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ネイルサロンオーナーになるには?経営のポイントや開業の手順を解説!

ネイルサロンオーナーになるには?経営のポイントや開業の手順を解説!

ネイルサロンの経営は、開業形態の選択から資金計画、スタッフ採用まで、考える要素が数多くあります。

そこで本記事では、ネイルサロンの開業を考えている方に向けて、経営形態の特徴や必要な準備、成功のコツ、よくある失敗例まで、実践的な情報をお届けします。これから開業を目指す方はもちろん、すでに経営されている方もぜひ参考にしてください。

ネイルサロン経営は3種類

ネイルサロンの経営形態は以下の3つに分類されます。

  1. 店舗型ネイルサロン
  2. 自宅型ネイルサロン
  3. フランチャイズでの開業

それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

1.店舗型ネイルサロン

店舗型ネイルサロンは、商業施設や路面店として出店する経営形態です。店舗型は人目につきやすいため、店舗を日常的にアピールできます。特に、繁華街や駅前など、人通りの多い場所に出店すれば、それだけで集客効果が期待できます。

ただし、店舗型の場合は家賃、内装工事費、設備投資など、初期費用が高額になる傾向があります。

また、スタッフを雇用する場合は人件費も必要となるため、固定費の管理が経営の重要なポイントです。さらに、複数のネイリストを雇用すれば売上の拡大が見込め、将来的なチェーン展開も視野に入れやすいです。

2.自宅型ネイルサロン

自宅の一室をサロンとして活用する自宅型は、最小限の初期投資で開業できる経営形態です。家賃や大規模な内装工事が不要なため、リスクを抑えながらネイルサロンを経営できます。

また、育児や家事と両立しやすく、自分のペースで経営を進められる点も魅力です。

しかし、店舗の外観が目立たず、通りすがりの来店が期待できないため、SNSや口コミを活用した戦略的な集客活動が重要です。また、プライバシーの問題や近隣との関係性にも配慮が必要で、営業時間や騒音にも注意しなければなりません。

3.フランチャイズでの開業

フランチャイズ展開されているネイルサロンチェーンに加盟する経営形態もあります。有名チェーンの場合はブランド力があり、開業時のノウハウ提供や研修制度が充実しています。また本部からの経営サポートを受けられるため、独立開業に不安がある人に向いています。

株式会社Daiの調査では、フランチャイズでの開業を検討している人の理由として「未経験の業種にチャレンジできる」「経営サポートがある」といった点が上位にきています。

1-フランチャイズでの開業を検討している理由

フランチャイズ開業のデメリットは、加盟金やロイヤリティの支払いが必要で、本部の規定に従った経営が求められる点です。そのため、独自のサービスや料金設定が制限される場合もあります。

ネイルサロンの経営に必要な資格

ネイルサロンの経営に必須の資格はありません。

しかし近年、衛生管理に対する顧客の意識が高まっていることを考慮すると、民間の団体が発行する「ネイルサロン衛生管理士」を取得するのもおすすめです。この資格は、安全面において一定基準を満たしたネイリストであることを証明する資格です。

ネイルサロン経営に必要な資金と注意点

ネイルサロンの経営に必要な資金と注意点は次の通りです。

  • ネイルサロン経営の運転資金は3カ月分が目安
  • 低資金開業がベストだと思いこまない
  • 目標とする売上と利益を明確にする

それぞれについて詳しく解説します。

ネイルサロン経営の運転資金は3ヵ月分が目安

運転資金とは、店舗の家賃、光熱費、材料費、人件費など、日々の営業に必要な資金です。開業後、集客が軌道に乗るまでには時間がかかるため、最低でも3カ月分の運転資金の確保が推奨されています。(※1)

※1:しかた税理士・行政書士事務所

低資金開業がベストだと思いこまない

必要以上に節約すると、サービスの質が低下して集客や売上が伸び悩む原因になる可能性があります。

たとえば、必要な設備投資を惜しむとサービスの質が低下することで顧客満足度が低下し、リピーター獲得が難航しやすくなります。

また、突発的な設備の故障や季節性の売上変動に対応するための予備費など、必要不可欠なものにはしっかりと資金を投下しましょう。

目標とする売上と利益を明確にする

具体的な数値目標を設定すれば、資金計画が明確になり、計画性のある安定的な経営ができます。

たとえば、具体的な数値目標をもとに、売上達成に必要な要素と経費を逆算します。

具体例は次の通りです。

【1.月間売上目標を80~100万円とした場合】

売上:100万円

経費:70万円(家賃、人件費、材料費など)

営業利益:30万円

【2.目標売上の達成に必要な要素】

必要客数:月100人(客単価1万円の場合)

稼働率:75%以上

【3.目標達成に必要な経費の詳細】

広告宣伝:10万円

家賃:30万円

人件費:20万円

その他:10万円

適切な資金計画は、ネイルサロン経営の成功に不可欠です。十分な準備資金を確保し、計画的な運営を心がけ、安定した経営基盤を築きましょう。

ネイルサロン経営のメリット・デメリット

ここではネイルサロン経営のメリット・デメリットを紹介します。

ネイルサロン経営のメリット

ネイルサロンの大きなメリットは、参入障壁が低く開業しやすい点です。美容室などと比較して、開業時の設備投資が比較的少額で済みます。特に自宅サロンの場合は、最小限の初期投資で開業できます。

また、ネイルサロンは予約制を基本とするため、自分のライフスタイルに合わせて営業時間を設定できます。そのため、育児や家事との両立も比較的しやすく、女性経営者が多い業態となっています。

ネイリストの鴨崎さんは、ネイルサロンを自宅で開業するメリットのひとつとして、子育てと両立しやすい点を挙げています。

元々私もネイルサロンを自宅でオープンして、子育てと仕事を両立するには、いい働き方だなと思っているからです。ネイリストは、アイリストと違って美容師免許も必要ないですし、もちろんがんばって練習する必要はありますが、最初の一歩は比較的ハードルが低い職業です。そういう点でも様々な人が始めやすいのかなと思っています。

引用元:モアリジョブ|LARGO新百合ヶ丘店 鴨崎麻乃さん

ネイルサロン経営のデメリット

ネイルサロンの増加に伴い、競争が激化しています。特に都市部では、価格競争に巻き込まれるリスクが高く、収益確保が難しくなる可能性があります。

また、1人のネイリストが1日に対応できる客数には限りがあり、フルコースの施術では1回2時間程度かかることも多く、売上に上限がある点もデメリットです。さらに、夏季や年末年始などのイベントシーズンは需要が増加する一方、オフシーズンは来店頻度が低下する傾向があります。

加えて、ネイルサロンは開業手続きの大変さも大きなデメリットとして挙げられます。

ネイルサロンを開業するまでの6ステップ

ネイルサロンを開業するまでの6ステップは次の通りです。

  1. ネイルサロンのコンセプトと屋号を決める
  2. オープン予定日を決める
  3. 物件を決める
  4. 採用活動を進める
  5. 集客用の媒体を開設する
  6. 税務署に開業届を提出する

それぞれのステップごとに詳しく解説します。

1.ネイルサロンのコンセプトと屋号を決める

サロンのコンセプトは、経営の方向性を決める重要な要素です。ターゲット顧客や提供するサービスの特徴を明確にすれば、効果的なマーケティング戦略を立案しやすくなります。

コンセプトは以下の情報を参照して設定しましょう。

  • 競合店との差別化ポイント
  • ターゲットとする客層(年齢層や職業など)
  • 提供するサービスの特徴(高級路線、リーズナブル路線など)

屋号選びでは以下の点に注意しましょう。

  • 覚えやすく印象的な名前
  • 商標登録を確認しておく
  • SNSアカウント名としての使用のしやすさ

2.オープン予定日を決める

オープン日の設定は、準備期間や宣伝活動の計画を考慮して設定しましょう。季節や地域の特性にも考慮し、最適なタイミングを選んでください。

特に考慮しておきたい期間とポイントは次の通りです。

  • 内装工事にかかる期間
  • スタッフの採用・研修にかかる期間
  • 宣伝活動に必要な期間
  • 季節による需要の変動

3.物件を決める

サロンの立地は、事業の成功を大きく左右する極めて重要な要素です。物件選びを間違えれば、売上が伸びないだけでなく、経費圧迫のリスクもあります。

物件を選定する際は、次のポイントを押さえましょう。

  • アクセスの良さ(駅からの距離、バス停の有無)
  • 周辺環境(商業施設、オフィス、住宅地との関係)
  • 内装工事の必要性と費用
  • 近隣の競合店の状況
  • 防音や給排水設備などの設備面の確認
  • 将来的に店舗を拡張できるかどうか
  • 契約条件(保証金、更新料、原状回復義務など)

4.採用活動を進める

ネイルサロンを開業してすぐにスタッフに稼働してもらいたい場合、開業日の4カ月以上前から求人掲載を開始することが望ましいです。

リジョブの調査によると、美容ヘルスケア業界の場合、8割以上の企業が掲載から入社までに1カ月以上の期間を要します。

2-掲載から入社までかかる期間

さらに約3割は、4カ月以上かかっているため、スムーズに店舗をオープンさせるためにも、早めの採用活動が重要です。

独立開業してスタッフを採用することを考えている場合は、ぜひ次の資料をご覧ください。

5.集客用の媒体を開設する

集客用の媒体を事前に準備しておくと、開業直後から安定した集客効果を得られます。可能であれば、開業の1~2ヶ月前から準備するとよいです。

準備しておきたい集客用媒体を優先度順に並べると次のようになります。

  1. ネイルサロンの公式ホームページ
  2. SNSアカウントの開設(Instagram、LINE公式など)
  3. 予約管理システムの導入
  4. Googleマイビジネスの登録
  5. オープン告知用のチラシやポスター
  6. ネイルデザインのポートフォリオ準備
  7. オープニングキャンペーンの企画立案

6.税務署に開業届を提出する

最終ステップは、開業届の提出です。

開業届を含む、公的な手続きは次の手順で進めます。

  1. 開業届の提出(開業日の1ヶ月前までに)
  2. 青色申告承認申請書の提出(開業から2ヵ月以内)
  3. 個人事業の開始届出書の提出
  4. 事業所得の開始届出書の提出
  5. 労働保険の加入手続き
  6. 社会保険関係の手続き(スタッフを雇用する場合)
  7. 保健所への開設届の提出

なお、これらの手続きは地域によって要件が異なるため、事前に管轄の税務署や保健所に確認しましょう。

ネイルサロン経営のコツ

ネイルサロン経営のコツは次の通りです。

  • SNSを積極的に活用する
  • お客様としっかりコミュニケーションを取る
  • 出店する場所をよくリサーチする
  • 経費削減できるように工夫する

それぞれのコツについて詳しく見てみましょう。

SNSを積極的に活用する

現代のネイルサロン経営において、SNSの活用は集客の要です。特にInstagramやLINEは、ネイルデザインという視覚的な商品を効果的にアピールできるSNSとして優秀です。

画一的なSNS集客で伸び悩んでいたカオリさんはInstagramで独自の方法を見出し、集客を成功させています。

フォロワーが100人までいけば、きっとお店は繁盛するはずだと信じていたのですが、実際は100人集まってもそこから来店につながるわけでもなく…(笑)。そこで、増やすべきは「ファン」なのかなと思ったんです。そのためにInstagram上でサロンのコンセプトや自分の想いを言葉にして伝えてみることにしました。

引用元:モアリジョブ|「ネイルの小部屋カタンコトン」オーナー カオリさん

ネイルサロンにおける効果的なSNS活用のポイントは次の通りです。

  • 施術写真は自然光で撮影
  • 人気のデザインや季節に合わせたネイルアートを定期的に紹介
  • ハッシュタグを効果的に活用(地域名、デザイン名、価格帯など)
  • スタッフの日常や店舗の雰囲気を発信
  • お客様の口コミや感想を(許可を得た上で)共有

お客様としっかりコミュニケーションを取る

お客様との良好なコミュニケーションは、リピーター獲得につながります。

積極的にコミュニケーションを取ることも意識しているポイントで、普段言えないことを発散していく方も多いですね。美しいネイルと幸せな気分の両方が手に入ることが『Awesome Blossom』の強みだと思っています

引用元:モアリジョブ|「Awesome Blossom」代表 原韻子さん

お客様とコミュニケーションをとる際のポイントは次の通りです。

  • カウンセリングに十分な時間を確保
  • お客様の生活スタイルや好みを詳しくヒアリング
  • デザインの提案時は複数のプランを用意
  • 施術中に適度な会話を心がける
  • アフターケアの方法を丁寧に説明

出店する場所をよくリサーチする

立地選びは、サロンの集客力に直結する重要な要素です。そのため、立地選びの際は、以下事例のように明確な理由をもち、総合的な視点で検討しましょう。

商売をするならハイソなエリアや都心部の方が良いのでは?と考える人は多くいると思います。しかし、実は日本の本当の富裕層は、無駄なことにお金は使わない方が多いんです。高額なネイルアートというのは、美容の中でも「余計なもの」の最たるものですよね。結果、土地の値段が高い住宅地ほど客単価が下がるのです。

その点、都心部へのアクセスはもちろん、飛行機・新幹線を利用するにも利便性の高い蒲田は、都心勤めのキャリアウーマンや自営業の女性が多く住んでいます。働く女性や忙しい旦那さんをパートナーに持つ方は、身だしなみに対してしっかり投資する傾向があるので、初出店で手堅くいくには最適な土地だという狙いがありました。

引用元:モアリジョブ|「NAILsGUSH・NAIL MAFIA」オーナーネイリスト 木下さとこさん

立地選定のチェックポイントは次の通りです。

  • 駅やバス停からの距離と利便性
  • 周辺のオフィス街や住宅地の状況
  • 競合店の数と集客の状況
  • 物件の視認性(外からの見やすさ)
  • 駐車場・駐輪場の有無
  • 周辺の人口と年齢層
  • 昼間人口と夜間人口の比率
  • 周辺の商業施設との相乗効果

経費削減できるように工夫する

安定した経営のためには、適切な経費管理が大切です。加えて、サービスの質を落とさない範囲での削減を心がけるのがポイントです。

以下事例のように、実践的な経営知識の習得が成功のカギを握ります。

設備や道具を最低限の価格に抑えました。オープンする際に安くて質のよい製品を徹底的に調べて理想の卸売業者と業務提携を結び、卸売から自社で行うことにしたんです。今では中国に直接訪問して、どこよりも安い原価で仕入れを行っています。売上はもちろん、元々の費用を工夫することも経営者の仕事ですからね。

引用元:モアリジョブ|「Arusha」代表 岩瀬香奈子さん

具体的な経費削減の方法は次の通りです。

  • 材料の仕入れ先を定期的に見直す
  • まとめ買いによる単価の低減
  • 清掃や簡易的や修繕の内製化(スタッフが対応)
  • 広告費の費用対効果を検証し改善
  • クレジットカード決済手数料の見直し

ネイルサロン経営でよくある失敗

ネイルサロン経営では以下のような失敗がよくあります。

  • 事業計画書を適当に作成する
  • 集客がうまくできない
  • 採用のミスマッチ
  • 技術力が足りていない
  • 他店舗と差別化できていない
  • 初期費用にお金をかけ過ぎている

以下の失敗例を把握し、未然にリスクを防ぎましょう。

事業計画書をいい加減に作成する

事業計画書の作成で失敗するケースとして、根拠のない売上予測を立てたり、運転資金の見積もりが少な過ぎたりすることなどが挙げられます。市場調査の不足や、季節変動を考慮していないとこういったミスを招きます。

また、事業計画書は、小規模事業者向けの補助金制度を活用する際にも必要なため、開業を考えている人は苦手でもしっかりと向き合いましょう。

お金がかかることも多いですが、今は自治体ごとに小規模事業者向けの補助金制度もあるので、そういった情報をしっかりキャッチして積極的に活用しています。

申し込むには事業計画書を書いたり登録手続きをしたり、慣れないうちは大変ですが、過去の採択データや見本を隅から隅まで読むと書き方のコツがつかめてきました。苦手だったことまた1つ克服できたので、いい経験になりました!

引用元:モアリジョブ|「salon de beaute Jolie」オーナー Mihoさん

集客がうまくできない

集客に関する失敗は、サロン経営の未来を大きく左右します。オープン直後は話題性で集客できても、その後の継続的な集客に苦労するケースは多いです。

マーケティング戦略の未策定や、ターゲット顧客の設定の曖昧さなどが集客の失敗を招きます。また、SNSの活用不足、リピーター確保の施策不足、価格設定の誤りなども原因になり得ます。

集客がうまくいっている店舗は、SNSの活用に長けており、直接的な売上につなげています。以下の事例を参考にしてください。

ありがたいことに、お客様がInstagramでどんどん宣伝してくれることで、自動的に口コミが拡がっています。ファッション関係のお客様層がすでにインフルエンサー的立ち位置でもあるので、自身のアカウントの投稿で拡めてくれているんです。スタッフとお客様の信頼関係があってこその仕組みなので、とても嬉しい流れです。パブリックとの結びつきは多少開いておかないといけないので楽天などのWEBサービスは利用していますが、集客の比重はInstagramが圧倒的に大きいですね

引用元:reservia|「TRACE」オーナー 木村 良成さん

採用のミスマッチ

採用に関する失敗は、経営の安定性に大きく影響します。技術レベルの確認不足や勤務条件の説明不足、採用基準が不明確であると失敗を招きます。

株式会社リクルートの調査によると、拘束時間に対する不満や、上司との意見相違などが離職につながっています。

▼美容師|初職を辞めた/転職した理由

3-美容師|初職を辞めた転職した理由

これらの問題を防ぐためには、採用活動を計画的に進める必要があります。たとえば、面接時には技術チェックを実施するだけでなく、サロンの理念や期待する役割について明確に伝え、ミスマッチ防止に努めましょう。

計画性をもって採用活動を進めれば、離職率を低下させ、売上も安定化しやすくなります。

技術力が足りていない

ネイルサロン経営において、技術力の不足は致命的な問題です。ネイルサロンオーナーが開業を急ぐあまり、十分な技術を習得しないまま開業してしまうケースも少なくありません。

自宅サロンが失敗した一番大きな原因は単純に技術が下手だったから。経験もまだ浅かったんです。自分では上手いと思っていましたが、お客様が他サロンでつけた爪をうちでオフしたときに「上手っ…!」とびっくりして。サロンに勤めているネイリストさんってこんなに上手なんだなと、自分の天狗っぷりを思い知らされました(笑)。

引用元:モアリジョブ|幸せサロン育成コーチ げしあゆみさん

経営を成功させるためには、基本的なネイルケアやジェルネイルの施術はもちろん、トレンドのデザインや新しい技法にも対応できる技術力が求められます。特に、SNSでの情報発信が活発な現代では、お客様はさまざまなデザインを目にしているため、要望も多様化しています。満足のいく仕上がりを提供できないと、クレームや評判の低下につながり、リピーターの獲得が困難になります。

技術の習得は独学でも十分に可能だとネイルリストのarichanさんは語ります。

私がしていたのは、自分が施術してもらっているときにその技術を盗み見ること。

あとは目標にしたいネイリストをInstagramで見つけて、ひたすらその人のデザイン作成のライブ配信からデザインを学びました。

重要なのは、手当たり次第に何人も見るのではなく、目標とする人を「一人だけ」に絞ること。これが自分が目指したいデザインがブレずにいられる秘訣だと思ったんです。

引用元:モアリジョブ|ネイリスト arichanさん

他店舗と差別化できていない

競合の多いネイルサロン業界で、独自の特徴を打ち出せていない店舗は失敗しやすいです。「清潔で落ち着いた空間」「丁寧な接客」といった基本的なサービスは、どのサロンでも提供しているため、差別化要因とはなりません。しかし、価格での競争に陥ると、利益率の低下を招き、経営の安定性を損なう可能性があります。

自宅サロンのような小規模なサロンの場合はとくに、競合他サロンとの差別化は必須です。近隣に別のネイルサロンがある場合、そのサロンと同じようなメニュー・価格では、お客様に選んでもらえないかもしれません。

かといって、価格を下げてしまうと価格競争になり、経営状態が悪化してしまうリスクも。

そのため、自宅サロンの経営を成功させるためには、競合他サロンとの差別化を図る必要があります。

引用元:モアリジョブ|「silom nail」オーナー 櫻井唯さん

自分の得意なことを洗い出し、差別化の要素にするのも一つの方法です。

私がネイリストを目指したときから、「私にしかできないこと。代わりがいないこと」を目標にしてきました。私が得意なのは細かなアートです。ほかの人には真似できないことで差別化しようと思っていました。

引用元:モアリジョブ|「Beauty Salon Pink Kereru」オーナー高橋美穂さん

初期費用にお金をかけ過ぎている

開業時の過剰な設備投資などは経営を圧迫するリスクがあります。高級感のある内装や最新の設備にこだわるあまり、運転資金が不足してしまうケースも多いです。特に、集客が安定するまでの期間を見据えた資金計画が不十分な場合、資金繰りに苦労しやすいです。

初期費用には、内装工事費、設備購入費、広告宣伝費など、必要な費用は多岐にわたりますが、すべてを最高グレードにする必要はありません。お客様の満足度に直結する設備には重点的に投資し、そのほかは段階的に整備していくのがポイントです。

物件の家賃が高くて軸がぶれたことも以前の失敗の原因のひとつだったため、続けられることを第一に考え、全体的に初期費用を抑えました。ネイルの道具は以前使用していたものに多少追加する程度。技術は、今まで以上に練習を重ねて再オープンできました。

引用元:reservia|ネイルブランド経営者 浮田美遊さん

以下事例のように、ポスティングや広告などにお金をかけず、足で営業するのも一つの手段です。

仕事が終わったあとにご近所のお店に顔を出して、いろいろな方々と交流をして回ったんです。その結果、お近くにお住まいの方や渋谷にお勤めのビジネスマンと仲良くなることができて、当時は飲み屋でよくご予約をいただきましたね(笑)。今でも変わらず来店してくださる方も多く、なかには10年以上通い続けてくださっているお客さまもいます。本当にありがたいですね

引用元:モアリジョブ|「Awesome Blossom」代表 原韻子さん

まとめ

ネイルサロンの経営は、入念な準備と計画的なアプローチが成功へのカギを握ります。特に重要視したいポイントは次の通りです。

  • SNSを積極的かつ計画的に活用する
  • 資本となる人材の採用に力を入れる
  • 出店する場所をよくリサーチする

ネイルサロン経営は確かに課題も多いですが、適切な準備と運営により、やりがいのある素晴らしいビジネスとなるでしょう。

Bizリジョブ編集部 プロフィール画像
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Bizリジョブ編集部
Bizリジョブ編集部では、人材・採用、店舗運営、経営、美容・ヘルスケア業界などで経験があるメンバーで構成されています。 美容・ヘルスケア業界の経営者・オーナー様にとって、リジョブだからこそ集められる価値ある情報をわかりやすくお届けします。