題を受けて全国展開するべくフランチャイズ化を図り、「KEiROW」事業が誕生したんです。
引用:モアリジョブ|HITOWAライフパートナー「KEiROW事業部」部長 牧野鉄兵
介護福祉フランチャイズ事業の魅力は、社会的意義の高さと安定した収益性にあります。行政との連携や助成金制度の活用、職員定着率を向上させる施策を実施して、長期的に安定した経営を実現しましょう。
美容室のフランチャイズオーナーの年収相場
美容室のフランチャイズオーナーの年収目安は、400万〜500万円です。サロン経営は、リピーター率が高ければ安定収益を得やすい一方で、スタッフ教育・人材定着・顧客管理の難易度が高く、店舗マネジメント力によって収益性が大きく変わります。
繁盛している美容室のオーナーであれば、年収800万〜1000万円に到達するケースもあり、SNS集客が得意な店舗は伸びやすい傾向にあります。美容室のフランチャイズオーナーで、高年収を狙うには店舗あたりの集客力を向上させ、複数店舗を黒字経営するマネジメント力を身につけましょう。
企業別フランチャイズオーナー年収相場
業種だけでなく「どのフランチャイザーと契約するか」で、年収は大きく変わります。大手フランチャイザーと契約した場合の年収相場を参考にしてください。
大手コンビニオーナーの年収相場
フランチャイズ業界の中でも、トップクラスの売上げを誇る大手コンビニオーナーの年収相場は、下記のとおりです。
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大手コンビニ |
|||
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年収相場 |
800万円 |
600万円 |
600万円 |
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加盟金(税込) |
Aタイプ:315万円 |
加盟金:110万円 出資金:100万円 店舗運営必要資金:100万円 |
150万円 (商品代金など) |
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ロイヤリティ |
【Aタイプ】 ・24時間営業:43% ・非24時間営業:45% 【Cタイプ】 ・250万円以下の部分:56% ・550万円を超える部分:76% |
【FC-Cn】 ・300万円以下の部分:45% ・300万円超~450万円以下の部分:70% ・450万円を超える部分:60% 【FC-5Cn】 ・300万円以下の部分:46% ・300万円超~450万円以下の部分:71% ・450万円を超える部分:61% |
【1FC-A】 ・250万円以下の部分:49% 【1FC-B】 ・250万円以下の部分:52% 【1FC-C】 ・300万円以下の部分:59% ・300万円超~450万円以下の部分:52% ・450万円を超える部分:49% 【2FC-N】 ・300万円以下の部分:59% ・300万円超~550万円以下の部分:63% ・550万円を超える部分:69% |
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最低保証(年額) |
【Aタイプ】 ・24時間営業:2200万円 ・非24時間営業:1900万円 【Cタイプ】 ・2000万円 ・1700万円 |
1860万円 |
2000万円 |
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契約期間 |
15年 |
FC-Cn:10年 FC-5Cn:5年 |
10年 |
コンビニの中でも、セブンイレブンは年収相場が他大手コンビニより高いです。その分、ロイヤリティも競合他社より高いため、開業資金・経営戦略を用意しておきましょう。
また、大手コンビニフランチャイズの場合、最低保証が設けられており、オーナー総収入の最低額を保証してくれるため安心です。
大手ファーストフードオーナーの年収相場
大手ファーストフードオーナーの年収相場は、下記のとおりです。
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大手ファーストフード |
|||
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年収相場 |
500万円 |
600万円 |
500万円 |
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加盟金(税込) |
加盟金:500万円 |
200万円 |
イニシャル・フィー(出店料):250万円 |
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ロイヤリティ |
・ロイヤルティー:3% ・レントロイヤルティー:売上げに基づく一定割合 ・広告宣伝費:4.5% ・インフラサービスフィー:0.7% |
・ロイヤリティ:1% ・広告宣伝費:1% |
コンティニューイング・フィー(継続使用料):6.0% |
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契約期間 |
20年 |
5年 |
5年 |
マクドナルドやケンタッキーはフランチャイズ比率も高く、年収500万~600万円を目指せます。ただし、加盟金や店舗取得費用の他、設備費や光熱費・人件費などのランニングコストもかかるため、フランチャイズ起業する際は十分な資金を用意しておきましょう。
フランチャイズオーナーが年収アップを狙う方法
フランチャイズオーナーとして高年収を実現するためには、単に店舗を運営するだけでなく、戦略的に売上げ拡大・業務効率化・規模拡大を図ることが大切です。下記のアプローチを実践して、フランチャイズオーナーとして年収アップを狙いましょう。
- 集客・マーケティング施策の実施で売上げアップ
- 店舗規模を拡大する
- 多店舗経営で収入源を増やす
集客・マーケティング施策の実施で売上げアップ
フランチャイズビジネスで、売上げを上げるためには、ブランド力だけでなく、地域・顧客層に応じたマーケティング施策が必要です。SNSを活用した若年層へのアプローチや、地域イベント・キャンペーンとのタイアップにより、知名度・来店率を向上させましょう。
また、フランチャイザーが提供する販促ツールを活用し、集客することも大切です。フランチャイズビジネスを始める際は、プレオープンや地域イベントへの参加など、収益が安定しにくい開業当初から集客施策に注力しましょう。
店舗規模を拡大する
1店舗だけでは、年収の上限が見えてしまうケースも多く、年収アップを目指すなら、店舗規模の拡大が効果的です。
より広い店舗面積への移転・営業時間の延長・サービスメニューの拡充など、1店舗あたりの売上げを最大化させる工夫を施すのです。店舗規模を拡大すれば、来客数を増やして1日あたりの売上げを上げられるため、必然的にオーナーの年収アップにつながります。
ただし、事業規模の拡大には、設備投資・人件費・運営コストの増加も伴うため、拡大戦略は収支シミュレーションを行ってから検討しましょう。
多店舗経営で収入源を増やす
1店舗で年収の限界を感じた場合、多店舗展開によってさらなる高年収を目指すのも1つの手です。
フランチャイズ契約の中には、2号店・3号店を開店することで、ロイヤルティ率が下がったり、本部から複数店舗支援パッケージが提供されたりする特典もあります。多店舗経営を成功させれば、単純に収入源が増えるため、オーナーの年収アップにつながります。
ただし、多店舗経営には、複数の店舗を統括管理するマネジメントスキルや、スタッフ教育・店舗間連携などの経営スキルが求められます。いきなり多店舗経営を目指すのではなく、1店舗を成功させ、運営体制を整えてから2店舗目を検討しましょう。
フランチャイズオーナーで成功するための事前準備
フランチャイズオーナーとして成功するためには、開業前の情報収集と事前準備が大切です。同じ業種・同じチェーンでも、準備の質によって年収や事業の安定性には大きな差が生まれます。
フランチャイズオーナーとして収益を最大化させるために、下記の事前準備を徹底しましょう。
- 収入性の高いフランチャイザーを選ぶ
- フランチャイザーのサポート体制を確認しておく
- ビジネス需要を見極める
- 競合と差別化を図る
- 自分のスキルや経験を活かせるフランチャイザーを選ぶ
- 起業資金は余裕を持って用意する
- 採用計画を立てておく
収入性の高いフランチャイザーを選ぶ
フランチャイズオーナーとして成功するには、「どのフランチャイザーを選ぶか」が重要です。業種や企業によって、平均年収・利益率・投資回収期間は大きく異なります。
たとえば、飲食業は売上げ規模が大きい反面、人件費や原価負担も重く、利益率が下がりやすい傾向にあります。対して、ハウスクリーニングやリユース業などは固定費が少なく、少人数の経営でも高収益を狙える点が魅力です。
また、収入性の高いフランチャイズほど、エリア選定・人材教育・マーケティング支援などの体制が整っています。初期費用の安さだけに目を向けず、継続的に利益を出せるフランチャイザーを選びましょう。
フランチャイザーのサポート体制を確認しておく
フランチャイズビジネスの成功率は、フランチャイザーのサポート体制によって左右されます。開業後は、集客支援・教育研修・販売促進など、さまざまな支援が必要になるため、事前にサポート体制の充実度を確認しておきましょう。
「KEiROW」フランチャイズ加盟店で働く川喜さんは、初めての訪問施術業で不安を抱えていたものの、充実した研修制度と本部のサポートにより安心して独立できたと語っています。
ここなら不安なく働けると思ったからです。訪問施術家としての就職先を探すときに専門学校でお世話になった先生に相談したのですが、いくつか就職先をリストアップしてくださったんです。そのなかの1つに「KEiROW」があり、学校の卒業生にも就職している人がいることから興味を持ったところ、KEiROWフランチャイズ本部の方を呼んでくださって。研修内容やサポートなど情報を詳しく教えていただき、はじめての訪問業ということで抱えていた不安が解消できたので応募を決めました。
引用:モアリジョブ|訪問鍼灸マッサージ事業「KEiROW」鍼灸・あん摩マッサージ指圧師 川喜多玲子
未経験でも成功できるオーナーは、教育・支援の充実したフランチャイザーを選んでいる傾向があります。
ビジネス需要を見極める
どれだけ優れたビジネスモデルでも、需要のない地域に出店してしまえば赤字に陥るリスクが高まります。開業前に、出店予定エリアのターゲット層・競合状況・消費者動向を徹底的に調査しておきましょう。
美容室事業を全国160店舗以上に展開する「株式会社ヘッドライト」の代表・小松俊介氏も、出店戦略について次のように語っています。
弊社は高品質なサービスを多くのお客様にお届けすることを心がけています。そのため出店エリアは表参道や銀座という一等地を避けて、お客様が利用し続けやすい価格を実現、維持しているのです。
引用:モアリジョブ|美容室・アイラッシュサロン「株式会社ヘッドライト」代表取締役 小松俊介
経済産業省が実施した「オーナーアンケート調査」によると、40%のオーナーが住宅地に出店しており、続いて郊外幹線道路沿いと駅前に出店する方が多いです。
▼店舗の立地
ただし、業種やターゲット層によって適した出店場所は異なるため、ビジネス需要を見極めて開業計画を立てましょう。エリアマーケティングツールを使って、人口動態や競合密度を数値で把握しておくと安心です。
競合と差別化を図る
同業他社との明確な差別化ができなければ、価格競争に巻き込まれ、利益率は低下します。フランチャイザーによっては、商品開発・マーケティング・デザインの面で独自性を打ち出しており、差別化に強みを持つチェーンもあります。
また、地域密着の強みを活かして、口コミや紹介によって、広告費をかけずに顧客を増やすことも可能です。
自分のスキルや経験を活かせるフランチャイザーを選ぶ
未経験でも始められるフランチャイズは多いですが、自分の強みを活かせる業種を選んだ方が、ビジネスとして成功する可能性を高められます。自分のスキルや経験を活かせる事業であれば、業界知識やノウハウをすでに蓄積している状態から開業できるため、ビジネスを軌道に乗せやすいです。
過去の経歴だけでなく、自分の性格や働き方、理想の将来像に適した業種を選んで、モチベーションを維持しながら長期的な収益向上を目指しましょう。
起業資金は余裕を持って用意する
フランチャイズ開業では、フランチャイザーに支払う加盟金や設備費などの初期費用だけでなく、開業後の運転資金も見込んでおく必要があります。実際、開業後すぐに黒字化するケースは稀で、安定収益までには半年~1年かかるのが一般的です。
そのため、最低でも6カ月分の運営資金を確保しておきましょう。また、金融機関の融資や補助金制度を活用すれば、初期負担を軽減できるため、資金準備が楽になります。
採用計画を立てておく
フランチャイズオーナーとして成功するには、人材採用計画を早い段階で立てておくことが大切です。飲食・介護・美容など、人手を必要とする業態では、スタッフの採用と教育が経営の安定につながります。
人材採用には、求人媒体を活用するだけでなく、SNSやリファラル採用などを取り入れるのも効果的です。下記の資料では、独立してからの採用活動に不安がある方向けに、役立つデータや他社事例を詳しく解説しています。採用計画を立てる際の参考として、ぜひご活用ください。
失敗しやすいフランチャイズオーナーの特徴
フランチャイズ経営は、仕組みを活用して比較的低リスクで独立できる一方、準備不足や判断ミスによって失敗するケースも少なくありません。下記の特徴に当てはまるオーナーは、失敗する可能性が高いため注意が必要です。
- 需要が低い業種・エリアで起業する
- フランチャイザーに依存しすぎる
- 短期的な利益を求めて起業する
- フランチャイザーとの関係構築を怠る
- 起業前の情報収集を怠る
需要が低い業種・エリアで起業する
需要のない市場に出店してしまうと、フランチャイズ起業が失敗しやすいです。どれだけ収益性が高いビジネスでも、エリア需要を無視した出店は、致命的な結果につながります。
たとえば、高齢者が多い住宅街に、若者向けの飲食店を開業した場合、集客が難しく赤字経営になるリスクが高まります。また、全国的に店舗拡大が進む業態では、競合過多による価格競争も起こりやすく、利益率が下がる傾向があるので要注意です。
フランチャイザーをに依存しすぎる
フランチャイザーのサポート体制を重視することは大切ですが、支援に依存しすぎるのも注意が必要です。フランチャイズとは「独立開業」であり、サポートを受けながらも最終的な経営判断はオーナー自身が行います。
そのため、フランチャイズ加盟後に、「本部が集客してくれる」「ノウハウ通りにやれば儲かる」と受動的な意識で経営していると、地域特性に合わない運営方針になり、結果的に売上げが伸びません。成功しているオーナーは、提供されたマニュアルを自分なりに改良し、顧客との信頼関係を構築しています。
短期的な利益を求めて起業する
フランチャイズは、長期投資型のビジネスであり、すぐに高収益を得られるものではありません。開業初期は、広告費や人件費などの固定費がかかるため、短期的な利益を求める方には不向きです。
フランチャイズ起業を成功させるには、開業時点で3年先のビジョンを描いて、計画的な経営戦略を立案しましょう。
フランチャイザーとの関係構築を怠る
加盟後、フランチャイザーとのコミュニケーションが不足すると、最新の販促情報や成功事例を活用できず、機会の損失につながりかねません。フランチャイザーは、加盟店支援だけでなく、他店舗の成功データを共有してくれる存在でもあり、良好な関係を構築しておくと、自店舗に役立つ情報を提供してくれるのです。
しかし、相談や報告を怠り、指導や研修を受けずに独自運営を続けると、ブランド基準を逸脱してしまい、顧客満足度が低下するリスクがあります。フランチャイズ経営を成功させるためには、定期ミーティングや全国オーナー会などに参加し、情報収集を行いましょう。
起業前の情報収集を怠る
「知名度の高いブランドだから」と安易に加盟を決めてしまうと、契約条件やロイヤリティの負担を理解しないまま経営を始めてしまうリスクがあります。初期投資・収益モデル・サポート範囲・競合状況など、十分に調査していない状態では、想定外の出費が発生しやすいです。
フランチャイズ経営で失敗しないためには、情報収集に時間を惜しまず、徹底的にリサーチした上で加盟先を決めましょう。
フランチャイズ起業のよくある質問
フランチャイズ起業を始める前に、下記のよくある質問に対する回答を確認しておきましょう。
- フランチャイズ起業の流れは?
- フランチャイズ起業に必要な費用は?
- フランチャイズオーナーに向いている人の特徴は?
- 契約前にチェックしておくべきポイントは?
フランチャイズ起業の流れは?
フランチャイズ起業の基本的な流れは、下記のとおりです。
- 基礎知識を
- 開業資金を準備
- 資料を請求して比較
- 説明会に参加
- フランチャイザーと打ち合わせ
- 加盟手続き・物件契約
- 開業準備
一般的に、開業までの期間は通常数カ月〜1年かかるため、準備期間に余裕を持って進めましょう。
フランチャイズ起業に必要な費用は?
フランチャイズ起業には、加盟金だけでも100万円〜300万円の費用がかかり、他にもさまざまな費用が必要です。
- 加盟金
- 保証金
- 店舗物件
- 設備費
- 開店前研修費
- 運転資金
店舗費用を合わせると、初期費用が数百万円から数千万円規模になるケースも珍しくありません。
フランチャイズオーナーに向いている人の特徴は?
下記の特徴に当てはまる方は、フランチャイズオーナーに向いています。
- 自主性が高い
- 数字管理力が高い
- 継続力と改善意欲がある
フランチャイザーの支援だけに依存せず、地域の顧客ニーズに合った運営やスタッフ育成・集客戦略を自ら考え、実行できる人が成果を出します。さらに、売上げ・経費・利益の構造を理解し、損益分岐点を把握できる人が経営者として有利です。また、短期で諦めず、ゼロから顧客をつくるために試行錯誤を続けられる人ほど、年収アップを実現しやすい傾向があります。
契約前にチェックしておくべきポイントは?
フランチャイズ加盟契約を結ぶ前に、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 加盟金・ロイヤリティ・保証金など初期・継続コストの明細・条件
- フランチャイザーが提供する研修・集客支援・仕入れ条件などのサポート体制
- 直営店や他の加盟店の収益実績・成功・失敗事例
- 契約期間・契約解除・加盟金返還の可否を含めた契約条件
- 出店予定エリアの商圏分析・競合状況・需要
まとめ
フランチャイズオーナーの年収は、業種や事業規模によって異なりますが、事前準備と計画的な経営戦略によって、年収1000万円を目指すことも夢ではありません。
フランチャイズオーナーとして高年収を目指す方は、下記のポイントを押さえておきましょう。
- フランチャイズオーナーの収入分布は250万円以上500万円未満の割合が多い
- フランチャイズオーナーとして年収アップを目指すなら、店舗規模拡大や他店舗経営が効果的
- フランチャイズ経営で売上げを増やすには、集客・マーケティング施策によって来店数を増やすことが大切
- フランチャイザーのサポートに依存せず、能動的に試行錯誤できる人材がフランチャイズオーナーに向いている
- 短期的な利益を求めずに、開業後6カ月程度の運営資金は準備しておく
- 周辺住民やフランチャイザーと良好な関係を構築する
フランチャイズオーナーとして成功するために、店舗の売上げ増加・年収アップにつながる経営戦略を練りましょう。
- 執筆者情報
- 山藤 寛司(Santo Hiroshi)