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エステサロンで物販売上げをアップするコツとは? 商品を選定する際のポイントも紹介

エステサロンで物販売上げをアップするコツとは? 商品を選定する際のポイントも紹介

  1. エステサロンで物販を取り入れるメリット
    1. 客単価が上がる
    2. ホームケアとの併用で施術効果が高まり、失客を抑止できる
    3. ECサイトやネット販売の活用で、営業時間外に売上げを得られる
  2. エステサロンで物販を取り入れるデメリット
    1. 仕入れから利益を得るまでに時間差がある
    2. 在庫管理のための時間と場所が必要になる
    3. 商品説明や販売対応に時間を取られる
  3. エステサロンで物販の売上げが上がらない主な理由
    1. スタッフが商品の良さをわかっていない
    2. 「売る」ことに意識が向いている
    3. お客様に商品を正しくPRできていない
  4. エステサロンで物販を成功させる9つのコツ
    1. サロンやお客様のニーズに合う商品を選定する
    2. 商品選定の際には、掛け率や消費期限も意識する
    3. 商品のディスプレイやPOPの設置で認知度を高める
    4. 月やシーズンごとに強化商品をピックアップする
    5. 施術中に商品案内をする
    6. 全ての人に売ろうとしない
    7. ECサイトや定期購入で継続利用の利便性を高める
    8. アフターフォローを定期的に行う
    9. インセンティブを導入する
  5. エステサロンで売上げにつなげやすい物販の選び方
    1. 日常使いのスキンケアアイテム|クレンジングや化粧水
    2. 今のお手入れに追加できるアイテム|美容液やアイケア
    3. 週末などのスペシャルケアアイテム|美顔器や高級シートマスク
    4. 他社との差別化を狙えるアイテム|OEM化粧品
  6. 物販取扱いを始める際は、初回ロット数や取引金額に注意
  7. 物販が得意な人材採用でサロン全体の売上げアップを狙おう!

エステサロンでは施術のほか、基礎化粧品やサプリ、美顔器といった物販を取り扱うことがよくあります。

ただし、施術や接客は得意でも、物販に苦手意識を持つエステティシャンは少なくありません。そのため物販を始めたもののうまく売上げにつなげられず、過剰在庫を抱えてしまっているエステサロンも多く見られます。

本記事では、エステサロンで物販の売上げを高めるコツや、売上げにつなげるために大切な商品選定のポイントについて解説します。

エステサロンの経営者や現場の責任者で物販の取り扱いを検討している方、物販の売上に伸び悩みを感じている方はぜひ参考にしてください。

エステサロンで物販を取り入れるメリット

エステサロンで物販を取り入れるメリットは、主に以下の3つです。

  • 客単価が上がる
  • ホームケアとの併用で施術効果が高まり、失客を抑止できる
  • ECサイトやネット販売の活用で、営業時間外に売上げを得られる

それぞれのメリットを深堀りしてわかりやすく解説します。

客単価が上がる

エステサロンでは物販導入によって、客単価アップが期待できます。

ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、フェイシャルエステ利用者の年間物販購入金額は約3万〜3万5000円で推移しています。

▼フェイシャルエステ利用者の年間店販購入金額(女性/過去1年店販購入者/単一回答)

1.フェイシャルエステ利用者の年間店販購入金額

同調査でフェイシャル利用者の年間平均利用回数は約5回となっているため、単純計算で1回あたりの客単価が6000円アップする計算になります。エステサロン利用者の半分が購入してくれた場合を仮定すると、平均客単価は3000円です。

上記からもわかるように、物販導入は客単価を上げるための有効な施策といえるでしょう。

ホームケアとの併用で施術効果が高まり、失客を抑止できる

エステサロンの物販と施術を上手に結びつけられれば、失客抑止につながります。

サロンケアはサロン専用の溶剤や美容機器を使うため、ホームケアでは得られない変化や効果を実感できるのが強みです。しかし効果は時間とともに薄れていく可能性が高く、サロンケアの効果を長持ちさせるにはホームケアが欠かせません。

基礎化粧品やボディクリームなど、施術の効果を持続させられる物販の導入は失客を防ぐ効果が期待できます。

ECサイトやネット販売の活用で、営業時間外に売上げを得られる

物販はECサイトやネット販売の活用で、サロンの営業時間外に売上げを得られます。

EC ROCKETの調査によると、ネットショッピングがもっとも利用される時間帯は平日は20〜22時頃、休日は21〜23時頃でした。次いで多い時間帯はお昼休みの時間帯にあたる11〜13時頃となっています。

▼平日/休日の購買件数割合推移

2.平日休日の購買件数割合推移

時間や場所に関係なく購入できるネットショッピングは、今や忙しい現代人にとって欠かせない買い物手段です。店舗や物販の売上げを伸ばしたいのであれば、ネット販売は取り入れるべき手段といえるでしょう。

またやり方次第では在庫を抱えずにネットサイト運営も可能で、在庫リスクの軽減につなげられます。

エステサロンで物販を取り入れるデメリット

メリットの多いエステサロンの物販ですが、デメリットもあります。物販で失敗しないためにもメリットだけでなく、デメリットも理解した上で始めましょう。

仕入れから利益を得るまでに時間差がある

物販の商品は仕入れて売れるまでに数カ月要することも少なくないなど、利益を得るまでに時間差がある点がデメリットとしてあげられます。

エステの仕入れはサロン規模や取引業者によっても異なりますが、発注ごとの代引きかクレジット決済払いが一般的です。取引が長くなり信用を積めば、月末締めの翌月末払いで対応してくれる業者もあります。

いずれにせよ多くの場合、商品が売れて利益が上がるより先に仕入れ費の支払い日がきます。資金繰りに困らないよう、物販を始める際は余裕ある資金計画をしておきましょう。

在庫管理のための時間と場所が必要になる

仕入れた商品は売れるまでは会社の資産として、適切に管理しなくてはなりません。そのために必要となるのが決算前の棚卸と、商品ごとに適した管理場所の確保です。

サプリや化粧品には賞味期限や使用期限があり、また商品の劣化具合や商品の滞留状況を把握するためにも毎月の棚卸がおすすめです。

棚卸には人件費がかかります。1回あたりの棚卸を3時間と仮定し、毎月実施した場合の人件費は以下のとおりです。

(時給1500円の場合)

1500円×3時間×12回=5万4000円

見落としがちですが、商品を管理する場所にも家賃がかかっています。

物販には在庫管理のための時間(人件費)と、場所(家賃)がかかることを忘れないでください。

商品説明や販売対応に時間を取られる

物販はスタッフにかかる負担が少なく、時間をかけずに売上げを上げられると考える人もいますが、一概にそうとも言い切れません。

  1. お客様の悩みや要望を聞き取り
  2. 適した商品をいくつかピックアップし、提案
  3. 商品の試供
  4. 会計、商品のお渡し

以上、一連の流れを丁寧に行った場合、長いときには30分以上要する場合もあります。

利益率の高い商品が売れれば施術より利益はよいものの、物販はスタッフへの負担が少ないと安直に考えるのは危険です。物販は、商品説明や販売対応に時間を取られる可能性がある点を理解しておきましょう。

エステサロンで物販の売上げが上がらない主な理由

ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、エステサロンで物販を購入したことがある人の割合は、他の美容系サロンに比べて高い傾向です。

▼美容系(リラク系含む)サロン利用者の店販購入率(女性/単一回答/過去1年の購入経験)

サロンの種類

割合

エステサロン(n=446/フェイシャル利用者)

46.4%

美容室(n=5226)

31.6%

ネイルサロン(n=565)

40.0%

アイビューティサロン(n=778)

31.9%

リラクゼーションサロン(n=780/着衣の施術)

21.0%

※ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2025年上期をもとに作表

エステサロンの物販は基礎化粧品やサプリなど、日常的に使用しているアイテムが多いため、他の美容系サロンより高い購入率になっていると考えられます。

現在物販を取り扱っているものの販売につながっていないのは、以下の理由が考えられます。

  • スタッフが商品の良さをわかっていない
  • 「売る」ことに意識が向いている
  • お客様に商品を正しくPRできていない

詳しく解説するので、物販売上げが伸び悩んでいる方は自身のサロン状況と照らし合わせてみてください。

スタッフが商品の良さをわかっていない

スタッフが商品の良さをわかっていないと、よいものであっても売れません。

お客様が商品を購入したいと思うのは商品を使うことで「悩みの改善や理想の姿に近づける」と、期待するからです。

スタッフが商品を使ったことがなく、商品の特徴を理解していないのではお客様に商品の良さが伝わりません。社割購入制度や全スタッフを対象とした商品研修制度など、商品を理解するための環境を整え、まずはスタッフが商品の良さを理解することが先決です。

「売る」ことに意識が向いている

商品の説明はお客様に行っているのに販売につながっていないエステサロンは、スタッフの意識が「売る」ことに向いているのかもしれません。

エステサロンを利用する人のうち約3〜4割がケア商品が原因でサロンを変えようと思った(変えた)と回答しています。(ホットペッパービューティーアカデミーの調査による)

▼ケア商品をきっかけにお店を変えようと思った(変えた)割合(n=300/変更意向者/複数回答)

具体的な理由

割合

商品販売が押しつけがましい

37.0%

サロン都合の商品を勧められた

34.7%

※顧客満足調査 エステサロン編をもとに作表

間違った商品販売は商品が売れないだけでなく、失客につながる恐れがあります。単に商品を売るのではなく「お客様に合った」商品を売るという意識改革を行いましょう。

お客様に商品を正しくPRできていない

物販が伸び悩むエステサロンは、お客様に商品を正しくPRできていない可能性があります。

商品を入荷してもお客様にお知らせしないと、お客様は商品の良さどころか存在を知ることもありません。

「お客様に聞かれた場合のみ案内している」、もしくは「商品のチラシやPOPを店内に設置しているけど売れない」というエステサロンは商品のPR方法を見直しましょう。

エステサロンで物販を成功させる9つのコツ

エステサロンの物販で成功するには、正しいやり方とポイントを押さえることが重要です。

成功させるためのコツを9つ紹介するので、物販導入や物販の見直しを検討している方はぜひ参考にしてください。

サロンやお客様のニーズに合う商品を選定する

取り扱う商品は、サロンやお客様のニーズに合うものを選びましょう。

たとえば、肌改善を目的としたエステサロンであれば基礎化粧品を中心としたスキンケアコスメを、痩身に特化したエステサロンなら燃焼を促すボディクリームやサプリがおすすめです。冒頭で解説したように施術の効果を持続しやすく、顧客のリピートにつなげられます。

また、以下の医療法人社団風林会 リゼクリニックの調査からもわかるように、年代によって肌の悩みは変化します。

3.どのような肌悩みがあるか?

物販を始める際には自店の顧客層や顧客ニーズを分析し、顧客の悩みや目的に合った商品を選定しましょう。

商品選定の際には、掛け率や消費期限も意識する

物販で利益を上げるためには、掛け率や消費期限を意識した商品選定が重要です。

1万円のボディクリームを売り上げた場合のシミュレーションをしてみましょう。

▼掛け率と利益の比較

掛け率

仕入れ価格

利益

30%

3000円

7000円

60%

6000円

4000円

10本売り上げた場合、上記のシミュレーションでは3万円の利益差が生まれます。よく売れる商品や販売価格が高額のものは多少掛け率が悪くてもよいですが、そうでない場合は人件費など販売や管理にかかるコストを鑑みて、掛け率が悪いものは避けるようにしましょう。

また賞味期限や使用期限が短い商品はロスになる可能性が高いため、仕入れを受注発注にするなど、仕入れ方に注意が必要です。

商品選定の際は「利益を出せる掛け率」であるか、また「十分な消費期間や使用期間」があるかのチェックを忘れないようにしましょう。

商品のディスプレイやPOPの設置で認知度を高める

お客様に商品を購入してもらうためには、まず商品の存在を認知してもらうことが大切です。商品のディスプレイやPOPの設置で、商品の認知度を高めましょう。

▼効果的な商品のディスプレイやPOPの設置方法の一例

  • カウンセリングテーブルに、人気商品や一押し商品のスタンド型POPを設置
  • 更衣室やお化粧直しスペースには、説明文の多いPOPを設置
  • テスターや商品のディスプレイはスタッフの目が行き届く場所に設置(カウンセリングテーブルや受付カウンターなど)

お客様が目を留めているようであれば「ご興味あればお声かけくださいね」と一言お声かけし「押し売りはしないけど、ご希望であれば商品説明します」という姿勢を見せておくことが大切です。

スタッフの目が付かない更衣室などに説明文の多いPOPを掲示して、お客様がゆっくり検討できる機会をつくります。盗難を予防するため、テスターや商品のディスプレイはスタッフの目が届く場所に行うようにしましょう。

月やシーズンごとに強化商品をピックアップする

月やシーズンごとの強化商品を決めておくと、スタッフ全体の商品知識を底上げしやすくなります。

肌悩みや体のパーツに関する悩みは人によって異なりますが、春であれば花粉症やPM2.5による肌のゆらぎ、夏は日焼けといったような季節柄の悩みは多くの人で共通するものです。

以下のように、季節性の悩みとケアに適したおすすめの商品を一覧表にまとめておき、研修計画を立てて実行します。新商品も導入が決まった時点で、スケジュールに組み入れておきましょう。

▼物販スケジュールの一例

 

悩み

強化商品

新商品

研修予定日

1月

年末年始の暴飲暴食による体重増加や肌荒れ

排出をサポートするサプリ

12/20

2月

乾燥によるくすみ

高保湿のフェイスクリームや美容液

1/20

3月

紫外線対策や花粉による揺らぎ肌

ターンオーバーを促すV.C配合の美容液や敏感肌向けのスキンケアライン

コンパクト美顔器

2/21

強化商品の設定は月ごとでなくても構いません。強化商品をピックアップし、自店に合うペースで研修計画を立てておくことが大切です。

施術中に商品案内をする

施術中に商品案内をしておけば、施術後の商品説明の時間を短縮できます。

施術対応するだけで精一杯で施術後に商品説明をする時間がないため、物販の売上が上がらないサロンは少なくありません。

施術をしながらホームケアのアドバイスも行い、自店で取り扱うおすすめのホームケアアイテムを口頭で案内します。可能であれば施術で使用し、使用感も確かめてもらいましょう。

お客様はお着換えをしながら、ゆっくりと商品の購入を検討できます。

アフターカウンセリングでイチから商品説明を行う場合と比べて、15分程度の短縮につながるため、人手不足に悩むエステサロンにおすすめです。

全ての人に売ろうとしない

物販を成功させるには、全ての人に売ろうとしないのがポイントです。

アイファイン株式会社の調査によると、エステに行きたくない理由で2番目に多かったのが「営業が強そうで怖い」という理由でした。

▼エステサロンに行きたくない理由(n=500)

4.エステサロンに行きたくない理由

ひと昔前に比べると強引な勧誘や商品販売は減っていますが、エステサロン未経験者の中には「エステ=勧誘や販売が強い」というイメージが根強く残っています。

売上アップの秘密を教えてくださいと聞かれるのですが、とくにこれといって何もしていなくて、逆にそれがよかったのかなと思っています。(中略)とくに何も触れずに施術を終わることがほとんどだったのですが、ほかの化粧品とは使用感が全然違うので徐々にみなさんから「自宅でも使ってみたいんですけど、購入できるんですか? 」と聞かれることが増えて。

引用:モアリジョブ|Beauty&Relax MAHANA Mikiさん

信頼関係がないうちに売ろうとするとお客様は身構えているため、失敗する確率が高いです。全ての人に売ろうとせず、興味がありそうな人に軽くお声かけし、あとはお客様からのアクションを待ちましょう。

ECサイトや定期購入で継続利用の利便性を高める

ECサイトや定期購入ができる制度を整えて、継続利用の利便性を高めましょう。

物販は一度きりでなく継続して購入してもらえれば、安定的な収入につながります。そのためにも商品購入離脱を防ぐ対策が求められます。

ECサイトはエステサロンの営業時間に関係なく、いつでも購入が可能です。また定期購入は一度手続きしていただくだけで、あとは購入申し込みの手間が省けます。

仮に引っ越しや施術内容の不一致で施術に来てもらえなくなっても、商品売上げによる収入が見込めるのもECサイトや定期購入の利点です。

アフターフォローを定期的に行う

商品を販売したら、定期的にアフターフォローを行いましょう。

売って終わりでは、1回きりの購入で終わってしまう可能性があります。商品を継続利用しないのには、必ず理由が伴います。

  • 期待していた変化を得られなかった
  • 継続利用するには金銭的に負担が重い
  • ほかに気になる商品が見つかった

不満の声がないからといって、商品に満足しているとは限りません。エステの施術で来店があるならカウンセリングで、来店がない場合はメールなどで定期的に状況をうかがいましょう。

使い方のアドバイスで効果がアップする場合もあるため、使用感や肌の変化など購入後のアフターフォローを怠らないようにしてください。

インセンティブを導入する

物販の成功にはスタッフのやる気や力量が大きく影響します。インセンティブの導入はスタッフのモチベーションにつながるため、まだ導入していないサロンは導入を検討してみてもいいかもしれません。

企業独自のスタイリストのランク制度がモチベーションにつながっていました。新規獲得率、入客や物販の売上に応じてランクが変動するシステムで、ランクが上がれば上がるほど給料がアップするんです。プライベートをより充実させるためにも努力していましたね。

引用:モアリジョブ|equal船橋店 スタイリスト 小野尾沙絵さん

インセンティブは売上げに応じた金額が基本給に上乗せされるシステムです。リジョブの調査でも基本給に歩合給を求める求職者は多く、成果に応じた報酬制度の導入は物販においても有効といえるでしょう。

5.理想の給与体系

同調査では求職者が求める理想の歩合率や、基本給と歩合の理想のバランスについても紹介しています(ダウンロード無料です)。

エステサロンで売上げにつなげやすい物販の選び方

先述したようにエステサロンで物販を成功させるには、取り扱う商品の選定が重要です。

売上げにつなげやすい物販の選び方を4つ紹介します。

日常使いのスキンケアアイテム|クレンジングや化粧水

フェイシャルメニューを中心としたエステサロンの場合、日常的に使うスキンケアアイテムがおすすめです。

施術と同じもの、もしくは同じ化粧品ブランドのホームケアシリーズであれば、施術との相乗効果を理由に提案しやすいでしょう。

サロンを運営する上で物販は非常に重要で、特にスキンケア化粧品は毎日使うものですから、お客さまと繋がり続ける重要なツールになります。

引用:モアリジョブ|KIARA plus 代表 宅野あきさん

施術の効果や持続力を高める役割も担います。施術で結果を出して顧客満足度を高めたいサロンはスキンケアアイテムの物販を検討しましょう。

今のお手入れに追加できるアイテム|美容液やアイケア

美容液やアイケアはバリエーションが多く、目的に応じた提案がしやすいアイテムです。

既存顧客の来店歴が長い場合、施術による大きな変化を感じなくなっている可能性があります。美容液やアイケアを取り入れることで、停滞していた肌の変化を感じてもらいやすくなります。

なお、美容液やアイケアは高額なものが多いので、導入の際は顧客層にあった価格帯のアイテムを選びましょう。

週末などのスペシャルケアアイテム|美顔器や高級シートマスク

美意識が高いお客様が多い場合やすでに基礎化粧品を扱っていて、さらなる単価アップを目指すのであれば、美顔器や高級シートマスクがおすすめです。

販売価格が高単価であるため、販売対象となる顧客数は絞られますが、1商品あたりの利益が大きいのが利点です。

高単価商品は販売に高い知識と、お客様に商品の魅力を伝える力が求められます。メーカーから直接商品研修を受けるなどし、スタッフ一人ひとりが商品の良さと魅力を理解しておくことが大切です。

他社との差別化を狙えるアイテム|OEM化粧品

他社と差別化を狙いたいなら、OEM化粧品がおすすめです。

OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略で、製造メーカーが他社ブランドの製品を製造することを指します。

化粧品の製造には「化粧品製造業許可」が必要ですが、OEMメーカーに製造委託すれば許可を取得する必要がなく、少ない初期投資でオリジナル化粧品を制作できます。

本来製造のみ請け負うOEMメーカーですが、昨今では製品企画からサポートを行う企業も増えており、OEM化粧品に参入しやすくなりました。

メーカーによっては100個や1000個単位の少ないロットで依頼できるなど、少ない負担で始められます。

物販取扱いを始める際は、初回ロット数や取引金額に注意

化粧品やホームケア製品のメーカーや代理店では、初回取引のロット数や初回取引金額を設定している場合が多く見られます。

メーカーや代理店によっては20〜30万円と高額設定しているところもあり、物販を始める際にはある程度の資金が必要になる場合があります。

もしこれからエステサロンを開業するのであれば、物販も取り扱う化粧品メーカーや代理店を選ぶのもおすすめです。物販と施術用溶剤をひとまとめにして取引開始できれば、初期費用を軽減できます。

過剰在庫を抱えて損失を出さないためにも、初回ロット数や取引金額をよく確認のうえ、取引業者を決めましょう。

物販が得意な人材採用でサロン全体の売上げアップを狙おう!

物販で成功するためのコツを9つ紹介しましたが、物販売上げを上げていくには物販が得意な人材も欠かせません。

化粧品やホームケアに関する知識をもつ経験者の採用ができれば、サロン内で物販に関わる研修を行えるなど、サロン全体の売上げアップが期待できます。

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まとめ

本記事を総括すると次のとおりです。

  • エステサロンの物販は客単価アップや失客の抑止につながる
  • 物販の売上げが低迷しているのは、商品の理解不足や販売に対する間違った意識付けが原因となっている可能性がある
  • 商品の選定や提案の仕方、定期的なアフターフォローが物販を成功へと導く
  • 加えてインセンティブ導入によるスタッフのモチベーションアップや、物販が得意な人材採用も売上げアップの大切な要素となる

物販に苦手意識をもつエステティシャンや、物販に課題を抱えるエステサロンは少なくありません。ただ本来物販とは、お客様の悩みやコンプレックスを改善に導く役割を担うものです。「お客様を笑顔にするためには何をおすすめするべきなのか?」と原点に立ち返り、物販のあり方を考えてみるのもよいでしょう。

田中 久美(Tanaka Kumi) プロフィール画像
執筆者情報
田中 久美(Tanaka Kumi)
温泉施設や大手スポーツクラブのエステティックサロン、大型リラクゼーションサロンにて、エステティシャンやアロマセラピストとして勤務。エステティックサロン勤務時代は人材採用や育成、店舗管理なども担当。 その後独立し、現在は完全貸切のアロマリラクゼーションサロンを運営。約20年の知識や技術を活かし、集客や経営、接客などを自身で行う。約7~8割がリピート顧客で、30代から50代の女性を中心に指示を得ている。