主な求人方法5選｜低コストで優秀な人材を獲得するコツを徹底解説！

本記事では、主な求人方法に加え、低コストで優秀な人材を獲得するコツを紹介します。

求人の方法はさまざまなため、どの方法を選択するかによって費用や効果が大きく変わります。そのため、採用活動の際は事前の情報がとても重要です。

間違った選択をしたくない企業の担当者様は、ぜひ本記事を参考にしてください。

主な求人方法の種類

中途採用で利用される求人方法と利用率は以下の通りです。

その中の主な求人方法として、以下のそれぞれの求人方法がもつ特徴と具体例を紹介します。

• 求人サイト
• ホームページ
• ハローワーク
• SNS
• 紙媒体

求人サイト

求人サイトとは、企業が求人情報を掲載し、求職者がそれを閲覧して応募するためのプラットフォームです。求人方法としての利用率が52.1％と最も多く、複数の手法がある中で「最も注力した手法である」と回答した割合も20％と、1番高くなっています。

求職者は多くの求人情報の中から検索機能やフィルターを使用し、条件に合った仕事を見つけることが可能です。

代表的な求人サイトには、マイナビ、リクナビ、dodaなどがあります。

ホームページ

企業の公式ホームページも重要な求人手段のひとつです。ホームページでは、自身の理念、ビジョン、働く環境などを詳細に紹介できるため、求職者は企業に対する理解を深められます。以下のインターナショナルサロンの事例では、自社サイトにしか求人を載せていません。その結果、意欲の高い自社にマッチした美容師からの応募を獲得できています。

英語を全く話せなくても海外に興味のあるスタッフを育てられるサロンにする、というのが実は立ち上げ当初から考えていたことなんです。実際、そこに魅力を感じて応募してくれる人が多いですね。

（中略）求人も自社サイトにしか載せていないから、目標をしっかり持っている人が検索してうちを見つけるような仕組みになっているんです。

引用：モアリジョブ

ホームページと求人サイトをかけ合わせる方法も効果的です。たとえば、求人サイトで求人情報の認知拡大を図り、ホームページで詳しい情報を伝えて応募してもらう、といった方法があります。

ホームページは単体でも採用効果を発揮するため、積極的な活用を心がけましょう。

ハローワーク

ハローワークは、公共の雇用サービス機関の代表であり、求人情報を提供している場所です。

国や地方自治体が運営しているのが特徴のひとつで、求職者は無料で求人情報を検索したり、職業相談や就業支援を受けたりできます。

またハローワークでは、幅広い業種や職種の求人情報を提供しており、安定した雇用を求める人に利用されています。

SNS

昨今ではSNSを活用した求人も一般的になっており、中途採用状況調査2023年版によると2021年から2022年で利用率は1.4倍に増え、24％の企業が利用しています。

たとえば、企業が自社の求人情報を公式のアカウントやページを通じて発信する方法などが一般的です。この場合、求職者は友達やフォロワーを通じて求人情報にアクセスし、直接コミュニケーションを取ります。

東海ビジネスサービスの調査によると、採用で利用しているSNSは、X(旧 Twitter)やinstagram、Facebookなどが多いようです。

紙媒体

紙媒体は、新聞や雑誌などの印刷物を通じて求人情報を発信する手段です。企業はこれらの媒体を利用して求人広告を掲載し、広く一般の人々にアピールします。特に地域性のある仕事や一般的な職種の場合、地元の新聞や地域密着型の雑誌を使用する企業が多いです。

少し古い印象をもつ人もいるかもしれませんが、紙媒体を用いた求人広告は、まだ一部の特定の業種や地域では有効であり、一定の年齢層や地域の求職者にアプローチする手段として利用されています。

しかし、求人サイトやSNSといったデジタル媒体の普及に伴い、多くの企業はオンラインでの求人広告と組み合わせて利用しています。

応募が集まらない求人の特徴

応募が集まらない求人の特徴は次の通りです。

• 求人情報の更新が少ない
• 応募条件を欲張っている
• 業務内容がざっくりしている

ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します、

求人情報の更新が少ない

求人情報の更新が少ないと応募が集まりづらくなります。求人情報が長期間更新されていないと、求職者に求人の情報を信頼してもらえないためです。

求人情報や変更された条件を掲載することで、求職者は情報を信頼してアクセスしやすくなります。また更新の頻度を保つことは、求人の魅力を維持し、応募者を引きつける要因のひとつとなるのです。

したがって、「その求人の情報が信頼できるか」という観点においては「最新の情報であるか」「実態に即しているか」といった点をケアすることが重要になります。

応募条件を欲張っている

応募条件が他社や相場よりも厳しいと応募者が限定されてしまうため、応募が集まりにくくなります。

そのため、企業は適切な条件であるかを再評価し、本当に必要な条件であるかどうかを明確にする必要があります。

条件の必要性を定める際は、求職者の検索ニーズを把握しておくとよいです。

たとえばd's JOURNAL編集部の調査によると、検索するときの絞り込み条件の上位は以下のような結果になっています。

応募条件は、こういったニーズを考慮したうえで設定しましょう。

業務内容がざっくりしている

求人情報の業務内容が不十分で具体性がない場合、応募者はその仕事に対する理解が難しくなり、応募の意欲が低くなります。

そのため、求人情報には具体的で分かりやすい業務内容を記載することが大切です。

伝えたいことが多くなってしまう場合は、求職者が知りたいことに絞ることをおすすめします。

たとえば、d's JOURNAL編集部の調査によると、求人サイト・求人票を見る際、重点的に確認するのは上位から以下の結果になっています。

求職者が知りたい情報を記載しておけば、応募率も上がりやすくなるでしょう。

人材募集を成功させるポイント

人材募集を成功させるポイントは次の通りです。

• 獲得したい人材を明確にする
• 求職者のメリットを明確にする
• 求人方法を併用する
• 求職者が気軽に応募できるようにする

以下では、人材募集を成功させるポイントについて分かりやすく解説していきます。

獲得したい人材を明確にする

まずは求める人材像を明確にしましょう。必要なスキル、経験、資格などを具体的に列挙し、理想の応募者像を描き出します。これにより、自社にマッチした人材を効果的に引き寄せることが可能です。

また、人材像を明確にすることで、求人情報の作成や選考プロセスの効率化にもつながります。以下のように求職者側も、求人情報から、自分が働くイメージが持てるか活躍できるかを詳細に見て判断しているため、必要な人材や仕事内容を具体的かつ明確にして伝える必要があります。

仕事内容と、会社の安定性、福利厚生、休日、給料で、特に社内の風土をしっかりと確認している！

仕事内容が事実と違って、入社してこんなはずじゃなかったとならないように、情報は細かく見ている。

その仕事に就いている自分の姿を具体的に思い浮かべることが可能かどうかを考えながら会社、仕事を見ています。

引用：人事のミカタ

求職者のメリットを明確にする

企業で働くメリットや魅力を明確にして伝えることも大切です。給与や福利厚生だけでなく、キャリアの成長や学習機会、働きやすい環境など、企業の強みをアピールポイントとして積極的に伝えましょう。

マイナビの転職動向調査 2023年版 によると、以下をメリットに感じ入社を決めた求職者が多いです。

人材像や伝えたいメリットが明確になったら、その人材像に当てはまる求職者が多く利用する求人媒体を選定しましょう。この際、最初に総合媒体と特化型のどちらにするかを決めておくとよいです。

総合媒体を使ったほうがよいのは「ターゲットが絞りきれない」「大量採用が必要なため露出が多い媒体に掲載したい」といった場合です。

一方の特化型は「専門職（エンジニアなど）を雇用したい」「アルバイトやフリーランスなどを雇用したい」など、ターゲットが明確である場合に向いています。

求人方法を併用する

異なる求人方法を組み合わせて活用しましょう。求人サイト、ホームページ、ヘッドハンティング、SNSなどさまざまな媒体を使用することで、広範な求職者にアプローチできます。それぞれのメリットを生かし、ターゲットとする人材層にリーチするために求人方法を戦略的に組み合わせることが大切です。

マイナビの調査での各採用サービス・手法の利用率によると、平均して1企業につき6つの求人方法を利用していることがわかります。

エン・ジャパンの調査によると、2つが33％、3つが23％と過半数の人材が求人サイトやアプリをかけもちしていると回答しました。より多くの人材にリーチするためには、複数の採用媒体に求人情報を掲載しておくことが有効だと言えます。

求職者が気軽に応募できるようにする

求職者にとって、応募が簡単かつスムーズに行えるかどうかは重要な要素です。

そのため以下のポイントに注意して、応募プロセスの利便性を向上させましょう。

• シンプルな応募フォームにする
• 応募に必要な情報や書類を明確に伝える
• 迅速な応募受付とフィードバックを心がける

求職者が気軽に応募できる環境を整えることで、良質な人材が積極的に応募しやすくなるでしょう。

求人のコストを抑える方法

求人のコストを抑える方法は次の通りです。

• SNSの活用
• 自社のターゲットが多くいる媒体を選ぶ
• 無料の求人方法を押さえておく

それぞれについて見ていきましょう。

SNSの活用

SNSを活用することで、求人広告のコストを抑えつつも効果的なアプローチが可能です。

マイナビの調査より、企業のPR・採用活動情報の発信手段として利用率が高いのが以下であり、中でもSNSは採用にかけるリソースが少なくても手軽に始められます。

facebookなどのSNSプラットフォームには、無料で企業プロフィールを作成し、求人情報を発信できる機能が備わっています。

また、SNSはフォロワーと直接対話できるため、コミュニケーションを通じて応募を促進することも可能です。

たとえば美容師の採用では、美容学生のInstagram利用率の多さもあって、Instagramで採用活動をする企業も多くいます。

自社のターゲットが多くいる媒体を選ぶ

求人広告を掲載する媒体を選ぶ際に、自社のターゲットとなる求職者が多く利用する媒体を重点的に選ぶことで、広告のコストを抑えつつも効果的なリーチが可能です。

たとえば、特化型の求人サイトを活用する手段などが挙げられます。自社のターゲット層が集中している求人サイトを利用すれば、コストを抑えつつ多くの応募者を集めることが可能です。

ターゲット層が利用する媒体の探し方としては、たとえば美容師を採用したい場合、求職者が検索するキーワードである「美容師 求人」で検索して上位に来る求人サイトを選ぶとよいでしょう。さらに求人数や登録者数を見て、よりターゲットの集客力の高い媒体を選定することが大切です。

無料の求人方法を押さえておく

無料の求人方法を利用することで、企業が求人の掲載にかかるコストを抑えられます。

たとえば、先ほど紹介したハローワークは、求人掲載から採用までをすべて無料で行えます。

また、自社のホームページやオウンドメディアに求人情報を掲載することで求人情報の露出を増やすことが可能です。

これらの方法を組み合わせ、効果的かつ経済的な求人戦略を構築することが求人のコスト抑制につながります。

人材の獲得に成功した企業の要因と事例

厚生労働省が公表している『人材確保に効く事例集』では、たとえば以下のように必須ではない条件は無くし、母集団を広げ採用成功率を高める方法が紹介されています。

• 経験者・有資格者のみでなく自社育成前提の未経験者も採用する
• 男性ドライバーだけでなく女性ドライバーも採用する

一方で、本当に必要な条件にはこだわることが採用の成功には重要です。たとえば、以下のネイル＆アイサロンの事例では、単に技術力だけでなく他スタッフとの協調性を重視した採用を行い、結果活躍しています。

とくに注意して見ているのは、他のスタッフとのバランスです。

（中略）サロンには、さまざまな個性を持ったスタッフがいます。魅力的なサロンにしていくには、1人ひとりがその個性を強みにしていかなければなりません。そこで「もしかしたら、あのスタッフとうまく嚙み合わないかもしれない」など、サロンのバランスが崩れると感じた場合には技術力があってもあえて採用を見送っています。

（中略）

オリジナルのスタイルを模索するよりも、まずはサロンのなかの協調性を大切にし、自分だけでなく、サロンの同僚やお客さまを輝かせる方法を模索しているスタッフの方が、結果的に伸びていると感じます。

引用：モアリジョブ

したがって、人材の獲得を成功させるためには、採用ターゲットが多く利用していて母集団を最大まで広げられること、自社の特徴をアピールできて自社にマッチした求職者を集められること、を重視して求人サイトを選択する必要があると言えるでしょう。

おすすめの求人サイト7選

おすすめの求人サイトは次の通りです。

それぞれの求人サイトについて更に詳しく見ていきましょう。

1.リクナビ

リクナビは、日本で最も有名かつ利用者が多い求人サイトのひとつです。多様な職種や業界の求人が幅広く揃っており、検索やフィルタリング機能が充実しています。

また、企業と求職者のマッチングを促進するために、スカウト機能や企業研究の支援も提供しており、総合媒体の代表的な存在とされています。

料金モデルは「掲載プラン＋オプション」です。30〜90万円が基本料金となっており、あとはオプションで露出やコミュニケーション頻度を上げる仕組みとなっています。

2.doda

dodaは、中小企業から大手企業まで多くの求人情報が掲載されている求人サイトで、専門職やプロフェッショナル層の求職者が多い点が特徴です。

また、dodaでは独自の検索機能やカスタマイズされた求人情報を提供できるため、自社にマッチした求職者とつながりやすいといった面もあります。

料金モデルは「掲載＋オプション」で、費用は25〜150万円です。

3.エン転職

エン転職は、エン・ジャパン株式会社が運営する求人サイトで、幅広い職種や業界の求職者が集まります。

転職を考えている人が多く、転職支援サービスや企業研究のコンテンツも充実しているため、応募に積極的な求職者が多いです。

料金モデルは「掲載＋オプション」で、費用は24〜120万円です。地域によって料金が異なるため、地方が割高になるリスクを減らせます。

4.マイナビ転職

マイナビ転職は、幅広い職種や業界の求職者が集まる転職支援サイトです。特にキャリアアップや転職を検討している人が多く、企業研究や転職のノウハウなども豊富に備えているため、応募率も高い傾向にあります。

さまざまなキャリアステージの求職者が利用しているので、大規模な採用を行いたい企業におすすめです。

料金モデルは「掲載＋オプション」で、費用は20〜120万円（4週間掲載の場合）です。オプションにより露出度を高められます。

5.タウンワーク

タウンワークは、主に地域密着型の求人情報を提供している求人サイトです。アルバイトやパート、正社員から短期の仕事までさまざまな雇用形態の求職者が集まります。

地元で働きたい人が数多く利用しているため、地元に根付いた企業におすすめです。

タウンワークの料金モデルは「掲載のみ」で、費用は9000〜1万9000円。セルフ運用によって費用を抑えられる点が特徴です。

6.しゅふJOB

しゅふJOBは、主に主婦層や女性が集まる求人情報サイトです。アルバイトやパート、正社員など、ライフスタイルに合わせた働き方を提案しているため、幅広い雇用形態での採用に向いています。

特に、家庭との両立を求めている主婦が多いため、柔軟な働き方を提供できる企業におすすめです。

料金モデルは「掲載＋成果報酬」となっています。

7.リジョブ

リジョブは、美容・ヘルスケア専門の求人サイトで、約2万3000店舗が求人を掲載しています。

ユーザーの集客力が強みで、毎日270名以上の求職者が登録しています。また経験者や業界従事者が多く在籍しているため、即戦力採用の実施にもおすすめです。

料金モデルは高い費用対効果に期待できる「掲載＋成果報酬」で、費用対効果の高い採用につながりやすくなっています。

【2024年はこれ】新しい求人方法を紹介

2024年、利用する企業が増える可能性がある求人方法は次の通りです。

• ダイレクトリクルーティング
• アルムナイ採用
• リファラル採用

これらの方法の利用率は、2021年と2022年を比較して増加しています。

それぞれの採用方法について詳しく見ていきましょう。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、多くの大企業が実施している採用方法です。マイナビの調査では、50名以下の企業で12％、300名以上の企業では40％以上が利用していることが分かっています。

リジョブでも求職者のプロフィールを見て直接スカウトしており、多くのお客様に貢献してきました。スカウト機能は、ダイレクトリクルーティングに近い機能であるため、求人サイトへの掲載と併用することで大きな効果を得られます。

実際、トータルビューティーサロンを運営するお客様から以下のような口コミをいただきました。

なかでもスカウト機能を多用しており、こちら側からも求職者の方にアプローチできるのは弊社にとっても、求職者にとっても良いものだと感じています。これまでは自分がどのお店と合っているのかがわからず積極的に活動できないという方がいても、こちらは何もできず応募を待つだけということが多かったです。

引用：リジョブアワード2023 株式会社アンジェリーク

このように、スカウト機能がある求人媒体を活用することで、低コストでありながら高い効果を得ることが可能です。

アルムナイ採用

アルムナイ採用とは、既存の従業員や元従業員（卒業生や退職者）を再び採用する手法です。

企業にとって既に組織や業界に慣れた経験者を取り戻せることに加え、既存のノウハウや企業文化に理解があるため、採用後のスムーズな適応が期待できます。

また、元従業員との良好な関係を活かせるため、採用者と企業の間には既に信頼関係が築きやすく、円滑なコミュニケーションが期待できます。

アルムナイ採用は、企業にとってリソースの効率的な活用とともに、組織の一体感や持続可能な成長を促進する手法です。

リファラル採用

リファラル採用とは、現在の従業員が自身の知り合いやネットワークから新しい人材を紹介し、その人材を採用する手法です。

リファラル採用では、現在の従業員が自身の知り合いや友人を推薦するため、紹介された候補者は通常、信頼性があり企業文化に適応しやすいとされます。

また、従業員によるリファラル採用は、従業員の人脈やネットワークを活かすため、一般的に求人広告やエージェントを利用するよりも低コストで採用できることがあります。

近年では、リファラル採用促進のためのサービスなども出てきているため、興味がある人はチェックしておくとよいでしょう。