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エステティシャンの採用を成功させるには?5つのポイントを解説!

エステティシャンの有効求人倍率は低いため、一見すると採用が簡単な印象を受けます。しかし熟練の経験者や他業種から転職した未経験者まで、応募者の実力が幅広く、自社の求める人材の採用に苦労することもあるでしょう。

また、人材の流動性が高いこともエステ業界の特徴です。離職した人材を補うために、多くの企業がエステティシャンの採用に力を入れています。採用競争が激しい状況下で、自社の求人が他社に埋もれないように、しっかりと求める人材に向けてアピールすることが大切です。

この記事では、エステティシャン採用の現状とポイントについて解説します。採用の失敗や人材のミスマッチを防ぎたい場合は、ぜひ最後までご覧ください。

エステティシャン採用の現状について

エステティシャン採用の現状に関連して、有効求人倍率や離職率、採用で難しいポイントについて解説します。

エステティシャンの有効求人倍率

厚生労働省が運営する 「job tag」 によると、エステティシャンの有効求人倍率は0.99倍です。有効求人倍率に限れば、1倍を下回っていることもあり、採用は難しくない印象です。

しかし実際には、エステティックのジャンルや施術方法は多岐に渡るため、自社にマッチした人材を採用することに苦労する場合があります。さらに離職率が高いこともエステ業界の特徴です。採用に成功したとしても、スタッフがすぐに仕事を辞めるリスクを抱えています。

採用は比較的しやすいが、離職率が高い

ホットペッパービューティーの調査 によると、エステティシャンはアイリストに次いで2番目に離職率の高い美容関連職です。

美容職の離職率

離職率が高い理由

離職率の高い理由としてまず考えられることは、結婚や妊娠、出産などのライフイベントの影響で仕事を辞めやすいことがあげられます。

ホットペッパービューティの調査 によると、結婚や妊娠、出産を理由に転職する人の割合は、美容職のなかではエステティシャンが最も高い割合を示しました。

ホットペッパービューティーの調査(結婚や妊娠、出産を理由に転職する人の割合)

モアリジョブのインタビューでも、ライフイベントを機に転職をしたり、働き方を変えたりした人が見られます。

エステティシャンは「予約」で動くので、一線でバリバリ働いていた人が、出産を機に一線から退かなくてはいけなくなることも多くて。子どもは急に熱を出したりしますよね。でも指名で予約が入っていた場合、「子どものお迎えがあるので他のスタッフに代わりを……」なんてできません。

引用: モアリジョブ

ほどなくして結婚を機に退職。3人目の子どもを出産した頃、主人の家族と同居をしていて、育児に協力してもらっていたので、仕事復帰を考えていたのです。以前のような働き方は難しいと考え、独立に踏み切りました。

引用: モアリジョブ

またエステティシャンは、人材の流動性が高い点も特徴。 ホットペッパービューティーの調査 によると、エステティシャンは美容職のなかでも、3年未満で初職をやめる人の割合が最も多いことがわかりました。

美容職で働くスタッフが初職を辞めるまでの期間

初職をやめるまでの期間が短いということは、エステティシャンが短期間で転職を繰り返す傾向にあり、人材の流動性が高いことになります。

離職率の高い理由として、教育制度が不十分なことや仕事内容がつらいことなどが挙げられます。

エステティック業界は非常に離職率が高いんです。人を育てない業界ということなんですよね。それを正さなければいけないな、という思いがあり、うちのサロンで人を雇って育てたいんです。それが社会貢献につながるのかなと。

引用: モアリジョブ

美容業界って離職率が高い業界と言われると思うんですが、『辞めたい』と思った時に、「ただ辛いから辞めたい」と突発的な感情で動かないことは大事だなって。私が向き合ってきた若手エステティシャンには「辛い」というざっくりとした感情で辞めてしまう人がかなり多かったんですよ。

引用: モアリジョブ

人材の流動性が高いと、採用後にスタッフがすぐに仕事をやめることが想定され、結果的に採用数が多くても人材が不足する恐れがあります。

採用で難しいポイント

エステティシャンの採用が難しいのは、採用ジャンルが多岐に渡り、エステティシャンの経験やスキルの幅が広いため、自社に合わない人材を採用する可能性があるためです。

採用ジャンルが多岐にわたる

エステティシャンが活躍する場は、多岐に渡ります。たとえば、以下のように多様な店舗でエステティシャンが採用されています。

  • 理・美容室
  • ブライダルサロン
  • 美容メーカー
  • ホテルのサロン
  • エステサロン(痩身)
  • 脱毛サロン
  • クリニック
  • 整骨院
  • 鍼灸院

各ジャンルの店舗で求められるスキルや知識が異なるため、求職者の得意ジャンルを見極めて、採用後のミスマッチが起こらないようにすることが大切です。

施術ジャンルのミスマッチ以外にも、接客のあり方に食い違いが生じたり、希望する担当業務に付けなかったりして、転職するケースもみられます。

自分の思い描く接客のあり方とはちょっと違っていたのと、1社目で管理職経験があるために2社目でも人材育成や店舗管理職に回されてしまい、施術をしたいという思いから再び転職活動をすることになりました。

引用: モアリジョブ

経験やスキルの幅が広い

エステティシャンの求人には、専門学校の卒業生以外にも、さまざまな学歴やキャリアを持った人が応募します。

たとえば国家資格の取得が必要な美容師であれば、求職者が美容専門学校の卒業生のみに限定されるため、一定レベルのスキルや知識を持った応募者のなかから採用を検討することになります。

それに対してエステティシャンの場合は、専門学校を出て一定のスキルや知識を身に付けた人もいれば、まったくの未経験者まで、幅広いレベルの人材が求人に応募してきます。厚生労働省が運営する「 job tag 」には、エステティシャンのキャリアについて以下のように説明されています。

エステティシャンのキャリア

他業種の社会人や主婦なども求人に応募してくるため、求める人材を見誤らないようにすることが大切です。そのためにも求人票で、応募条件を細かく指定したり、面接で応募者のレベルを見極めたりする必要があります。

モアリジョブのインタビューからも、実際に資格がなくてもはじめられることが理由で、エステティシャンを志す人は多いことがわかります。

実際は「資格がなくても手軽にはじめられるから」という志望理由はすごく多いですし、スクールに通わずに開業する人や、サロン勤めを経験せずに開業する人もざらにいます。

引用: モアリジョブ

実力の差が激しいエステティシャンのなかから、一定の実力を持った人材のみを募集するために、採用条件に経験年数を設定しているサロンもあります。

募集をするときは、3年以上のエステティシャン経験を条件としています。だいたい3年目で辞めてしまう人が多いので、そこを乗り越えて来た人で、なおかつスキルアップしたい人が求められると思います。

引用: モアリジョブ

その一方で、独自の施術に柔軟な対応ができるエステティシャンを採用するために、専門学校の卒業生や経験者にこだわらずに採用するサロンもあります。

うちの店は自身の経験から導き出した特別な施術なので、他店での経験とは全然違うものだと思います。なので、既存の知識や経験に縛られずに柔軟に対応できる方が向いていると思います。『学校でこう習ったから』『今まではこうしてきたから』などにこだわりを持たない方のほうがいいのかもしれません。

引用: モアリジョブ

自社の求める人物像を明確にして、経験やスキルを見極めることが大切です。

エステティシャンの利用率が高い採用媒体を選ぶ

まずはエステティシャンの利用率の高い媒体を選んで、採用活動をすることが大切です。 ホットペッパービューティーの調査 によると、エステティシャンが転職先を探す場合は、ハローワーク、親や知人からの紹介、フリーペーパーを利用することが多いです。

エステティシャンの転職先の探し方

エステティシャンの利用者の多い採用媒体の特徴を把握して、採用活動に有効活用しましょう。

今後は求人サイトの利用が重要

先述の資料からわかるとおり、現在のところ、求人サイトを利用して転職先を探すエステティシャンは少ない傾向にあります。しかし今後は、エステサロンを取り巻く採用状況が変化する可能性があり、採用数を増やすためにも求人サイトの利用は欠かせないものとなるでしょう。

厚生労働省の 「労働市場における雇用仲介の現状について」の資料 によると、2008年から2018年にかけて「民間等の求人広告会社のサイト」の利用率は一貫して上昇傾向です。

広告求人会社のサイトの利用率

「民間等の求人広告会社のサイト」とは求人サイトを指しますが、2018年時点で約半数の入職者が利用していました。2023年現在は、さらに利用率が伸びている可能性があり、エステティックサロンも他の業種と同様に求人サイトの利用が伸びると考えられます。

現在、エステティシャンの採用をハローワークや紹介ばかりに頼っている場合は、求人サイトの利用も検討することをおすすめします。求人サイトを利用する場合は、まずは美容系専門のサイトと幅広い業種を扱うサイトの違いを把握しておきましょう。

美容系専門の求人サイト(業界特化型)

美容系専門の求人サイトは、美容分野の求人を専門に扱うサイトのことで、業界特化型とも呼ばれます。

美容業界の求人情報について、求職者が特定分野のさまざまな店舗の求人票を比べながら確認できます。そのため、その他の求人サイトに比べて美容関連の求職者に自社の強みや個性をアピールしやすいことが特徴です。

たとえば、美容系専門の求人サイトのひとつ「 リジョブ 」の場合、エステティシャンの求人内容では、基本的な勤務条件の他、詳細な施術メニューの内容、客層、施設形態やスタッフからのコメントなど、業界ならではの情報を見ることができます。

リジョブの求人票の例

求職中のエステティシャンは、具体的な希望イメージに合うかどうか、個々のサロンの違いも詳細に確認できるため、サロンの比較検討が容易です。写真やキャッチコピーなどを使って自社の特徴をアピールすると、エステティシャンからの応募を集められるでしょう。

また、エステ関連の求人票に特化して表示できることもあり、エステティシャンとして働きたい求職者が多く集まる傾向にあります。熟練者から未経験者まで、エステティシャンにターゲットを絞って、集中的に自社の求人をアピールできることも特徴です。

【2023年最新】美容・ヘルスケア業界特化の 求人サイトリジョブの特長を徹底解説! 」では業界特化型の求人サイト「リジョブ」の特徴について詳しく解説しています。無料でダウンロードできますので、よろしければご覧ください。

幅広い業種を扱う求人サイト(総合型)

幅広い業種を扱う求人サイトは総合型とも呼ばれ、地域や業種、職種、雇⽤形態などを限定せず、さまざまな求人を扱っていることが特徴です。

自分の進路が定まっていない求職者が利用することの多い求人サイトであるため、幅広い業種を検討中の人材に、自社の求人をアピールしたい場合におすすめです。

また総合型のサイトは、特定の分野に特化した求人サイトよりも、多くの求職者に対して自社をアピールできます。その一方で、自社のターゲットに合った応募につながらなかったり、業界ならではの強みをアピールしづらかったりするデメリットもあります。

採用したい人材がエステティシャンと決まっているのであれば、業界特化型の求人サイトの利用も検討した方がよいでしょう。

自社に適した求人媒体を選ぶ際のポイント

ここまで求人サイトについて解説しましたが、どういった採用サービスが適しているのかは、各企業が求める人材や状況によって異なる場合があります。

自社に適した求人媒体を選ぶために、

  • 採用ターゲットの登録者数
  • サイト内に掲載される競合他社との差別化ができるかどうか

を意識するとよいでしょう。

採用ターゲットとなる登録者数が多いか

まずは自社が求める職種での登録者数が多い求人サイトを選ぶようにしましょう。一般的な求人サイトの場合、業界に特化したサイトよりも登録者数が多い傾向にあります。しかしその登録者数は、エステティシャン以外の職種も含まれる数字です。

専門職のエステティシャンを採用したい場合は、エステティシャンで働きたい人材の数を把握したうえで利用することが大切です。

エステティシャンの登録者数がわからない場合は、「エステティシャン 求人」とインターネット検索をして、その求人サイトが上位表示されるのかどうかを確認してみてください。

他社と差別化して自社の魅力を伝えられるか

求人サイトには多くの求人が掲載されています。そのため、求人サイトに掲載した他社とは異なる自社の魅力を、求職者に見つけてもらえるのかどうかが重要です。

とくに検索機能の充実度は、押さえるべきポイント。検索機能が充実していると、求職者が特定の条件を指定して求人を絞れるため、自社とマッチした求職者に自社の情報を伝えやすくなります。例えば、以下は リジョブの検索画面 の一部ですが、施設形態や詳細な仕事内容で求人を検索することができます。

リジョブの求人検索

さらに求人広告内で画像や文章を使って、十分に自社の特徴や雰囲気を伝えられるかどうかを確認しましょう。

採用したいエステティシャンとのマッチング率を上げる

次に、採用したいエステティシャンとのマッチング率を上げるための施策にも取り組んでいきましょう。主な施策を4つ紹介するので、参考にしてください。

仕事内容を明確にする

仕事内容を明確にして、求職者が実際に働きはじめたときに、自分が思い描いていたイメージと仕事内容にギャップが生じないようにしましょう。

エステティシャンの場合、仕事がきついという理由で辞める人が多いことが特徴です。 ホットペッパービューティーの調査 によると、初職の転職理由として「仕事内容がハードだったから」と回答しているエステティシャンが最も多いことがわかりました。

エステティシャンが初職を転職した理由

とくに未経験者がエステティシャンとして働く場合、顧客としてサロンを利用した際に抱いた、キラキラしたイメージを持ったまま就職してしまうことがあります。その場合は実際に働いてみて、思ったよりもハードな仕事だったと感じて、辞めてしまうケースが見られます。

美容の世界が華やかで楽しそう、という志望動機だけだと入社後にギャップを感じるかもしれません。ボディの施術は結構しっかりと動くので、体育会系の職種だと感じることもあります。

引用: モアリジョブ

もう少しゆったりと仕事できるかなと思って就職しましたが、現実はまったく違いますよね(笑)。エステティシャンって重労働だし、時間も体力も使う。お客様対応もあるし。当たり前ですが、ゆっくりできる時間なんかないです。そのときにエステティシャンの大変さを痛感しました。

引用: モアリジョブ

仕事内容をハードに感じるかどうかは、人それぞれであるため、なるべく求職者自身が自分の体力で務まるかどうかを判断できるようにすることが大切です。

たとえば、求人票で1日の施術人数や勤務時間、休日、施術内容を細かく伝えると、実際の働き方をイメージでき、求職者が続けられるかどうかを判断しやすくなります。

ジャンル別に施術内容を明確にする

エステティシャンの仕事内容はジャンルによってまったく異なるため、メニューの詳細を求人票に記載しておきましょう。未経験者の採用を想定している場合は、業界では当たり前のことでも記載しておくことが大切です。

複数のメニューがあれば、全て説明しておくと求人への応募者数の増加につながります。たとえば、施術メニューごとに以下の仕事内容を漏らさずに伝えるとよいでしょう。

フェイシャルエステの場合

カウンセリングやメイクアップアドバイスなどの、施術以外の担当業務についても記載する

エステと美容鍼を取り入れている場合

美容鍼の施術は鍼灸師の国家資格が必要なことを伝える

瘦身の場合

施術だけではなく、生活習慣のアドバイスなどを顧客に対して行うことも伝える

脱毛の場合

ブラジリアンワックスや光脱毛などの脱毛のタイプを記載する

客層がわかる求人票の書き方をする

客層の構成比を伝えると、求職者が自分の強みを活かせるかどうか、自分のやりたい仕事に従事できるかを判断しやすくなります。客層の性別や年齢、職業などを詳しく記載するようにしましょう。

客層がわかる求人票の書き方

以上の資料は「 〜エステティシャン業界の方必見!〜 応募が殺到した求人のみ厳選 成功事例20選! 」の一部を抜粋したものです。同資料では、求人の出し方についての成功事例が多数紹介されています。無料でダウンロードできますので、よろしければご覧ください。

働き方に関する希望を理解する

リジョブの調査 によると、「男性歓迎」の条件を入れて求人票を検索しているエステティシャンが多いことがわかりました。

業種別 キーワード 検索ランキング

エステティシャンが求職で検索する人気のキーワード

以上から、エステティシャンとして働きたい男性が多いと考えられます。男性エステティシャンを採用できるようにすると、採用数を増やせる可能性があります。

女性に安心感を与えるような工夫をすると、男性エステティシャンでも女性に対して施術が可能です。実際にさまざまな工夫を凝らしながら活躍する、男性エステティシャンも存在します。

お客さまは大半が女性のため、男性エステティシャンというだけで来店の際に大きな壁になるので、安心感を与えることにはとにかくこだわっています。不安を払拭するための工夫がいくつかあり、まずは人通りが多く、すぐ近くに交番がある大通りに出店したことです。また駅からサロンまでのルートも意識しており、常に賑わっている井の頭通り沿いにサロンを構えることで夜でも安心して足を運べるように配慮しています

引用: モアリジョブ

現在のところ、男性が入れるエステスクールは少ないため、男性エステティシャンを雇う場合は、まったくの未経験者を雇うことも想定されます。そのため男性エステティシャンを採用する場合は、施術マニュアルや教育カリキュラムを整えた方がスムーズに進むでしょう。

まずはエステティシャンになるためのスクール探しからスタートです。これがもう悲しくなるほど、ことごとく断られました。スクールを探しては、手当たり次第にあたるんですけど、どこからも返ってくる言葉は「ダメ」の一言。ある時なんて「エステティシャンをやるなんて男性には無理ですよ」とまで言われてしまい……。でも諦めるという気持ちにはなりませんでした。新たにスクールの資料を集めたり、スクールの説明会に参加したりと、隈なく探し回って、ようやく見つけたのが『国際エステティック協会』でした。

引用: モアリジョブ

美容業界に興味を持つようになりました。最初はエステティシャンになるべく、いくつものスクールに問い合わせましたが、男性ということでほとんどが門前払い。最終的に、すでに男性エステティシャンとして活躍されている方が学ばれたスクールに入ることになり、そこで解剖生理学や皮膚のことを学びながら、併設サロンでエステティシャンとしてのスキルアップを目指しました。

引用: モアリジョブ

エステティシャンの中途・新卒採用のポイントを押さえる

エステティシャンは専門学校の卒業生から、未経験の社会人や主婦までさまざまな人材が応募してくることが想定されます。そのため新卒採用や中途採用、それぞれのポイントを押さえて採用活動を進めることが大切です。

新卒採用のポイント

ホットペッパービューティーの調査 によると、新卒者の多くは学校の求人情報をもとに就職活動を行うことがわかりました。

エステティシャン新卒者が就職活動をする際に利用する媒体

エステティシャンの場合、専門学校だけではなく、高校でも学べることが特徴です。そのため学校に求人を出す場合は、エステティック科のある専門学校と高校の両方に問い合わせるとよいでしょう。

エステティックの専門学校によって教育内容がさまざまであるため、新卒者のレベルや獲得したスキル、資格などを見極めたうえで採用の可否を判断するとよいでしょう。

たとえば現場で使える技術やテクニックを教えている学校や、多くの実践経験を積ませる学校があります。そのような学校の卒業生は、新卒のエステティシャンでも即戦力として期待できます。

サロンで使っている機器や化粧品を使用し、サロンで実際に提供する技術を、実務経験豊富な講師から学べることがミスパリの最大の特長です。そうすることで最新の知識と技術、効果を出せるテクニックを身につけた、お客様に効果を出せる技術者を育成します。

また、実際のお客様へ対応するときと同様に、会話力やセールストークなどの接客力も鍛えることができます。学校で習得した技術はサロンでそのまま使うことができるので、就職時に慌てて覚える必要がありません。

引用: モアリジョブ

学校にモニター登録をされているさまざまな人種・年齢の方に施術をする機会を何度も設けています。入学して3週間したあたりから、多くの方のお肌に触れることになるんですよ。生徒ひとりあたり、1年間でだいたい50人の施術を行います

引用: モアリジョブ

中途採用のポイント

中途採用については、熟練の経験者と、これからエステティシャンを目指す未経験者の2パターンの人材が存在することを意識することが大切です。

経験者を採用する場合

ひとくちに経験者とはいっても、過去に歩んできたキャリアはさまざまです。自社の求める業務に適しているかどうかを、しっかりと見極めることが大切です。

施術や業務に携わってきたエステティシャンであれば、プレイヤーとしての採用が考えられます。

私が入社したサロンは、ボディ、フェイシャル、脱毛、ブライダル、バストアップ、マタニティ、メンズエステなど幅広く対応しているサロンだったので、全ての技術を覚えるのにまず苦労しました。

銀座や品川のサロンに勤めていたので、接客に求められるレベルも高くて。当時の私は20〜21歳。お客様に釣り合う接客ができるように、こちらも頑張って磨かなければと必死でした。

引用: モアリジョブ

一方でサロンの立上げや運営に携わってきたエステティシャンを採用する場合は、マネジメント部門の担当者としての採用も考えられます。

高校卒業後、エステの専門学校で2年間勉強し、卒業後は大手エステサロンに就職。そこで働いていたときに母校からインストラクターとしてスカウトされ、数年間教える仕事をしていました。同時進行で中小規模のサロンを立ち上げ&運営をし、一時期は何足ものわらじを履いていたことも。

引用: モアリジョブ

未経験者を採用する場合

未経験者を採用する場合は、エステティシャンとしての業務以外で培った前職の経験を活かせるかどうかを確認するとよいでしょう。

たとえば人と関わることが好きだったり、接客業の経験が豊富だったりすると、それをエステティシャンとしての接客に活かせます。

ライター業は、取材などで外出もしますが、基本ひとり仕事ですよね。わたしは人が好きなので、学生のときから接客のバイトをたくさんしていて、マクドナルドでは接客担当まで任されていたんです。だから、ひとりでパソコンに向かって仕事をするのが嫌になってしまって。下の子が幼稚園に入ったタイミングで外に出ようと思って、今度はモデル事務所のマネージャーになりました。

引用: モアリジョブ

また未経験者を採用する場合は、素直さや柔軟性、ポジティブといった性格面の適正を加味するのもポイントです。

素直な人は成長が早いです。基本の技術を習得するのは当然ですが、その後もレベルアップしていくために進化し続けなければなりません。お客さまに「また来たい!」と思っていただくために技術力はもちろん、接客力も磨いていかなくてはなりません。柔軟な頭と心で、何でも素直に受け止める気持ちが必要ですね。

あとは笑顔が素敵でポジティブなこと。ときには仕事が思い通りに進まないこともあります。そんなときこそ笑顔でポジティブに物事を捉えて努力できる人がいいですね。

引用: モアリジョブ

エステティシャンの特徴を理解して採用活動を改善する

エステティシャンには、女性や美意識が高い人材が多いことが特徴です。さらに未経験者の求職者が多いため、研修制度の充実をアピールすると採用数を増やしやすいでしょう。エステティシャンの特徴を加味した採用活動の改善について解説します。

女性が会社選びで重視することを理解する

エステティシャンには女性が多いため、採用数を増やしたい場合は女性が会社選びで重視することを理解して、ニーズに寄り添うことが大切です。

女の転職typeの調査 によると、20代~40代の女性の多くは、給料や待遇が魅力的であることを会社選びの際に重視していることがわかりました。

女性が会社選びで重視すること

女性が会社選びで重視すること

また30代女性の場合は、他の年代に比べて柔軟な働き方を希望していることも特徴です。30代の女性は結婚や子育てなどのライフイベントの多さも影響し、短時間勤務ができたり、急な休みをとれたりする職場を選ぶ傾向にあると考えられます。

そのため、勤務時間について相談に乗れる体制を整えておくと、30代のエステティシャンを採用しやすくなるでしょう。

勤務時間に柔軟性を持たせる際には、雇用形態を変えて採用するのもひとつの手段です。

サロンをやって行く上で、実はスタッフを育てることが一番大変ですし時間もかかります。ですから、出産後も継続して働けるように子育て支援を積極的に行っています。フルタイムが難しければ契約社員とかアルバイトで働いてもらったり、産後4ヶ月で復帰したスタッフがいるんです

引用: モアリジョブ

周りが子育て中のスタッフをサポートする雰囲気があって、子育てしながら働きやすい環境が整っている場合は、それを求職者にアピールするのもよいでしょう。

娘が2才になるまではなかなか体調が落ち着かなくて、ときどき保育園からのお迎え要請がありました。そんなときも他のスタッフが「すぐお迎えに行ってあげてください」と、業務を引き継いで対応してくれました。制度ではないのですが、スタッフのそういった気遣いや応援が本当にありがたいです。

引用: モアリジョブ

美容意識が高い人材が多いことを理解する

美意識の高い人が多いことも、エステティシャンの特徴です。そのため店舗の美容器械使い放題や美容クリニックの社割などの福利厚生をアピールすると、採用しやすくなる可能性があります。

実際に、自分がキレイになりたいことが理由のひとつとなって、エステティシャンを志す人は多いのです。

年を重ねてもきれいでいたいなという思いは漠然と持っていたので、エステティシャンの話を聞いて、美容業界で働いて知識をつけていきたいと考えるようになりました。

引用: モアリジョブ

鏡に映る自分にゲンナリするようになってきて、自分自身を磨くために、フェイシャルエステの基本を学んでみよう!と思ったんです。

引用: モアリジョブ

もともと「キレイになりたい」、「キレイでいたい」という想いがあったので、以前から美容業界には興味がありました。

引用: モアリジョブ

研修制度の充実をアピールする

エステティシャンの求職者には、未経験者が多いことも特徴です。そのため多くのサロンが、未経験者の採用に力を入れています。未経験者の採用競争が激しい状況下で、自社の研修制度をアピールするためには、研修内容を具体的に示すことが大切です。

研修制度の充実をアピールする求人票の書き方

以上はリジョブで紹介している求人ノウハウの一部を紹介したものです。その他の求人ノウハウも知りたい場合は、無料でダウンロードできる「 〜エステティシャン業界の方必見!〜 応募が殺到した求人のみ厳選 成功事例20選! 」をご覧ください。

まとめ

エステティシャンを採用する場合は、次のポイントに注意して活動しましょう。

  • 仕事内容や施術内容、客層を求人票で明確に示して、応募者のマッチング率を高める
  • 新卒採用と中途採用の特徴を理解して、自社の業務に対応できる人材を採用する
  • 経験者の採用が難しい場合は、未経験者を採用して育成することも検討する

エステ業界は、専門学校卒の熟練者や他業種から転職を希望する未経験者など、さまざまな求職者がいることが特徴です。採用のポイントを理解して、多様な求職者のなかから自社に適した人材を採用できるようにしましょう。

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Bizリジョブ編集部
Bizリジョブ編集部では、人材・採用、店舗運営、経営、美容・ヘルスケア業界などで経験があるメンバーで構成されています。 美容・ヘルスケア業界の経営者・オーナー様にとって、リジョブだからこそ集められる価値ある情報をわかりやすくお届けします。