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フランチャイズで成功する方法とは? メリットや成功するポイントを解説

フランチャイズで成功する方法とは? メリットや成功するポイントを解説

独立や開業を目指す人にとって、フランチャイズは魅力的な選択肢の1つです。実績のあるブランド名や運営ノウハウを活用できるため、未経験者でも比較的スムーズに事業をスタートできます。しかしながら、フランチャイズで成功するには「どの本部を選ぶか」「契約前の見極め」「開業後の運営力」といったポイントを押さえることが重要になります。

本記事では、フランチャイズのメリットを解説しながら、成功するためのポイントや注意点をわかりやすく解説します。これから独立を検討している方や、事業拡大の手段としてフランチャイズを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

【目次】

フランチャイズの仕組みを簡単に解説

まずは、フランチャイズの基本的な仕組みと、オーナーと本部の関係を解説します。

フランチャイズとは?

フランチャイズとは、成功している既存のビジネスモデルの仕組みをそのまま利用して、独立・開業できるシステムです。本部のブランド名やノウハウを使って、加盟店が事業を行います。要するに「成功しているビジネスモデルを借りて、自分のお店を開く方法」です。

直営店と加盟店の違い

フランチャイズにおける直営店と加盟店の違いは、主に「運営主体」と「利益の仕組み」にあります。以下のように整理できます。

直営店

運営者

フランチャイズ本部自身が経営する

特徴

本部が直接スタッフを雇い、店舗運営や売上管理を行う

目的

ブランドの品質維持や新しい仕組みのテスト店舗として活用される

利益

店舗の売上・利益はすべて本部に入る

加盟店

運営者

個人や法人の加盟者が経営する

特徴

本部のブランド名・マニュアル・ノウハウを使って自分の資金で運営する

目的

本部はブランド拡大・ロイヤリティ収入を得る、一方加盟者は独立事業として利益向上を目的とする

利益

売上・利益は加盟店に入り、その一部をロイヤリティとして本部に支払う

つまり以下のような違いです。

  • 直営店=本部が運営するお店
  • 加盟店=個人が本部の仕組みを使って運営するお店

加盟店オーナーが支払うもの

フランチャイズの加盟店オーナーは、ブランド名とノウハウを利用して運営する代わりに本部へさまざまな費用を支払わなければなりません。ここでは加盟店オーナーが支払う費用を解説します。

税金

フランチャイズオーナーも一般の事業者と同じように、利益に応じた税金を支払いますが、個人事業主か法人かによって税金の種類は異なります。ここでは個人事業主と法人の2つの場合を見てみましょう。

個人事業主として加盟している場合

所得税

お店の利益(売上-経費)に対してかかる税金

住民税

前年の所得に応じて、翌年に住んでいる自治体へ支払う

個人事業税

一定以上の所得がある場合に都道府県へ納める

※業種により非課税の場合もある

消費税

課税売上高が年間1000万円を超えると、原則として課税事業者となり、消費税を納める

法人(会社)として加盟している場合

法人税

会社の利益に対して国に納める税金

法人住民税

法人事業税

会社所在地の自治体へ納める税金

消費税

個人と同様、売上規模により発生する

源泉所得税

社会保険料

従業員を雇う場合、給与から差し引いて納付する

次で解説するロイヤリティや加盟金などの支払いも経費として計上できます。開業初期は経理処理が複雑になるため、必要に応じて税理士に相談して節税・資金計画を立てましょう。

ロイヤリティ

フランチャイズにはロイヤリティがあり、本部のブランド名・ノウハウ・サポートを継続的に利用するための対価です。多くの場合、毎月決まったタイミングで本部へ支払われます。

ロイヤリティの金額は、売上の一定割合を支払う「歩合制」や、毎月決まった金額を支払う「定額制」、またはその両方を組み合わせた「複合型」など、契約内容によって異なります。

ロイヤリティーは以下の方法で算出できます。

売上歩合方式

  • 売上の数%を支払う(例:売上の5%など)
  • 売上が多いほどロイヤリティも増える

定額方式

  • 毎月決まった金額を支払う(例:月10万円など)
  • 売上に関係なく一定額なので、収支計画を立てやすい

複合方式

  • 売上に応じた変動+最低保証額を設定するなど、両方を組み合わせた形

ロイヤリティは単なる「支払い」ではなく、ブランドの信用やノウハウを活かすための投資です。ただし、負担が大きすぎると利益を圧迫するため、契約前に計算方法と提供されるサポート内容を必ず確認しましょう。

加盟金

フランチャイズオーナーが支払う加盟金とは、フランチャイズ本部のブランド名やノウハウを利用するための「契約時の一時金」です。加盟金はオーナーは本部の商標やマニュアル、経営ノウハウ、研修などを利用する権利を得られます。

この加盟金は、契約を結ぶ際に一度だけ支払うのが一般的で、返金されるケースはほとんどありません。金額はブランドの知名度や業種によって幅があり、数十万円から数百万円におよぶケースもあります。加盟金は単なる入会費ではなく、「ブランドを利用して事業を始めるための利用料」といえます。

契約前には、加盟金に含まれる内容(研修費やサポート費など)を明確に確認し、どこまでが本部の支援として受けられるのかを理解しておきましょう。

手数料

フランチャイズオーナーが支払う手数料とは、本部から受けるさまざまなサービスやサポートに対して発生する費用です。加盟金やロイヤリティとは別に、運営の過程で発生する場合があります。

たとえば、開業前に行われる研修やマニュアル提供にかかる費用、店舗のデザイン監修や施工管理費用、本部が一括で行う広告・販促活動への分担金などが手数料として設定され、店舗システムの使用料や定期的なサポート費用など、運営を支えるためのコストとして発生するケースもあります。

手数料の内容や金額はフランチャイズごとに異なりますので、契約時点で明確に理解しておきましょう。どの費用が一時的なものか、継続的に発生するものかを把握すれば、開業後の資金計画を明確に立てられます。

フランチャイズオーナーとして事業を営むメリット

フランチャイズオーナーとして事業を始める最大のメリットは、実績あるブランドやノウハウを活用できる点です。未経験でもスタートしやすく、経営のサポートを受けながら安定したビジネスを展開できます。ここではフランチャイズオーナーのメリットを解説します。

ブランド力・知名度の活用

フランチャイズの大きな魅力の一つが、ブランド力や知名度です。

知名度のあるブランドの出店は、過去体験者のレビュー・口コミを根拠に、初見でも安心して来店できます。これにより、新規店の最大のハードルである「信頼関係の構築」を短時間で得られ、オープン直後から集客が見込めます。

同規模の無名新規ブランドと比べ、初期のコンバージョン率と再来率が高くなります。そのため、宣伝や販促にかける労力やコストを抑えながら、早い段階で安定した運営ができます。

経営ノウハウの提供

フランチャイズオーナーのメリットに本部から経営ノウハウを計画的に学べます。フランチャイズ本部は、長年の経営で培った成功事例や失敗回避の知識をもとに、マニュアル・研修・運営サポート体制を整えています。

これにより、未経験者でも店舗運営や接客、仕入れ、売上管理など、事業に必要なスキルを効率的に身につけられるでしょう。

開業前には、店舗運営の流れや接客の基本、商品知識、スタッフ教育の方法などを学ぶ研修が行われ、開業後も定期的なフォローアップや改善指導が受けられるケースがあります。そのため、個人で独立する場合に比べて、初期段階での失敗リスクを大幅に減らせる点が大きなメリットです。

また、現場のマニュアルや経営データは常にアップデートされており、時代や顧客ニーズの変化に合わせた最新の運営ノウハウを共有してもらえます。こうした仕組みにより、オーナーは日々の経営をスムーズに行えるだけでなく、効率的に成果を出しやすい体制を築けます。

このように「一人で試行錯誤しながら学ぶ」必要がなく、成功の仕組みを再現するためのノウハウを実践的に学べるため、経営を長期安定できます。

研修内容やサポートなど情報を詳しく教えていただき、はじめての訪問業ということで抱えていた不安が解消できたので応募を決めました。

引用:モアリジョブ|KEiROW 目黒ステーション 鍼灸・あん摩マッサージ指圧師

川喜多玲子さん

仕入れ・設備・システムのサポート

フランチャイズは、仕入れ・設備・システムが本部主導で標準化・最適化されています。まず仕入れ面では、本部の大量仕入れにより原材料や消耗品を大量発注による価格優遇で確保でき、価格変動時も安定供給と品質基準の維持が可能です。

設備面では、店舗レイアウトや機器仕様が検証済みのため、導入時の迷いが少なく、故障時も指定ベンダーの保守で稼働率を高め、メンテナンスコストを抑えられます。さらに、設備導入の支払い方法を選択でき、初期費用の負担を軽くできます。

システム面では、POSを中核に会計・在庫・発注・人員シフト・キャッシュレス決済が連携できます。また販売データに基づく自動発注・在庫最適化が可能になり、過剰在庫や欠品を抑え、人件費・在庫費を削減できます。

この仕組みにより、開業直後から安定品質と低コストを両立できます。なお、指定仕入れやシステム利用料などの条件は本部ごとに異なるため、原価・保守費・ライセンス料を含めた全体の費用で比較検討しておくと、収益の見通しがさらに確実になります。

マーケティング・広告支援

フランチャイズでは、本部によるマーケティング・広告支援が受けられます。個人で独立開業する場合、集客や宣伝活動はすべて自分で企画・実行しなければなりません。

対してフランチャイズでは、ブランド全体の広告・販促戦略を本部が一括して行ってくれるため、開業直後から安定した集客が期待できます。

また、近年ではSNS運用の支援や公式アカウントでの発信代行を行う本部も増えており、個人では難しいデジタルマーケティングを強力にサポートしてもらえます。

スピーディーな開業と低リスク

フランチャイズはスピーディーな開業と低リスクで事業スタートできます。通常、ゼロから独立して事業を立ち上げる場合、コンセプト設計、仕入れルートの確保、店舗設計、運営マニュアルの構築、集客の仕組みづくりなど、すべてを一から行う必要があります。

そのため、準備期間が長期化しやすく、初期投資額も増え、試行錯誤の中で失敗リスクが高くなる傾向です。一方で、フランチャイズでは、すでに実績のあるビジネスモデル・ブランド・運営ノウハウをそのまま活用できるため、開業準備の多くが短縮されます。

店舗設計や内装仕様、仕入れルート、商品構成、販売方法などが本部によって整備されており、研修やサポートを通じて必要な知識を短期間で習得できるでしょう。

さらに、すでに市場で認知されているブランドの信頼を活かせるため、開業初期から一定の集客が見込める点もリスク軽減につながります。また、運営中も本部の支援体制や経営指導があり、課題の早期発見・改善がスピーディにでき、失敗のリスクを最小限に抑えられます。

本部による継続的なサポート

フランチャイズは本部による継続的なサポート体制が整っています。独立開業では、経営や集客、スタッフ育成、仕入れ管理など、あらゆる課題を自分1人で判断・解決しなければなりません。

これに対してフランチャイズでは、開業後も本部にサポートしてもらえます。経営上の悩みや課題を相談できる点も大きなメリットです。

それだけでなくトラブル発生時には、専門部署による迅速な対応が受けられるほか、人材育成や新商品の導入、マーケティング施策なども本部主導で提供されます。そのため、フランチャイズオーナーは経営で悩んだときも、サポートを受けながら進められます。

また、同じブランドを展開する他のオーナー同士のネットワークを通じて、成功事例や課題解決の情報を共有できるのも、フランチャイズの強みです。こうした横のつながりも精神的な支えとなるでしょう。

フランチャイズ本部の継続的なサポートは、単なるマニュアル提供だけでなく、オーナーが安心して経営に専念できます。常に相談できる環境と専門的な支援体制があれば、未経験者でも自信を持って店舗運営を続けられます。

さらにFC店のロイヤルティは売上の8%と設定していますが、ロイヤルティが発生するのは黒字化してから。ロイヤルティ8%はFC店経営の一般的な数値だとは思いますが、先ほどもお話ししたようにさまざまなサポート込みの数字ですので、その点は魅力なのではないかと。そして店舗経営で困ったときにも、我々本部に相談しやすい空気があると思います。

引用:モアリジョブ|株式会社ECLART 代表取締役 南裕大さん

融資・資金調達のしやすさ

フランチャイズは、融資や資金調達が比較的スムーズに行えます。通常、個人で独立開業をする場合、事業の実績がなく、金融機関から「返済能力」や「事業の安定性」を十分に評価してもらえない場合もあり、融資の審査が厳しくなる可能性があります。

しかし、フランチャイズでは、本部が蓄積してきた成功実績や経営ノウハウ、ブランドの信頼性が支援材料となるため、金融機関からの評価が得られやすいのがメリットです。

また、本部によっては開業希望者に対して事業計画書の作成などのサポートを行う体制が整っており、初めての融資申請でも安心して手続きを進められます。これにより、資金調達にかかる時間や不安を大きく軽減できるでしょう。

フランチャイズ本部によっては、独自の提携金融機関やローンプログラムを用意している場合もあり、個人での交渉よりも有利な条件で資金を確保できるケースがあります。こうした支援は、開業準備から運転資金の確保までを円滑に進める上で重要なポイントです。

このようにブランドの信用力と本部のサポートにより資金面の不安を軽減し、安心して開業に踏み出せる環境が整います。これは、独立を目指す人にとって大きな安心材料であり、安定したスタートを切るための重要なメリットです。

フランチャイズオーナーに向いている人

フランチャイズ経営は、サポートを受けながら自分の店舗を持てる魅力的な働き方です。しかし、成功するためには大事なポイントを押さえなければなりません。ここでは、フランチャイズオーナーに向いている人の特徴をわかりやすく解説します。

素直に学び、仕組みを活かせる人

フランチャイズに向いている人の特徴の1つに、マニュアルや本部方針を素直に受け取り、まずはそのとおりに実践できることがあげられます。

フランチャイズの強みは、実績あるノウハウをもとに再現可能な形で構築された方法(商品構成、接客フレーズ、発注・在庫・陳列、価格・販促、シフト運用など)にあります。

ここに私見や我流を混ぜてしまうと、実証済みの成功パターンが崩れ、売上・粗利・再来率が不安定になりかねません。まずは「本部から提供されるノウハウを100%再現し、どのくらい成果が出るのか?」 を把握した上で微調整する姿勢が、急成長につながります。

また研修やSV(スーパーバイザー)のフィードバックを素直に学べるためPDCAサイクルを効率よく活用できるでしょう。

1_PDCA

その一方で、現場の判断力も大切です。天候・近隣イベント・客層の時刻偏在など、ローカル要因に対しては、標準の範囲内でPOPや声掛け、在庫量、スタッフ配置を調整します。

また実務では、以下の点が重要です。

  1. マニュアルの重要ページを抜き出しチェックリスト化
  2. 毎日5分のKPI振り返り(客数・客単価・再来率・在庫回転・口コミ件数)
  3. 週次でSV指摘→対策→結果を1枚に記録

このようにノウハウ、マニュアルを忠実に再現し、データで検証しながらブラッシュアップする習慣が求められます。

マニュアルをマスターすれば、未経験者でも95%のリピート率が見込めるコツが分かるようにしました。「本当? 」と思われるかもしれませんが、実際にエステ未経験だったアイリストの方にマニュアルを元に勉強いただいた結果、研修後にはリピート率95%を達成しているんですよ。

引用:モアリジョブ|エミルカ EMILUCA 佐々木沙織さん

数字や経営管理に関心が持てる

フランチャイズで成果を伸ばすうえで、数字や経営管理に関心が持てる人は大きな強みになります。

開業段階では、自己資金と借入、内装・設備・保証金・初期在庫などの初期投資の資金計画を設計し、現金収支表でオープン後6〜12カ月のキャッシュの増減を管理します。これにより、過大投資や資金ショートを避け、必要な運転資金を確保が可能です。

運営が始まってからは、売上・粗利・経費の構造を数字で捉える力が肝心です。客数×客単価で日々の売上を分解し、損益分岐点(必要売上高)を把握します。

さらに、目標と成果の差を把握する管理を月次で行い、ギャップの要因を特定して次月の計画に反映できれば利益は大きくなるでしょう。

長期的な視点で努力を続けられる

フランチャイズは、短期間で大きな利益を狙う「即効型ビジネス」ではなく、継続的に育てていく中長期的な事業です。そのため、成果が出るまで地道な努力を続けられる人こそ、長く成功を維持できる傾向があります。

開業直後は知名度やリピーターがまだ十分でないため、宣伝活動やサービス品質の安定化など、基盤づくりに時間をかける必要があります。しかし、日々の改善を重ねて顧客満足度を高めていけば、リピーターが増え、地域に根ざした店舗として着実に利益を伸ばしていけるでしょう。

フランチャイズ本部が用意するマニュアルやサポート体制は、短期的な成功を保証するものではなく、長く安定した経営を続けるための仕組みです。運営を続ける中で、地域の特性や顧客の傾向を理解し、改善することの積み重ねが大切になります。

長期的な視点を持つためには、売上の一時的な波に一喜一憂せず、店舗運営の質やスタッフの成長、顧客との信頼関係に着目してください。これらが時間をかけて育つ価値に目を向けましょう。

、短期的な結果を急ぐのではなく、事業を育てる意識でコツコツと改善と努力を積み重ねる姿勢が大切です。

変化に柔軟で、前向きに対応できる

フランチャイズで成果を伸ばすポイントの1つに、変化に柔軟で、前向きに対応できる点があげられます。フランチャイズにはブランド基準や運営ルールがありますが、その枠の中でも創意工夫を積み重ねる姿勢が、売上と顧客満足を高めていきます。

重要なのは、マニュアルやノウハウをベースにしつつ、地域の客層・近隣イベント・競合店の動向など外部環境の変化を捉え、許容範囲内でのブラッシュアップが必要です。

具体的には、POPやレイアウトの微調整、推奨トークの言い回し、時間帯別の人員配置や在庫量の見直し、キャンペーンの切り口などをABテストで小さく試し、数値で検証して改善します。

たとえば、以下のような改善策があります。

  • 雨天時に需要が伸びるメニューを強化する
  • レビューで要望が多いポイントを接客フレーズに反映する

これらはいずれもガイドラインを守りながらできる創意工夫です。こうした前向きな適応は、クレームや想定外なトラブルの対応でも活き、被害の拡大を抑えながら再発防止へつなげられます。

前向きに変化へ対応するためには以下のポイントが重要です。

  1. 標準をまず忠実に再現
  2. 小さく工夫→効果測定→記録
  3. 本部・SVへ共有
  4. 現場へ素早く展開(スタッフ教育と振り返り)のサイクルを回す

このように、ルールを土台にできる工夫を探し続ける前向きさが、利益向上のカギとなります。

フランチャイズオーナーとして事業を営む上での注意点

安心して長く経営を続けるためには、契約前の確認や本部との関係づくり、日々の運営管理など、注意すべきポイントをしっかり押さえておきましょう。

契約内容を細部まで理解する

ここでは契約内容で確認するべき点を解説します。

支払い項目

売り上げだけでなく、以下のポイントに気を付けながら総負担率を把握します。

  • 歩合(売上%):定額・複合のいずれか
  • 算定基礎(税抜/税込、売上控除項目の扱い)
  • 最低保証額の有無
  • 広告分担金やシステム利用料など
  • 家賃、水道光熱費などの固定費

契約期間

契約期間は以下のポイントを把握します。

  • 初回の年数
  • 更新条件(自動更新か、再審査・更新料の有無)
  • 更新後の条件改定(ロイヤリティや仕様変更の反映方法)を確認

また解約条項は、以下のポイントを把握しましょう。

  • 自己都合解約の可否
  • 違約金の算定式
  • クーリングオフ/中途解約の予告期間
  • 本部都合での解除事由(品質基準違反・報告遅延等)

その他確認事項

  • 商圏保護:同ブランドの近接出店可否、距離基準、ネット販売との競合扱い
  • 指定仕入れ・価格拘束:原材料・設備・在庫返品条件
  • オペレーション義務:営業時間・メニュー
  • 知的財産・表示:商標/ロゴの使用範囲、SNS/口コミ運用のルール
  • 人の縛り:個人保証や連帯保証の要否、スタッフの引き抜き禁止など
  • 終了時の処理:看板撤去・原状回復・在庫買取の有無

初期費用・ランニングコストの把握

初期費用とランニングコストを数字で見える化し、「どこまでが自己負担か」「いつから黒字化できるか」を事前に把握しておきましょう。具体的には以下のポイントを確認します。

初期費用の確認項目

項目

内容

内訳の洗い出し

加盟金/保証金・敷金/内装・設備・備品/初期在庫/開業前人件費・家賃/広告・販促/IT・POS導入/専門家費用など

本部負担と指定取引先の確認

本部補助の有無、指定取引先など

資金調達関係

自己資金・借入・リースの比率、自己負担額など

運転資金

オープン後3~6カ月分の赤字・在庫増・季節要因の影響など

ランニングコスト の確認項目

項目

内容

固定費

家賃・人件費の基礎シフト・通信/保守・保険・減価償却・サブスク系・最低保証ロイヤリティ・広告分担の最低額など

変動費

原価(仕入)・決済手数料・ロイヤリティ歩合・販促変動費・配送費など

潜在的コスト

更新料・定期リニューアル(看板・機器入替)・指定消耗品・監査対応・教育コストなど

黒字化のポイント の確認項目

項目

分析方法

限界利益率

1 − 原価率 − ロイヤリティ率 − 決済手数料率 − 広告分担率

損益分岐売上

(月間固定費+オーナー手取り相当)÷ 粗利益率

黒字化時期の目安

オープン後の客数×客単価の立ち上がり曲線(初月・3カ月・6カ月)を設定し、分岐点をいつ跨ぐかをシミュレーションする

投資回収

初期投資÷年間営業キャッシュフロー=投資回収期間

実際の現場で確認するポイントは以下のとおりです。

  • 契約書で自己負担の範囲を明確に把握する
  • ロイヤリティは実質負担率を把握
  • 最低保証や仕入先指定の価格改定ルールを確認
  • オープン前にKPIと現金繰り表を用意

ここでは「自己負担はどこまでか」を契約で固定し、数式で分岐点を出して「いつ黒字化するか」を月次シミュレーションで把握します。そうすることで売上目標が明確になります。

経理は自身で行う

フランチャイズ経営では、経理(お金の記録・管理・報告)は基本的にオーナーの責任です。本部のマニュアルやPOSはありますが、日々の入力や確認、月次の締め、申告に必要な資料づくりは自分で行いましょう。

自分で最低限行う項目

項目

内容

記録

売上/仕入・経費/給与・社会保険/ロイヤリティ・広告分担等の本部関連費用を勘定科目に仕訳する

照合

現金・口座残高と帳簿、クレジット/QR決済の入金明細、在庫数量を定期的に確認する

締めと分析

月次試算表(売上・粗利・経費・利益)を作成し、予算とのズレや原価率・人件費率を把握する

納税・申告準備

源泉・消費税・所得/法人税に備えた領収書・請求書・台帳の整理と保管。

自分で経理を行うメリット

  • 資金ショートの早期察知:日繰り・週次で数字を追うと、黒字でも赤字になる変化に気づける
  • 不正・ムダの抑止:出金・在庫・割引のログを見れば、ロスや誤操作が早期に見つかる
  • 打ち手の精度向上:客数/単価・原価・人件費のどこを触れば利益が動くか、数値で判断できる

このように経理は、最初に仕組みを整え、週次・月次のリズムで回ることでムダとリスクを抑えられます。その結果、意思決定の質が大きく向上するでしょう。

人事・労務を伴う

フランチャイズでも、人事・労務に関連するバックオフィス業務が必ず発生します。ここを甘く見ると、離職・サービス品質低下・法令違反リスクに直結しかねません。

人事、労務が必要なポイントは以下のとおりです。

項目

内容

採用・入社手続き

求人票作成、面接、雇用契約書・労働条件通知、身分証・マイナンバー等の管理など

シフト管理

営業時間・ピークに合わせた人員配置、勤務時間の上限管理、急な欠員対応フローなど

勤怠・休暇管理

打刻のルール、休日・有休の付与と取得管理、残業の事前承認など

給与計算・支払い

時給・固定給、深夜/休日手当、交通費、控除(税・社保)の正確な計算と振込など

社会保険・労働保険

加入・喪失の手続き、労災・雇用保険の対応など

職場の安全環境づくり

就業規則・ハラスメント窓口、教育・巡視、事故/クレーム時の初動など

評価・育成

OJT計画、評価シート、昇給・配置転換の基準整備など

開業前に準備する仕組み

開業前に人事、労務に関する準備をすれば、様々なリスクを予防できます。

ルールを文書化

雇用区分、出退勤、残業承認、有休、遅刻/欠勤連絡、服装/接客基準、SNS規定を就業規則として配布。

ツールの一元化

勤怠打刻(IC/スマ-トフォン)→勤怠承認→給与計算→振込まで連携できるクラウドを採用。紙との二重運用は避ける

シフト設計の指標

  • 需要予測=売上(曜日×時間帯)/平均客単価→必要スタッフ数を算出
  • 人件費率の目標(例:売上の◯%)を決め、作成時点で警告が出る仕組みにする

機密管理

個人情報・マイナンバーの保管、閲覧権限制御、退職時のアクセス停止フロー

スタッフのマネジメントはオーナーの責任です。シフト・勤怠・給与・社会保険までを1つの運用ラインに乗せて記録と承認を徹底すれば、トラブルとムダを減らし、サービス品質と採用力が安定するでしょう。

人材採用は加盟店側が担う

フランチャイズは、本部のブランド力や仕組みを活用できる一方で、人材の採用は加盟店側の責任で行う点を理解する必要があります。

実際に求人への応募を集め、面接を行い、採用の最終判断を下すのはオーナー自身です。つまり、店舗運営の基盤となる人材をどう集め、育て、定着させるかは、オーナーの手腕にかかっています。

採用活動ではターゲット層と採用チャネルの選定が重要です。店舗の立地や業態に合わせて、学生アルバイト・主婦層・フルタイムスタッフなど、どんな人材が定着しやすいかを見極め、求人サイト、SNS、折込チラシ、紹介など複数の手段を組み合わせて募集を行いましょう。

採用後は、教育と定着が次の課題です。本部の研修制度を活用しながら、現場では自店の状況に合わせたフォローが欠かせません。

特にオープン初期は、スタッフが慣れるまでの間にトラブルが起きやすいため、オーナーが現場を見守り、モチベーション管理やチームづくりが安定経営の秘訣です。

 

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本部とのコミュニケーションを怠らない

フランチャイズ経営では、本部とのコミュニケーションを怠ってはなりません。

加盟店オーナーと本部は、単なる「契約者と管理者」ではなく、同じブランドを育てるパートナー関係です。この関係が良好に保たれているかどうかが、トラブルの防止や業績の安定に直結します。

本部との定期的な連絡や報告は、問題の早期発見と対策に大きく役立ちます。「売上が伸び悩んでいる」「スタッフが定着しない」「クレームが増えている」などの課題を早い段階で本部と共有すれば、他店舗の成功事例や改善ノウハウをもとに、的確なアドバイスを受けられます。

反対に報告を怠ると、本部は状況を把握できず、支援が後手に回り問題が深刻化してしまうケースも少なくありません。

また、コミュニケーションの向上は、信頼関係の維持につながります。本部の方針変更やキャンペーン、新商品の導入時には、オーナー側の現場意見を伝えていきましょう。現場の声が反映されれば、運営の方向性が一致し、ブランド全体としての一体感が生まれます。

「経営者マインド」を持つ

フランチャイズは、本部の仕組みやブランド力を活用して運営できる反面、「任されている」という意識のままでは成果が伸びにくいビジネスです。単なる店舗管理者ではなく、自分自身が事業の責任者であるという意識を持ち、主体的に行動する姿勢が求められます。

経営者マインドを持つ人は、短期的な売上だけでなく、中長期的な店舗の成長にも目を向けます。スタッフの育成、地域との関係づくり、顧客満足度の向上といった評価を大切にし、日々の数字の裏にある原因を分析します。

こうした姿勢は、結果としてリピーターの増加やブランドの信頼向上につながります。結果として、長く安定した経営基盤を築けるでしょう。

まとめ

本記事を総括すると次のとおりです。

  • フランチャイズは、すでに成功しているブランド名やノウハウを使用して開業できる
  • 加盟店本部に支払う料金がある
  • 開業してからも本部のサポートがあり、経営などを相談できる
  • 提供されるマニュアルやノウハウを素直に実践できる人が成功しやすい
  • フランチャイズ加盟する前に契約内容を入念に確認する
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Bizリジョブ編集部
Bizリジョブ編集部では、人材・採用、店舗運営、経営、美容・ヘルスケア業界などで経験があるメンバーで構成されています。 美容・ヘルスケア業界の経営者・オーナー様にとって、リジョブだからこそ集められる価値ある情報をわかりやすくお届けします。