アイリストの有効求人倍率は約3倍と高く採用が難しい職種で、それがサロンオーナーの悩みのひとつとなっています。
アイリストの採用を成功させるためには、採用活動の現状を反映した戦略を練ることが大切です。
この記事では、はじめにアイリストの採用活動における現状を解説します。さらにアイリストの採用を成功させるために、やるべきことを4つ紹介しますので、採用活動に役立ててください。
アイリストの採用活動における現状
ここではアイリストの有効求人倍率や市場動向をもとに、採用活動における現状について解説します。
アイリストの有効求人倍率は約3倍
職業分類において、アイリストは美容師と同じく「生活衛生サービス」に含まれます。 厚生労働省の調査 では「生活衛生サービス」の有効求人倍率は3.21倍と示されており、1人のアイリスト志望者を3つの企業が取り合う状況です。
また生活衛生サービスの有効求人倍率は、介護サービスと同水準です。現在の介護サービスは、高齢化の影響で人手不足が深刻化しています。そのため、そこと同水準の生活衛生サービスも有効求人倍率が高い業種に入るといえるでしょう。
さらに医療や他の業種と比べて有効求人倍率が高いことからも、採用が難しい業界であることがわかります。
各サービス業における2023年の有効求人倍率
全体 | 事務 | 販売 | 生活衛生サービス | 保健医療サービス | 介護サービス |
---|---|---|---|---|---|
1.12 | 0.42 | 1.95 | 3.21 | 3.03 | 3.73 |
アイリストは美容師免許が必要
アイリストになるためには国家資格の美容師免許が必要なため、採用できる人材が限られます。結果的にそれが要因のひとつとなって、アイリストの採用が難しくなっているのです。
アイリストに美容師免許が求められる背景には、過去にまつ毛エクステンションの施術を受けた消費者から、多くのトラブルや危害が報告されたことがあげられます。それを受けて経済産業省や厚生労働省で、対応が検討されました。
検討の結果、まつ毛エクステンションが美容師法に基づく「美容」に該当するとの解釈が示されました。「美容」は美容師が携わる業であることが美容師法で定められているため、アイリストの主な業務であるまつ毛エクステンションに携われるのは、美容師に限定されることになったのです。
美容師法第 2 条第 1 項の規定において、「美容」とは、「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう」とされており、通常首から上の容姿を美しくすることと解している。「まつ毛エクステンション」は同法第 2 条第 1 項に定める「美容」に該当する。
引用元: 経済産業省
アイビューティーサロン市場の動向
アイビューティ白書 によると、2020年以降にコロナ禍の影響で一旦縮小したアイビューティーサロン市場は、翌年の2021年にはコロナ禍以前の水準を取り戻しました。
さらに2022年にはコロナ禍以前を上回り、2023年の見込みはさらに高い伸びを示しています。市場が伸びることで、出店店舗数も増加すると予想され、アイリストの採用もさらに厳しさを増すと考えられます。
今後、アイリストの採用に力を入れようと考えている場合は、ポイントを抑えて活動を進める必要があるでしょう。以降ではアイリストを採用する場合に、注意すべきポイントについて解説します。
アイリストを中途や新卒で採用する
まずは、アイリストを中途と新卒で採用する際のポイントを見ていきましょう。
中途・新卒採用で押さえるべきポイント
中途と新卒の採用で抑えるべきポイントについて、それぞれで分けて解説します。
中途採用のポイント
中途採用を成功させるためには、求職者が転職した理由を分析しましょう。 ホットペッパービューティーの調査 によると、拘束時間や給与に関する不満が転職につながっていることがわかります。
アイリストが前職を転職した理由
そのため給与や勤務時間を改善できるとよいのですが、それが難しい場合は、「サロンの雰囲気やテイストが合わなかったから」や「上司(オーナーや店員など)と考え方・意見が合わなかったから」という転職理由への対応に努めるのもひとつの手段です。
たとえば求人に応募してきたアイリストの服装から、サロンの雰囲気にあった人材であるかどうかを判断できる場合もあります。
アイリストはセンスが問われる部分があるので、手先が器用なだけではできない職種だと思います。あとは、こういう雰囲気のサロンなので、ファッションが好きかとか、おしゃれに気合いが入っているかとか、そういったところも見させていただきますね。研修中でお客さまの前に出る機会がなくても、自分の装いに気を使っている人は残る気がします
引用: モアリジョブ
またスタッフのバランスを考えて採用すると、スタッフ間でおこる意見の衝突を防止でき、人間関係の円滑化が期待できます。
とくに注意して見ているのは、他のスタッフとのバランスです。このチェックは円滑なサロンワークを実現するために、とても重要だと考えています。
サロンには、さまざまな個性を持ったスタッフがいます。魅力的なサロンにしていくには、1人ひとりがその個性を強みにしていかなければなりません。そこで「もしかしたら、あのスタッフとうまく嚙み合わないかもしれない」など、サロンのバランスが崩れると感じた場合には技術力があってもあえて採用を見送っています。
引用: モアリジョブ
スタッフ間の人間関係を良好に保つために、ベテランスタッフと新規スタッフが話しやすい環境づくりに努めるのもよいでしょう。
スタッフ同士がポジティブにつながるためには、職歴が長いスタッフが話しやすい空気感を作ることが大切です。やはり入社が浅いスタッフのほうが発言を我慢してしまい、不満を溜めやすいので。そのため、おもしろかった出来事を積極的に共有するなど、ちょっとした隙間時間に意識して雑談をしています。
引用: モアリジョブ
新卒採用のポイント
新卒者を採用する場合は、はじめに新卒者が利用することの多い媒体で求職活動をするようにしましょう。 ホットペッパービューティーの調査 によると、学校の求人情報や推薦枠をもとに就職先を探す、新卒のアイリストが最も多いことがわかりました。
さらに講師のコネクションを通して新卒者が就職する場合もあるため、新卒採用にあたっては学校とのつながり作りが欠かせません。
実際に美容専門学校の講師にあいさつをして、アイリストの採用につながった事例もあります。
美容専門学校を周ってくれる専門のスタッフを雇っていて、時間があるときは僕も一緒に学校を周り、先生方にあいさつをさせてもらっていました。専門学校の先生は大事な生徒を預けるわけですから、ただ流れてきた採用情報よりも、膝を突き合わせて話したことがあるというのは強みになったのかもしれません。10数名応募がありましたね。
引用: モアリジョブ
各専門学校には採用担当者向けのページが準備されていることもあるので、そこから問い合わせるのもよいでしょう。
アイリストの中途・新卒採用の難しさ
転職意欲の強いアイリストが多いため、中途や新卒を採用したあとに継続して勤めてもらうことが難しいと考えられます。 ホットペッパービューティーの調査 をみると、他の美容関連の職種と比べ、転職の意思をもつスタッフが最も多いことがわかります。
実際に 直近1年間の転職の有無を尋ねた調査 によると、33.8%のネイリストが転職していることがわかりました。アイリストを採用する企業が多いことが、転職の障壁を低くしているひとつの要因かもしれません。
以上からしっかりと採用活動を行っても、新卒や中途の採用が難しいこともあります。そのような場合は、アイリストの施術経験のない美容師の採用を検討する必要があるでしょう。未経験のアイリストを採用するためのポイントについては、後述します。
アイリストの求職者の利用率が高い採用媒体を選ぶ
次にアイリストの求職者がよく利用する媒体を選んで、採用活動を進めましょう。
アイリストの利用率が高い採用媒体とは
転職時の仕事探しの方法
上記の ホットペッパービューティーの調査 によると、
- 美容系専門サイトの求人サイト
- 各サロンのホームページ
- 親や知人からの紹介
の順に利用する人が多い結果となりました。それぞれの媒体について詳しく解説します。
美容系専門の求人サイト
美容系専門の求人サイトを利用するメリットは、美容職のひとつであるアイリストで働きたい人材からの応募を集めやすいことです。
美容業界の求人数が多く、かつその業界での転職活動に役立つコンテンツが豊富なため、SEOに強く関連キーワードで上位表示されやすくなっています。
そのため美容系専門の求人サイトを採用媒体として利用すると、多くのアイリストが見る媒体で求人を募ることになるため、アイリスト希望の求職者からの応募数増加が期待できるのです。
たとえば「アイリスト 求人 東京」で検索すると、12媒体中7媒体で美容系専門の求人サイトが表示されます。(※検索が実施された地域やCookieの影響により、検索結果は変わる可能性があります。)
「アイリスト 求人 東京」の検索結果
さらに上位5つの媒体のなかで、美容専門サイトは4つも表示されています。検索結果に上位表示されるに従い、検索ユーザーからクリックしてもらう確率も高くなります。そのため1ページのなかでも、さらに上位表示された求人サイトへの訪問者数は増えやすくなるのです。
SEO Clarityの調査 からも、1ページ目に表示されたコンテンツは上位に位置するほどクリックされやすい傾向にあることがわかります。
表示順位に対するクリック率
例えば、特化型サイトのひとつ「リジョブ」の場合、求職中のアイリストに役立つコンテンツが多く、具体的には「アイリスト 給料」や「アイリスト 将来性」などのキーワードで、媒体内のコンテンツが上位表示されています。
求職中のアイリストに役立つコンテンツが検索結果に上位表示されるため、そこからアイリストのアクセスを集められます。その結果、媒体にアクセスしたアイリストからの求人票への応募が期待できるのです。
実際にリジョブに求人を出したことで、アイリストからの応募数が増加したというオーナーのコメントもあります。
さらにアイリストは、ライフイベントがある中でも、凝縮して早い段階でデビューできます。それを自主的に目指す意欲的な人をずっと採用したいと思っています。
そんな中、リジョブともう3社媒体を使っていたのですが、リジョブの方が、3倍の応募数です。この業界で求人を探すならリジョブ、となっていると思います。
引用:リジョブ
強いと言われている大手の掲載課金型媒体を使っていても、波があって3ヶ月応募が0ということも有りました。でもリジョブの方がコンスタントに応募が来るので、採用するスタッフの幅を広げることに役立っています。
(中略)
大阪市で駅近の競合サロンが多いエリアでも埋もれない、ちゃんと応募が来るんだなと思いました。
引用: リジョブ
美容系専門の求人サイト「リジョブ」への掲載に興味がある場合は、次のページから無料で資料をダウンロードしてください。
自社サロンのホームぺージ
自社サロンのホームページを活用すると、比較的低コストでインターネットを使った採用活動を展開できます。
また求人サイトのフォーマットに縛られずに、画像やイラストなどの独自の情報を掲載して、他店と差別化をしやすいことも魅力です。現役スタッフのインタビューやキャリアマップなどを掲載して、働き方や仕事内容に関する独自のコンテンツを充実させるとよいでしょう。
親や知人からの紹介
親や知人を介して求職者を募る方法を、リファラル採用と呼びます。現在の理美容業界における店舗過多や労働条件の改善の必要性、採用コストの高騰を背景に、リファラル採用が注目されています。
リファラル採用が有効な理由は、求職者が求める実際的な情報を親や友人、知人から受け取れるからです。美容サロンチェーン株式会社ザ・キッド代表の平山氏は、次のようにコメントしています。
なぜ採用が難しい状況の中、リファラル採用が有効なのでしょうか。情報が溢れる世の中では、最終的に口コミから情報を収集する方が増えています。かつ、判断軸は店舗の雰囲気や、自分の希望している条件で働けるかといったリアルな情報です。
引用: 美容師採用コストが1/3に!全国123店舗の美容サロンチェーンザ・キッドのリファラル採用施策とは?|MySeries
またスタッフがリファラル採用に関わると、サロンに対する愛着が育まれることになり、既存スタッフの離職予防になるといわれています。
リファラル採用=自社をまるごと自分の言葉で語るということですから、愛社精神や愛着、つまりエンゲージメントが高まるという効果が期待できます。
引用: 美容師採用コストが1/3に!全国123店舗の美容サロンチェーンザ・キッドのリファラル採用施策とは?|MySeries
自社に適した求人媒体を選ぶ際のポイント
前項でアイリストの利用数が多い採用媒体を紹介しましたが、どういった採用サービスが適しているのかは、各企業が求める人材や状況によって異なる場合があります。
自社に適した求人媒体を選ぶためには、採用ターゲットの登録者数や他社との差別化などを意識するとよいでしょう。
採用ターゲットとなる登録者数が多いか
まずは、自社が求める職種での登録者数が多いのかどうかを確認しましょう。一般的な求人サイトの場合、全職種の登録者数に注目しがちです。しかし専門職のアイリストを採用したい場合は、アイリスト志望者や美容師免許保有者の登録者数を把握したうえで利用することをおすすめします。
登録者数が公開されていない場合は、「アイリスト 求人」などでインターネット検索をして、上位に表示されるかを確認してみてください。
他社と差別化して自社の魅力を伝えられるか
求人サイトには多くの求人が掲載されています。そのため、求人サイトに掲載する競合他社と差別化した内容を、求職者に見つけてもらえるのかどうかが重要なポイントです。
ポイントを満たすためには、まずは検索機能が充実しているかをチェックしてみてください。
さらに求人広告内で画像や文章を使って、十分に自社の特徴や雰囲気を伝えられるかを確認しましょう。
採用したいアイリストとのマッチング率を上げる
採用したいアイリストとのマッチング率を上げることも、採用活動の成功には欠かせない取り組みです。求める人材を明確にしたり、アイリスト業界の特徴を採用に役立てたりして、マッチング率の向上を図りましょう。
求める人材を明確にする
まずは求めるアイリストを明確にして、求人票に記載することが大切です。最低限の施術スキルを持っていることを採用条件にするサロンは多いのですが、それ以外にも必要な要素があれば洗い出しておくことをおすすめします。
たとえば施術スキル以外に重要な要素として、顧客との信頼関係を構築するための人間性やコミュニケーションスキルなどがあげられます。
ただ技術だけでなく、そこにプラスしてサロンに来て頂いたお客さまの癒しや気分転換になれれば嬉しいとも思っています。美容は女性にとって必要不可欠な部分なのでお客さまとは長いおつきあいになります。信頼関係を誰よりも築くことが出来たのが指名数1位になれた理由かなと思います。
引用: モアリジョブ
アイリストが増え、薬剤などの技術がどんどん進化してどんな方でもうまく施術ができるようになっている中で、毎月通いたいと思っていただくためには、やはりお客さまとの信頼関係が一番大切だと思います。
確かに技術力の高さも重要で、私自身もまだまだ勉強が必要だと思っていますが、単にただ巧いだけではなく、居心地の良さだったり、プラスαの魅力が必要ではないでしょうか。
引用: モアリジョブ
アイリスト業界の特徴を採用に役立てる
アイリスト業界には、女性の施術者が多いという特徴があります。子育て中の女性が働きやすいように、休日や勤務時間をコントロールできる点をアピールすると、採用数を増やせる可能性があります。
さらに世代間で異なる希望の雇用形態についても把握して、採用活動を進めるとよいでしょう。アイリスト業界の特徴と採用への役立て方について解説します。
子育て中の施術者が多い
ホットペッパービューティーの調査結果 から、アイリストの約5割が1人以上子供がいることがわかります。
モアリジョブのオーナーインタビューによると、子育て中のスタッフが働きやすい職場環境を目指したり、コミュニケーションを取りやすい環境を整えたりするなど、工夫されているサロンがあることもわかりました。
スタッフに無理強いすることはしません。私自身が「これをされたら嫌だな」と思うことはスタッフには絶対にしないようにしてきました。あと、子育てしながら働いているスタッフもいるので、夏休みや冬休みは子どもを連れて出勤するスタッフもいます。そういうことは柔軟に受け入れてきたし、スタッフたちとは常にコミュニケーションを取るように心がけてきました。
引用: モアリジョブ
うちのスタッフは、プライベートの都合により土日休みで働いています。もちろんお店としては、土日に入れる人材が欲しいのが本音。けれどシフトに制限があるというマイナス要素を考えてもなお、彼女の高い技術力や人間性の方が得難いものだと感じられ、一緒に働いてもらうことを私は選択しました。
引用: モアリジョブ
休日や勤務時間をコントロールできる点をアピールする
休日や勤務時間をコントロールできることをアピールすると、女性アイリストを採用しやすくなります。とくに30代の女性にとって、休日や時短勤務などができる職場は魅力的です。
株式会社キャリアデザインセンターが女性638人に対して行ったアンケート によると、転職活動中の30代女性のうち半数以上が、会社選びの際に柔軟な働きを重視していることがわかりました。
会社選びで重視すること
子育て中の場合は、幼稚園・保育園の時間に合わせて勤務時間を設定できると、働きやすくなるようです。たとえばモアリジョブのインタビューに回答したアイリストの場合、9時~17時を働く時間に設定しています。
保育園の時間内でおさまるように、いまはサロンの営業時間を9時~17時にさせていただいています。予約が入っていないときは、朝の出勤もゆっくりです。子どもがまだ小さくて朝はけっこうバタバタなので、そのへんは自分で開業している強みだなと感じています。
引用: モアリジョブ
土日祝日の休みや時短勤務なども、多くの子育て世代が抱えるニーズです。
子どもが小さいうちは、土日や祝日は休みたいと思っていましたし、フルで働くのは難しいと思いました。そんななかでも美容師とアイリスト両方できれば、子育てをしながらの短時間勤務でも、美容師だけのときよりも売上をアップさせることができると考えたからです。
引用: モアリジョブ
スタッフの勤務時間を柔軟に変更できる場合は、子育て中の30代をターゲットに求人を募集するのもおすすめです。
希望雇用形態は世代間でばらつきがある
美容・ヘルスケア業界求⼈検索キーワードランキング によると、アイリストの場合、「正社員」と「業務委託」で検索する人の割合が多いことがわかりました。
美容職の場合、希望の雇用形態が世代間によってバラつきが見られることもポイントです。 美容職を対象にした求人レポート によると、正社員を希望する20代が多かったのに対して、30代や40代は正社員とアルバイトを希望する割合が同じくらいになっています。
このことから、20代を採用したい場合は正社員募集を強調した方が応募者が集まりやすくなる可能性があります。一方で30代や40代のネイリストを採用したい場合は、アルバイトや業務委託契約で自由な働き方ができることをアピールすると、採用しやすくなるかもしれません。
働き方に関する希望を理解する
アイリストの希望どおりに働けることを求人票でアピールすると、採用数を増やせる可能性があります。
アイリストが重視する働き方について詳しく知りたい場合は、無料でダウンロードできる「 リジョブ採用成功ガイドブック 」をご覧ください。
一部内容を紹介すると、多くのアイリストが店舗の雰囲気やおしゃれさを職場選びで重視しています。そのため、求人票には店舗の雰囲気やおしゃれなスタッフを画像などで紹介すると、アイリストの採用につなげやすい可能性があります。
職業柄、自分をキレイに見せたいと考えるアイリストも多いので、店舗の雰囲気やおしゃれさにはこだわりがあるのかもしれません。
「髪、ネイル、肌はもちろん、この仕事をしている以上まつ毛のケアもしっかり行います!」。施術者自身がお客様の目指すイメージ像となり得るからこそ、自分がキレイでいることも仕事の一貫なのですね。
引用: モアリジョブ
施術の様子を伝えたい場合は目元の写真ばかりではなく、引きの写真や背景も織り交ぜるのがおすすめです。
フィード画面を開いたときに目元の投稿ばかりだとゴチャついて見えるので、目元のアップが連続しないように意識しているんです。引きのモデル写真だったり、背景だったり、バランスを見ながら調整しています。投稿する前の擬似投稿で色味を調整することも大切な工程です。
引用: モアリジョブ
雰囲気やおしゃれさに続いて重視されている条件は給与面です。自社サロンの所在地域における平均給与を知っておくと、採用戦略を検討する上で役立つでしょう。
「 美容・ヘルスケア業界 業種×エリア別 平均給与データ 」によると、アイリストの求人における平均給与(下限)は地域によって差があり、時給にして980円~1150円、月給で19万円~23万円の幅があります。
アイリストの給与を設定する場合は、平均を目安にすると給与が低いことが原因で応募が集まらない状況は避けられるでしょう。
アイリストの施術未経験者を採用する
ここまで、さまざまな施策を紹介しましたが、アイリストは採用の難易度が高く、なかなか採用できないサロンもでてくるかもしれません。実際に現場のサロンオーナーが、アイリスト業界は経験者の取り合いになっているとコメントしています。
今のアイリスト業界は経験者の取り合いになっている状態で…。「経験者ばかりを高待遇で採用して、未経験者は採用しない」サロンが多く、未経験者がなかなか就職できないというのが実情なんです。
引用: モアリジョブ
また同オーナーは「未経験の子の方が長く働いてくれます」ともコメントしており、アイリストの未経験者を雇うと離職しにくいメリットがあります。
経験者の採用が難しい場合は、未経験者の採用も検討してみてください。アイリスト未経験者にアピールする方法について解説します。
研修内容を求人票に記載する
未経験者は採用後に、自分がしっかりと業務を遂行できるか不安を抱えているものです。そのため、研修制度の内容を具体的に記載して、未経験でも業務を遂行できるイメージを持ってもらえると、アイリスト未経験者を採用しやすくなります。
次のポイントを意識して求人票を作成すると、未経験者が興味を示しやすくなります。
以上はリジョブで紹介している求人ノウハウの一部を紹介したものです。その他の求人ノウハウも知りたい場合は、無料でダウンロードできる「 〜アイリスト業界の方必見!〜 応募が殺到した求人のみ厳選 成功事例20選! 」をご覧ください。
ポテンシャル重視で採用する
未経験者の場合、アイリストに関するスキルや経験に乏しいため、やる気や将来性などを加味したポテンシャル重視で採用するとよいでしょう。
未経験者のポテンシャルを図る手段として、作文を提出してもらう企業の事例もあります。
作文では、これまでに「技術職を目指した理由」や「将来のビジョン」などについて書いてもらいました。また、文字数もとくに指定をしていません。応募してくれた方には、好きな量を自由に書いてもらっています。見ているポイントは、文章力の有無よりも熱意や想いですね。
引用: モアリジョブ
また素直さや柔軟性、協調性などの要素も将来的に伸びるスタッフを見極めるポイントになるでしょう。
素直な方は伸びると思いますね。なので、未経験だったり、技術力がそこまでなくても、素直さがあるなと感じれば採用することがあります。指導を受けた時には、素直に一回受け取ってまずは実践してみることが、とても大切です。
(中略)
オリジナルのスタイルを模索するよりも、まずはサロンのなかの協調性を大切にし、自分だけでなく、サロンの同僚やお客さまを輝かせる方法を模索しているスタッフの方が、結果的に伸びていると感じます。
引用: モアリジョブ
人間性を評価して採用する
未経験者を採用する場合は、人間性もひとつの評価基準になります。思いやりをもって接客できるスタッフであれば、顧客の心をつかんでリピーターを増やせる可能性があるからです。
まず思いやりのある方ですね。性格も感情のありようもさまざまなお客さまに対して、マニュアル通りの接客では心つかむことはできません。
どなたに対しても気づかいを忘れず、お客さまはもちろん一緒に働くスタッフにも思いやりをもってほしいですね。その習慣が私たちに関わるすべての方々を笑顔にできるのだと思います。
引用: モアリジョブ
必ず持っていてほしいのは「思いやり」。技術も大事ですが、人と関わらずして仕事はできませんから、ベースでその人なりの思いやりがあると嬉しいですね。思いやりって教えられるものではないですし、強要できるものでもないので。
人に喜びを与えられることに対して、スタッフ自身がそれをやり甲斐と感じられるかがポイント。どれだけの熱量でお客様のご要望に対応ができるか、それがお客様にも伝わり結果に繋がるので重視しているところです。
引用: モアリジョブ
早めに研修を開始する
新卒の未経験者をネイリストとして採用する場合は、早めに研修を開始するのもおすすめです。早めの研修で学生の成長を促すと、即戦力スタッフとして雇える可能性があります。
モアリジョブでも、入社前研修を実施しているサロンのインタビューが複数紹介されています。
今ちょうどうちで研修を受けている学生さんがいるんです。彼女は来年から新卒で採用が決まってるんですが、できるだけ早くデビューしたいということで入社前から研修に通っています
引用: モアリジョブ
内定者には入社前からお店に来て練習してもらっているんです。つまり、内定を出してから学校を卒業するまでの間に研修期間を設けるわけです。入社後すぐに即戦力になってくれるので双方が時間を有意義に使えますし、このシステムが一番理にかなっていて、もうずっとこのスタイルでやってきました。
引用: モアリジョブ
未経験者の研修期間については、3カ月と定めている企業もあります。
未経験の場合はもちろん基礎的な技術の習得が最優先となるのですが、純粋に技術だけで考えるなら3カ月もあれば最低限の施術はできるようになります。おおよそどこのサロンも未経験で採用している場合は、そのくらいの期間を目安に研修をおこなっています。
(中略)
ヘアメイク科の学生はアイリスト志望の子が多いのですが、メイクの理論が頭に入っているのですごく飲み込みが早いです。
引用: モアリジョブ
まとめ
アイリストは有効求人倍率が高い上に、採用が国家資格の美容師に限られるため、採用が難しい職種です。採用を成功させるためにも、次のポイントを意識して活動を進めましょう。
- 中途採用と新卒を採用するためのポイントを把握して採用活動に取り組む
- 採用したいアイリストとのマッチング率を上げるための工夫をする
- 経験者の採用が難しい場合は、未経験者の採用も検討する
以上を意識すると、アイリスト業界で求める人材を採用しやすくなるでしょう。
- 執筆者情報
- Bizリジョブ編集部