田舎でネイルサロンを開業したいと考えているものの「本当に儲かるのか」「都市部と比べて不利ではないか」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、田舎でネイルサロンを開業した場合の年収目安や、儲かる理由と儲からない理由、成功しているサロンの特徴まで、収益性に関する情報を網羅的に解説します。
実際の成功事例も交えながら、田舎でのネイルサロン開業で失敗しないための実践的な知識をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。
田舎のネイルサロンは儲かる?
結論からいうと、田舎でも運営方法や工夫次第で十分に収益を確保できます。
ここでは、田舎でネイルサロンを営む際の年収目安と、自宅型サロンのメリット・デメリットについて解説します。
田舎ネイルサロンの年収目安
田舎で自宅を活用してネイルサロンを運営する場合、年収はおよそ250万~300万円程度が一般的な目安です。
売上は、メニューの価格設定や月間の施術件数によって変動します。ただし自宅サロンの場合、テナント料や光熱費の負担が軽減されるため、利益率は高めに保ちやすい傾向があります。
一方で、自宅という限られたスペースでの営業となるため、1日に対応できる顧客数には上限があります。メニュー内容にもよりますが、1日4~5名程度が現実的なラインでしょう。
年収を伸ばすには、以下のような方法が有効です。
- メニュー単価を引き上げる
- 営業日数を増やす
- 技術力を高めてリピーターを獲得する
特に技術力の向上は、顧客満足度を高め、口コミによる新規客獲得にもつながります。安定した収益を得るためには、継続的なスキルアップが欠かせません。
自宅型ネイルサロンのメリット・デメリット
自宅でネイルサロンを開業する場合、いくつかのメリットとデメリットがあります。それぞれを理解したうえで、開業の判断材料にしましょう。
まず、自宅型サロンは、初期費用を大幅に抑えられます。本来テナントを借りる場合、家賃や敷金・礼金、内装工事費などが発生します。しかし自宅をサロンとして活用すれば、これらの費用が不要です。
また、自宅サロンであれば、スタッフを雇わずに1人で営業できます。従業員を雇うと人件費がかかるだけでなく、人間関係のトラブルやマネジメントの負担も生じます。その点、一人で悠々自適に働けるのは自宅サロンの大きな魅力といえるでしょう。
さらに、自分のペースで働けるのも自宅型サロンの大きなメリットです。自宅サロンなら営業時間や予約の受付を自分でコントロールできるため、プライベートとの両立がしやすくなります。
一方、自宅サロンは立地の自由度が低く、人通りの多い場所に構えることが難しいため、認知されにくいというデメリットがあります。
したがって、自宅サロンでは、SNSや予約サイトを活用した集客や、口コミを広げる工夫がとても重要です。特に田舎では、地域とのつながりを大切にし、信頼を築くことが成功のカギとなるでしょう。
田舎のネイルサロンが儲かる3つの理由
田舎でネイルサロンを運営する際に儲かりやすい理由は次の通りです。
- 固定費が安い
- 競合が少ない
- リピーターが付きやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.固定費が安い
田舎の最大の強みは、都市部と比べて家賃などの固定費を大幅に抑えられる点です。
毎月の家賃負担が軽ければ、損益分岐点も低くなります。そのため、高い料金設定をしなくても利益を確保しやすく、無理のない経営が可能です。
都市部では家賃だけで月10万円以上かかるケースも珍しくありませんが、田舎であれば半額以下に抑えられる場合もあるでしょう。
2.競合が少ない
田舎ではネイルサロンの店舗数が限られているため、競合との差別化に苦労する必要が少なくなります。
都市部では、同じエリアに複数のサロンがひしめき合っているため、顧客の奪い合いが激しくなります。一方、田舎では選択肢が限られているため、自然と広い範囲から顧客を集められる可能性があります。
競合が少ない環境では、丁寧なサービスと確かな技術を提供し続けることで口コミが広がり、自然と集客力が上がっていくでしょう。
3.リピーターが付きやすい
ネイルサロンは、一度気に入った店舗に通い続ける傾向が強い業態です。特に、田舎は顧客との距離が近く、関係性を築きやすい環境です。一度信頼を得られれば、長期的に通い続けてもらえる可能性が高まります。丁寧な接客と高い技術力で満足度を高め、リピート率を向上させれば、安定した経営が可能になるでしょう。
また、ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、同じサロンを継続利用する顧客の割合は年々増加しています。特にコロナ禍以降、顧客の定着傾向がさらに強まっている状況です。
▼同じサロンを利用する人の割合
とはいえ、ネイルサロン全体の利用率はまだまだ低く、新規顧客の開拓には限界があります。そのため、一度来店してくれた顧客をしっかりと維持することが、安定した経営に不可欠といえます。
田舎で儲かっているネイルサロンの特徴
田舎で収益を上げているネイルサロンには、共通する特徴があります。
- ターゲット層を理解している
- SNSと口コミを重要視している
- 地域性を理解している
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ターゲット層を理解している
成功しているサロンは、顧客層のニーズを正確に把握し、それに応じたメニューを提供しています。しかし田舎では、都市部とは異なる顧客層が存在するため注意が必要です。
たとえば田舎ネイルサロンの場合、以下のようなメニュー展開が効果的となります。
|
ターゲット層 |
おすすめメニュー |
|---|---|
|
シニア層向け |
爪のケアやハンドマッサージを中心としたメニュー |
|
若年層向け |
トレンドを取り入れた最新デザインの提案 |
|
農業従事者向け |
爪を補強するケアメニュー |
また上記に加え、地域ならではの要素を取り入れるのも有効です。その土地の伝統文化や名産品をモチーフにしたデザインを提案すれば、他店との差別化にもつながります。この際、顧客アンケートを実施して定期的にニーズを把握し、メニューに反映させる姿勢が重要です。
さらに、ポイント制度や割引クーポン、誕生日のサプライズプレゼントなど、リピートしたくなる仕組みを整えれば、安定した収益基盤を築けるでしょう。
SNSと口コミを重要視している
田舎であっても、SNSを活用した集客は非常に効果的です。
株式会社クロス・プロップワークスの調査によると、「SNSを見て来店した」と回答した人の割合は、ネイルサロンで72.3%に達しています。これはアイラッシュサロンの59.4%と比較しても高い数値であり、ネイルサロンにおけるSNSの影響力の大きさが裏付けられています。
つまり、SNS運用に力を入れているサロンほど、新規顧客の獲得に成功しやすく、収益を伸ばしやすいといえるでしょう。
具体的にいうと、InstagramやLINEなどで、施術のビフォーアフター写真や店内の雰囲気を発信するのが効果的です。投稿には予約フォームのリンクを掲載し、興味を持った人がすぐに予約できる導線を作るのが大切です。
投稿内容に迷う場合は、以下のような情報発信がおすすめです。
- 地元の話題やイベント情報
- 実際の施術風景
- 顧客の感想や体験談
これらの情報は、初めて来店する人に安心感を与え、入店のハードルを下げる効果があります。
また、田舎では独自のコミュニティが形成されているため、口コミの影響力が非常に大きいです。そのため、良い評判が広がれば、新規顧客の獲得にもつながります。顧客の声に耳を傾け、不満があればすぐに改善する姿勢を見せて信頼を築き、良い口コミを増やしていきましょう。
地域性を理解している
地域に根ざした活動は、田舎でのサロン経営において欠かせません。地元住民とのつながりが、この先の売上向上につながる可能性が非常に高いためです。
たとえば、ジモティーなどに掲載されている地域イベントに出店し、ネイルチップの配布や施術体験を実施すれば、直接住民にサロンの魅力を伝えられます。こうした活動を通じて顔を覚えてもらえれば、来店のきっかけにもなるでしょう。
また、田舎では地域特有のイベントや行事が数多く開催されています。こうしたイベント情報を常にキャッチするため、SNSや地域の掲示板、口コミなどにアンテナを張っておくのをおすすめします。
地域とのつながりを大切にし、積極的に関わる姿勢を見せれば、地元住民から愛されるサロンを作り上げられるでしょう。
田舎で儲かっているネイルサロンがやっている7つのこと
田舎で安定した収益を上げているネイルサロンが実践している工夫は次の通りです。
- 徹底した市場調査
- 固定客との信頼関係を構築
- 材料仕入の工夫
- スタッフ教育の徹底
- リピーター獲得施策の実施
- SNSの活用
- 集客施策や料金の定期的な見直し
それぞれを詳しく解説します。
1.徹底した市場調査
事業計画を立てる前に、必ず市場と競合の調査を行いましょう。
調査すべき項目は次の通りです。
|
調査の種類 |
確認すべき内容 |
|---|---|
|
市場調査 |
・地域の人口構成 ・年齢層 ・平均的な所得水準 |
|
競合調査 |
・周辺のネイルサロン数 ・提供メニュー ・価格設定 |
これらのデータを分析すれば、どの層をターゲットにすべきか、どのような価格帯が適切かが見えてきます。事業の方向性を明確にし、戦略的な経営を行うために欠かせないステップです。
特に競合分析は、ネイルサロンを成功させるうえで非常に重要です。田舎では車移動が主になるため広めに商圏を設定し、できるだけ多くのネイルサロンを調査するとよいです。競合となるネイルサロンの調査をしっかり行えば、差別化できる要素も明確になるでしょう。
2.固定客との信頼関係を構築
田舎のネイルサロンでは、固定客との信頼関係を築いて「定期的に通いたい」と思ってもらうのが重要です。
ネイルブックの調査によると、来店時に次回予約を取る理由として「必ず同じ周期で通いたい」という回答が上位に挙がっています。
しかし、次回予約したいと思ってもらうためには、ネイリストが顧客に対して「定期的なケアの必要性」を丁寧に伝える必要があります。ただ信頼関係がなければ、どれだけ提案しても聞いてもらえません。まずは顧客とのコミュニケーションを大切にし、信頼を築くのが重要になります。
顧客との信頼を築くためには、以下のポイントを意識してください。
- 笑顔で接する
- 適切なアイコンタクトを取る
- 顧客の話に対してリアクションを大きめにする
実際に、先を見据えた提案で次回予約につなげている事例を紹介します。
お客さまの爪の健康管理を可能にするカウンセリング能力があれば、必然的に単価はあがっていくと思います。お客さまに1回きりの施術をするのではなくて、「3回ご来店いただいたらお爪がこういう健康な状態になります」とか、「お客さまのお爪の状態だと、3週間後の付け替えで、きれいな状態を保てると思います」というように、先を見越した提案をできるかどうかが鍵になると思いますね。
先を見越した提案をすることで、次回予約につながるというメリットもあります。今は大体8割ぐらいのお客さまに、次回のお約束を頂戴している状況です。
引用:モアリジョブ|VINGT NAIL nail&eye beauty代表 吉原雅美さん
3.材料仕入の工夫
利益を最大化するには材料仕入の工夫が欠かせません。具体的には、材料費の削減が効果的です。
たとえば、仕入れ先を見直し、まとめ買いや大量発注によるボリュームディスカウントを活用するとよいです。また、オフシーズンのセールを狙ったり、海外から安価な材料を取り寄せたりする方法もあります。ただし、品質が低下しないよう慎重に選定するのが大切です。
さらに、メニュー構成を見直すのも有効です。爪のケアやハンドマッサージなど、材料費が少ないメニューを増やせば、利益率を高められます。
4.スタッフ教育の徹底
スタッフの技術力と接客力を高めることは、サロンの収益向上に直結します。サービスの質が向上すれば「もう一度来たい」と思う顧客が増え、リピーター獲得につながりやすくなるためです。
たとえば「#péil」代表のerinaさんは、段階的な教育プログラムを実施しています。
最初はワンカラーからはじめて、そのときできる技術の少し上のものを提示しながらステップアップしていきます。入社するスタッフはみんな器用な子ばかりですぐに上手になりますね。基礎ができたらすぐにアシスタントとしてデビュー。練習モデルという安い価格で半年間、さらにその後ジュニアネイリストとして半年間、合計1年の教育期間を経て、通常のネイリストとして予約を受け付けるようになります。
引用:モアリジョブ|#péil代表 erina
また、サロンのコンセプトをスタッフに浸透させるのも重要です。同じくerinaさんは、激戦区で生き残るために次のような方針を掲げています。
ひとつは私がサロンを経営するうえで大切にしている「スタッフの個性を大切にする」ため。スタッフが複数所属するサロンでは、お店としてのデザインはあってもスタッフひとりひとりの特徴がない場合も多いと思います。しかし「#péil」では自分だけのデザインを作り出してほしくて、私の真似はしないようにと伝えているんです。そのためスタッフごとにオリジナルのデザインを作る形式にしました。
引用:モアリジョブ|#péil代表 erina
5.リピーター獲得施策の実施
リピーターを増やすには、顧客満足度を高める取り組みが欠かせません。この顧客満足度は、カウンセリングの質や接客態度などが大きく影響します。
実際、ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、仕上がりやデザインといった技術面に加え、カウンセリングの質も重要な要素として挙げられています。
カウンセリングは技術がなくても向上できる部分なので、ここを徹底するのは非常に大切です。
「VINGT NAIL nail&eye beauty」代表の吉原雅美さんは、カウンセリング能力を高めるための取り組みを紹介しています。
当社では私を含めたスタッフがモデル役を務め、リアルなカウンセリングトレーニングを日々繰り返すことで、スタッフにカウンセリング能力がついてきました。カウンセリングトレーニングが終わったあとに、モデル役のスタッフに「今のカウンセリングだったら、施術にいくらくらい払える?」とか「今の説明でどんな施術を受けるか想像できた?」などと質問して、技術者役のスタッフにフィードバックをしていきます。
最初は説明文を話しているだけのカウンセリングになってしまうことがほとんどなのですが、トレーニングを続けていくうちに説明ではなくて、その方に合う手法を提案できるようになっていくんです。たとえば爪の欠けで悩んでいるお客さまがいたら、その原因をお伝えし、対処法をいくつか提示し、そのお客さまに合う方法が見つかるまで探っていく感じですね。お客さまの爪が健康な状態で成長していけば、信頼につながり、結果的にリピートや単価アップにつながっていきます。
引用:モアリジョブ|VINGT NAIL nail&eye beauty代表 吉原雅美さん
また上記の通り「サロンを知る」という項目も上位に入っています。これは、ホームページやSNS上で写真や動画で情報を充実させ、サロンへの信頼感を高めることの重要性を示唆しています。そのため「どうすれば事前に顧客の不安を払拭できるか」という視点をもち、ホームページやSNSを運用するのは非常に重要です。
6.SNSの活用
集客がうまくいかない場合は、SNSを積極的に活用しましょう。多くのネイルサロンがInstagramやYouTube、Xなどを利用しています。特にInstagramは視覚的に訴求しやすいため、施術写真を掲載することで多くの人の目に留まります。
ホットペッパービューティーの調査によると「ネイルサロンを変えたい」と思った場面に「仕上がり確認」「カラーリング・デザイン」といった項目が上位に来ています。つまり、顧客はデザインや仕上がりを非常に重要視しているのです。
そのため「うちのネイルサロンに来ればこんな爪に仕上がりますよ」といったアピールはとても重要になります。
またデザインの他に、サロンの外観や店内の写真を掲載すれば、初めて来店する人に安心感を与えられます。複数のSNSを組み合わせて、効果的にPRしていきましょう。
7.集客施策や料金の定期的な見直し
市場や顧客ニーズは常に変化しています。そのため、集客施策やメニュー、料金設定などの定期的な見直しはとても大切です。
たとえば料金設定の場合、周辺の競合サロンの料金やメニュー内容を調査すれば、自店の価格が適正かどうかを客観的に確認できます。
ネイルブックの調査によると一般的に「料金が安かった」と顧客が感じるのは4,000~6,000円となっていますが、地域によって異なるため参考程度に見ておきましょう。
ただし、競合に対抗するために価格を下げすぎるのは危険です。安さだけを武器にすると、利益を確保するために多くの顧客を施術する必要が生じます。
特に個人サロンの場合、1日に対応できる顧客数は最大でも4~5名程度が限界です。1日の平均売上と施術人数から、月間でどの程度の収益が見込めるかシミュレーションを行い、無理のない料金設定を心がけましょう。
また高単価のメニューを設定する場合、その価格に見合った価値を提供できているかを常に確認するのが重要です。
メニュー内容の見直しだけでなく、店内の清潔さや備品の状態もチェックしてください。清掃が行き届き、居心地の良い空間を維持すれば、顧客はサロンの価値を実感しやすくなります。
サロンの魅力をしっかりと伝え、「この価格を払う価値がある」と感じてもらえる環境を整えれば安定した収益につながるはずです。
儲かっていないネイルサロンがやりがちな3つのこと
収益が伸び悩んでいるサロンには、共通する失敗パターンがあります。
- クーポンやキャンペーンの連発
- 何も考えずに価格を下げる
- 不誠実な集客と接客
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.クーポンやキャンペーンの連発
集客のためにクーポンを大量に配布するのは、短期的な効果が見込める一方、長期的にはマイナスになります。クーポン目当ての顧客は、割引がなければ来店しない傾向が強く、リピーターにつながりにくいためです。
また、サービスそのものの価値を感じてもらえないため、クーポンが終われば離れていく可能性が高い傾向にあります。
したがって、安定した収益を得るには、割引に頼らず、サービスの質で勝負するのが重要です。顧客に「また来たい」と思ってもらえる価値を提供し、しっかりとした信頼関係の構築を優先しましょう。
2.何も考えずに価格を下げる
競合に対抗するために安易に価格を下げる戦略は、田舎のサロン経営では逆効果になります。人口が少ない地域では、そもそも顧客の絶対数が限られているためです。価格を下げても来客数は大幅に増えず、結果的に利益を圧迫するだけに終わるケースが多いでしょう。
ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、全世代の平均利用金額は5,930円でした。顧客はこの程度の金額を支払う想定をしているため、むやみに価格を下げると想定していた利益を確保できなくなる恐れがあります。
むしろ、高品質なサービスを提供し、少ない来客数でも十分な売上を確保できる仕組みを作るのが、田舎でのサロン経営の成功につながります。
3.不誠実な集客と接客
誇大広告や事実と異なる宣伝は、景品表示法や薬機法に抵触するだけでなく、顧客からの信頼を失う原因になります。
また一度失った信用を取り戻すのは非常に困難であり、サロンの評判が落ちれば、口コミで悪い情報が広がり、経営に深刻なダメージを与える可能性もあります。
たとえば、接客態度には注意が必要です。顧客に不快感を与えるような対応は、リピート率の低下に直結します。接客に自信がない場合は、ロールプレイングやトレーニングを通じて改善していきましょう。誠実な対応を心がけることが、長期的な信頼関係の構築につながります。
田舎でネイルサロンを開業する際の注意点
田舎でネイルサロンを開業する際に押さえておくべき注意点は次の通りです。
- 求人件数を事前にチェック
- 田舎でも地方都市を選ぶ
- 地域住民への配慮を欠かさない
- 採用について事前に考えておく
それぞれ詳しく見ていきましょう。
求人件数を事前にチェック
田舎でサロンを開業する際、物件や商圏の分析も重要ですが、それ以上に注意すべきなのが「人材を確保できるか」という点です。
どれだけ家賃が安く、ネイルの需要がある地域であっても、求人に応募が集まらなければサロンを運営できません。開業前に、その地域でネイリストの求人を出した場合にどの程度応募が見込めるかを調査しておくのが重要です。
地元の求人サイトや求人誌を確認し、同業他社の募集状況や応募の傾向を把握しておくとよいでしょう。
田舎でも地方都市を選ぶ
本記事では「田舎」でのネイルサロン開業について解説してきましたが、過疎化が進んだ地域での開業はおすすめできません。高齢者が大半を占めるような限界集落では、ネイルサロンを利用する層がほとんど存在しないためです。
田舎での開業を目指す場合でも、最低限、県庁所在地や政令指定都市といった地方都市レベルの地域を選ぶのが重要です。
こうした地域であれば、一定の人口と需要が見込めるため、安定した経営につながりやすくなります。
地域住民への配慮を欠かさない
田舎では、人と人とのつながりが都市部よりも強い傾向があります。そのため、周辺住民への配慮が欠かせません。
地元の有力者や住民との関係が悪化すれば、評判が広がり、経営に悪影響を及ぼす可能性があります。最悪の場合、地域での営業が困難になることも考えられます。
したがって、田舎でネイルサロンを開業する場合は、都市部での経営スタイルを一方的に押し付けるのではなく、地域の文化や慣習に合わせた柔軟な姿勢で経営を進めるのが重要です。
採用について事前に考えておく
スタッフの採用は、サロン経営の成否を左右する重要な要素です。特に田舎では人材確保が難しい場合もあるため、開業前に採用戦略をしっかりと練っておく必要があります。
どのような条件で求人を出すのか、どのような人材を求めるのか、採用後の教育体制はどうするのかといった点を事前に整理しておけば、スムーズな立ち上げが可能になります。
また、採用は業態によって独自のノウハウが必要になるケースもあるため、事前の準備がとても重要です。適当な採用活動をすると、コストや時間を無駄にしてしまう可能性もあります。
採用活動を効率的に進めるためのノウハウをまとめた資料がありますので、ぜひ参考にしてください。
ネイルサロンの成功事例2選
ここでは、実際に成功しているネイルサロンの事例を2つ紹介します。
- #péil|感謝の気持ちを持ち続けること
- ヨシネイル|差別化に対する意識
それぞれの事例から学べる成功ポイントを見ていきましょう。
1.#péil|感謝の気持ちを持ち続けること
「#péil」代表のerinaさんは、顧客への感謝の気持ちを軸にサロン運営を続けることで成功を納めています。
一番はお客さまへの感謝の気持ちを持ち続けること。それさえあれば日々サロンを良くする努力ができて、その結果が集客につながると思います。
具体的に私が意識しているのはなるべく安い価格で通いやすく、リラックスしたひとときを過ごしていただくことです。そのために駅から近くて広い物件を選ぶことは必須でした。本来は6席くらい入るところを3席にし、ゆったりとした空間をつくっています。またメニューについては安価でクオリティの高いデザインを提供する「ワンランク上のセレクトネイル」をコンセプトとしています。
引用:モアリジョブ|#péil代表 erina
この事例から学べる成功ポイントは次の通りです。
- 顧客への感謝を起点にサロン改善を続けることで自然と集客力が高まる
- 座席数を減らしてでも空間の快適性を優先し、顧客体験の質を向上させている
- 価格とクオリティのバランスを重視し、手頃な価格で高品質を提供するコンセプトを確立している
- アクセスの良い立地を選ぶことで、顧客が通いやすい環境を整えている
2.ヨシネイル|差別化に対する意識
「ヨシネイル」代表の郭かよさんは、価格競争に巻き込まれず、独自性を打ち出すことで成功を収めています。
スタッフを雇い、集客が安定してきた2〜3年目くらいのときです。ちょうどその頃はネイルブームの到来で、あちこちにネイルサロンができはじめていたんですね。美容業界全体的にそうだったと思いますが、価格競争になってしまっていて、ワンカラーやグラデーションカラーを2000円台で出していた時代でした。
でも、それだと「安いだけなら、別にうちじゃなくても良いよね?」となるわけで。スタッフと話し合い、試しにもともとやりたかったモチーフネイルや痛ネイルを安い価格で打ち出してみようか、となったんです。そうしたら大当たり(笑)。
(中略)
おそらく、価格競争に乗って安さ勝負をしていたらサロンを維持できなかったと思います。
引用:モアリジョブ|ヨシネイル代表 郭かよさん
この事例から学べる成功ポイントは次の通りです。
- 価格競争から脱却し、自店ならではの独自メニューで差別化を図るのが重要
- スタッフと話し合いながら新しいチャレンジを試みて柔軟な経営判断を行っている
- もともとやりたかったことを形にすることで、情熱を持ってサービスを提供できている
- 安さだけでは選ばれないと認識し、明確な強みを打ち出すことで顧客を獲得している
まとめ
田舎でのネイルサロン開業は、適切な戦略と準備があれば十分に収益を上げられるビジネスです。成功のポイントは次の通りです。
- 固定費が安い田舎の強みを活かし、高品質なサービスで勝負する
- 競合調査を徹底し、ターゲット層に合ったメニューを展開する
- SNSと口コミを重視し、地域に密着した集客活動を行う
- 価格競争に巻き込まれず、独自性を打ち出して差別化を図る
安易な価格競争や過度なクーポン施策は避け、サービスの質で顧客の信頼を獲得するのが重要です。地域の特性を理解し、顧客との信頼関係を築きながら、長期的に安定した経営を目指しましょう。
- 執筆者情報
- 山田 大地(Yamada Daichi)