採用業務を効率化する方法6選!課題や注意点も解説
自社にマッチした人材を採用することが難しくなるなか、次のような悩みを抱えている担当者、オーナーも多いのではないでしょうか。
「本業が忙しくて、採用業務にリソースをかけられない」
「採用担当者をなかなか増員できないから、効果的な対策を講じたい」
以上の悩みを解決する手段のひとつとして、採用業務の効率化が挙げられます。
ただ安易に採用業務の効率化を推し進めてしまうと、求職者への対応が粗雑になってネガティブな印象を与えてしまったり、自社にマッチした人材を絞り込めなくなったりします。その結果、かえって非効率になるケースもあるため注意が必要です。
採用を効率化するためには、具体的な方法を把握するだけではなく、自動化すべき業務と人の手を加えるべき業務を分けて考えることが大切です。
本記事では、はじめに採用の効率化が求められる背景を紹介します。さらに、採用の効率化が難しい理由や効率化する具体的な方法、注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
採用業務の効率化が求められる背景
採用業務の効率化が求められる背景として、採用活動に掛けられる時間が減少したことや、採用担当者が不足してる点などが挙げられます。
採用活動に掛けられる時間が減少した
就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議では、採用活動日程のルールが毎年定められます。2014年~2025年度卒業予定者に対する広報活動の開始時期と採用選考活動の開始時期が、過去に比べて短くなっています。
卒業時期 |
広報活動 (卒業前年度) |
採用選考時期 (卒業年度) |
広報活動から 選考までの期間 |
---|---|---|---|
2014年度 (2015年3月) |
12月 |
4月 |
5カ月 |
2015年度 (2016年3月) |
3月 |
8月 |
6カ月 |
2016年度 (2017年3月)~2021年度(2022年3月) |
3月 |
6月 |
4カ月 |
2022年度 (2023年3月) |
3月 |
6月 |
4カ月 |
2023年度 (2024年3月) |
3月 |
6月 |
4カ月 |
2024年度 (2025年3月) |
3月 |
6月 |
4カ月 |
2025年度(2026年3月) |
3月 |
6月 |
4カ月 |
※「 2023年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方 」と「 大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について 」をもとに作表
2016年以降は、広報活動と採用選考時期の間隔が一貫して4カ月となっており、2015年に比べると2カ月も短縮されています。広報活動と採用選考までの期間が短くなっているため、業務を効率化しないと、採用計画を予定通りに進められなくなるでしょう。
採用担当者が不足している
マイナビのキャリアサーチLab によると、新卒採用担当部門の人数が1~2人である企業が全体の55.4%を占めることがわかりました。
人数が少ないため、業務を効率化して一つひとつのタスクにかける時間を短縮しないと、採用業務を前に進めることが難しくなります。同調査では、採用担当者不足を実感している企業が7割以上に上ったことも報告されています。
以上の結果から、少ない担当者をカバーできるほどに業務効率化が進んでいないため、採用担当者の人手不足に陥っている企業が多いこともわかりました。次項では、採用業務を効率化しづらい理由について解説します。
採用担当者が業務を効率化しづらい理由
採用担当者にとって、業務の効率化は決して簡単にクリアできる課題ではありません。ここでは、なぜ採用担当者が業務を効率化することが難しいのか、その理由を4つの視点から解説します。
コミュニケーションに時間を取られるから
採用活動における最大の課題のひとつが、コミュニケーションに時間を取られることです。採用担当者は応募者とのやり取りだけでなく、社内外のさまざまな関係者とも連絡を取らなければなりません。
たとえば、採用業務を委託する業者のエージェントや採用媒体の担当者、社内の面接官、部門の上司など、多くの人々との調整が必要です。
また求人サイトを活用して自社にマッチした人材を採用する場合、現在ではスカウト機能を活用することが一般的です。 エン・ジャパン株式会社 が求人サイトの利用者に向けて行った調査でも、81%がスカウトメールを受け取ったことがあると回答しています。
▼スカウトメールを受け取ったことがある求職者の割合
以上から、企業が積極的にスカウトメールを求職者に送っていることがわかります。そのスカウトメールを活用して求職者とコンタクトを取ろうとすると、次のような手間が発生します。
- スカウトを送る求職者を選ぶ
- スカウトメールから応募があったらすぐに返信をする
- スカウトメールの文面を工夫する
以上のプロセスをスカウトメールを送る相手ごとに個別に実施する必要があるため、採用担当者に大きな負担がかかります。
他にも面接の日程調整や打ち合わせの段取り、面接官との面接資料の共有、フィードバックの受け取りなど業務はさまざまです。また書類選考や面接のたびに、応募者とも連絡のやり取りが複数回発生します。
このように採用担当者が抱えるコミュニケーションの負担は大きく、これが業務の効率化を妨げる要因となっています。
採用の質を向上させようとするほど手間が増加するから
採用の質を向上させるために、面接回数を増やしたり、新たな採用手法を試したりすることが重要ですが、これらの取り組みは手間を増やすことになります。
たとえば新しい媒体に求人広告を出稿する場合、その媒体に合わせた求人票を作成するための時間が必要です。さらに実際に出稿したあとは、応募状況をチェックしながら求人原稿の改善も行わなければなりません。
また、新しい採用手法を取り入れる際にも時間がかかります。たとえば昨今注目を集める採用手法のひとつに、社員から人材を紹介してもらうリファラル採用が挙げられます。 株式会社プロフェッショナルバンクの調査 でも、約75%の企業がリファラル採用を実施したことがあると回答しています。
この採用法は経済的なコストをあまりかけることなく、自社にマッチした人材を採用しやすいことが魅力です。その一方で、社内の協力体制を整えたり、紹介者と連絡を密に取ったりする必要があるため、一定の手間は発生します。
このように媒体を見直したり、新しい採用手法を試したりすると、採用の質を高められるのは確かです。その一方で、通常の業務以上に時間とエネルギーを費やすことになります。質を求めるほど手間が増えるという状況が、採用担当者の効率化を妨げる大きな要因です。
短期施策で効果が出づらいから
採用活動の成果は、すぐに実感できるものではありません。たとえば採用イベントに参加したり、新しい採用媒体を利用したりしても、短期間で応募者が急増することは稀です。さらに応募者が集まっても、そこから自社にマッチした人材を見つけ出すには時間がかかります。
短期的な施策で効果を得るのは難しく、長期的な視点で戦略を立て、改善を重ねる必要があります。このように結果がすぐに出ないことから、採用業務の効率化には長期的に取り組む根気強さが求められるのです。
採用の難易度が高まっているから
近年では、採用市場の競争が激化しており、優秀な人材を見つけること自体が難しくなっています。 株式会社学情の調査 によると、8割以上の企業は採用が難しいと回答しています。
▼2025年卒採用が「難しい」と回答した企業
とくに特定のスキルや経験を持つ人材を採用する場合、求人広告を出しても応募者が集まりにくく、採用にかかる時間と労力が大幅に増加します。
また、求職者側の働き方に対するニーズも多様化しているうえに、企業の働きやすさや企業文化、コンプライアンスなども重視される傾向が強いです。
企業は単なる求人情報を提供するだけではなく、企業の魅力を積極的に発信し、求職者に選ばれるための戦略を練る必要があります。このように採用の難易度が高まったことが原因で、効率的に業務を進めることがますます難しくなっています。
採用業務の効率化における課題
採用業務の効率化は、企業にとって重要な課題のひとつです。しかし先述したように、その効率化は容易ではありません。本項では、とくに採用担当者が抱える具体的な課題を掘り下げ、効率化を妨げる要因について解説します。
スカウトの手間がかかる
現在、ダイレクトリクルーティングが採用の主流となりつつあります。ダイレクトリクルーティングとは、求人広告を出すだけでなく、企業側から積極的に候補者へアプローチする採用手法です。この手法では、企業が求める人材のプロフィールや職歴を参照し、直接「スカウト」メールを送信して候補者にコンタクトを取るケースが多いです。
スカウトメールを送る際に、同じような言葉が並んだスカウトメールを大量送信するだけでは、求める人材を採用することが難しくなります。
求職者一人ひとりのプロフィールや職歴に合わせて、カスタマイズしたメッセージを作成しなければ、なかなか応募に前向きになってもらえません。また、自社の求める人材には他の企業もスカウトメールを送っているケースも多いため、どの企業よりも求職者を惹きつける文章を送る必要があるのです。
それぞれの求職者のプロフィールを確認して、それに合わせたメッセージを考える必要があるため、大きな手間がかかるでしょう。スカウトメールの成約数を増やするためには、メッセージの質を高める必要があるため、メール作成に多くの時間を割く必要があります。
コミュニケーションに多くの工数がかかる
採用活動におけるもうひとつの大きな課題は、コミュニケーションの煩雑さです。求職者が利用する採用チャネルは多様化しており、単一の媒体に求人情報を掲載するだけでは求める人材とコンタクトを取りづらくなっています。
企業は求職者に適したチャネルを常に試し、その効果を検証しながら最適化していかなければなりません。
さらに、社内外の関係者とのスケジュール調整やコミュニケーションも大量に発生します。社内では、面接官や役員とのスケジュール調整が必要であり、社外では応募者やエージェントとのやり取りも重要です。このような調整業務が効率化を阻害し、多くの労力を費やす要因となっています。
業務をシステム化しづらい
採用業務には、人間の判断が必要な場面が多いため、完全なシステム化は困難です。たとえば次のような業務はシステム化で完全に自動化することが難しい業務です。
- 求職者を惹きつけるようなキャッチフレーズや広告文の作成
- 各求職者に対して個別に送るスカウトメールの作成
- 面接における人柄やコミュニケーション力の評価
このような業務は、採用の成功に直結する重要な要素であるため、すべてを自動化せずに担当者がじっくりと時間をかけて取り組む必要があります。
幅広い施策を行う必要がある
企業の成長に不可欠な人材を確保するためには、次のようにさまざまな施策を講じる必要があります。
- 採用ブランディングの強化
- 新しい採用チャネルの導入
- 面接プロセスの改善
以上のように、多岐にわたる取り組みが求められます。しかしこれらの施策を実施すると、業務の幅が広がり、採用担当者にかかる負担が増加します。
新しい施策を導入するためには、社内外の関係者との調整が必要ですし、その効果を評価するためには実施結果の記録や分析が欠かせません。採用活動に求められる業務が幅広い点が、業務効率化を進めるうえで大きな課題となっています。
採用チャネルについて課題がある場合は、次の記事で複数の採用チャネルを比較して、自社にあったものを検討してみてください。
内部リンク: 求人 媒体 比較
個人情報の管理に慎重さが求められる
採用業務で扱う情報には、多くの個人情報が含まれます。とくに中途採用においては、現在も他社に勤務している応募者が多く、その情報の取り扱いには細心の注意が必要です。
個人情報の漏洩や、採用プロセスで得た情報の不正な取り扱いが発生しないよう、厳密な管理が求められる点が採用業務の効率化の課題となっています。
採用業務を効率化する方法
採用難が進む現在、自社にマッチした人材を確保するためには、「採用担当者は効率化できる業務」と「手間をかけるべき業務」を分けて考えることが大切です。
スカウトメッセージの送信や求人原稿の修正など、求職者に直接アプローチする部分には手間をかけるべきでしょう。
一方で簡略化しても問題のない業務は、積極的に効率化を進めるとよいでしょう。たとえば面接のオンライン化や求職者全体に送るメッセージの自動化は、業務効率化の一環として取り組む企業が多いです。
本項では、採用活動を効率化するための方法を紹介します。
オンライン面接の導入
オンライン面接の導入は、採用業務の効率化につながる施策のひとつです。とくにコロナ禍以降は、オンライン面接を導入した企業が増えました。実際にコロナ禍まっただなかの2020年に、 エン・ジャパンが行った調査 によると43%の企業がオンライン面接を導入していると回答しています。
▼オンライン面接を導入した企業の割合
さらにコロナ禍の終息後も、オンライン面接を活用する企業が多い傾向は、そのまま維持されているようです。 マイナビ が2024年卒の就活生に向けて行った調査によると、Web面接だった会社の数がWeb面接ではない会社の数を上回る結果でした。
オンライン面接を取り入れると、求職者との面接スケジュール調整が柔軟になり、面接会場の設営も簡略化できます。
その一方でWeb面接が占める割合を示した折れ線グラフについて、2024年と2023年を比較すると、2024年が2023年に比べて減少している点にも注目する必要があるでしょう。この結果を考えると、オンラインから対面へと面接のあり方が見直されている可能性があります。
株式会社学情の調査報告でも、対面のみで面接を行った企業が2023年の25.6%から、2024年は27.4%に増えていることからも、対面による面接に切り替える企業が増えているといえます。
以上を考慮すると、採用を効率化するためにはオンライン面接の導入が有効である一方で、最終面接などの大切な局面では対面での面接も検討する余地があるといえるでしょう。
コミュニケーションの自動化
採用担当者が業務を遂行するにあたり、コミュニケーションに多くの時間が取られています。そこでメールやメッセージの自動化ツールを導入して、採用業務を効率化するのもひとつの手段です。
たとえば日程調整や面接・イベントの案内などの定型文でも済むようなメッセージを自動化すると、採用業務の手間を大幅に削減できます。自動化ツールでコミュニケーションを管理できると、より時間のかかる戦略的な業務にリソースを集中できるでしょう。
採用業務をアウトソーシングする
すべての採用業務を自社で行う必要はありません。外部の専門業者に一部の業務をアウトソーシングすると、採用業務の負担を軽減できます。
たとえば、次のような業務を外部委託できます(※1)。
- 採用ホームページの企画制作
- 適性検査、能力判定試験の作成・実施
- 求職者へのDMの発送
- 採用ポータルサイトなどの選定・運用
- 応募者管理データベースの作成
- 説明会・セミナーの受付、会場設営 など
こうしたアウトソーシングの活用により、採用担当者はよりクリエイティブな業務に集中でき、効率化を進めることができます。
※1 参考元:労働者の募集・採用に関する実態調査報告書| 厚生労働省
採用管理システムの導入
採用管理システム(ATS: Applicant Tracking System)を導入すると、採用業務全体の効率化につながるでしょう。ATSは応募者の情報管理、面接スケジュール調整、評価の共有などを一元化して行えるツールです。
株式会社ビズリーチがATSを導入した企業50社に向けて行ったアンケート調査によると、以下の4つのメリットについて回答がありました。
▼ATSを導入するメリット
メリットの内容 |
回答の割合 |
---|---|
必要な候補者・情報を探す時間の短縮 |
83% |
面接官への申し送りなどの情報共有にかける時間の短縮 |
76% |
人材紹介会社への紹介依頼の効率化 |
84% |
人材紹介会社とのコミュニケーション回数 |
70% |
ATSには以上のようなメリットがあり、採用業務を効率化できるため、予算を加味したうえで導入を検討するのもおすすめです。
情報発信をスタッフにも任せる
企業の情報発信をスタッフにも任せると、採用関連の情報発信を分担することにもなるため、採用担当者の負担軽減につながります。
実際に働いているスタッフに発信を任せると、企業の魅力や働き方についてよりリアルな情報を求職者に届けられる点もメリットです。スタッフが情報発信する場合は、たとえばブログやSNS投稿などの手段が考えられます。
SNSを情報の発信源として積極的に活用する美容業界では、SNSの投稿内容について現場のスタッフと密にコミュニケーションをとるケースも見られます。
スタッフを巻き込み、二人三脚で成果を出すことです。具体的には、ショートスタイルが好きなスタッフには「私もショートが好きなので、お互いに上がっていけるように協力してSNSにショートスタイルをアップしよう」と働きかけたり。小さなことでも、一緒になって結果に結びつけることができれば、信頼関係が構築されます。その行動が最大のコミュニケーションに繋がり、深めることができるのではと考えており、努力しているところです。
モアリジョブ |美容室「middle daikanyama」代表 丸岡奈央さん
以上のような実務に関連した投稿以外にも、スタッフの声や社内イベントなどを含めると、求職者の関心を惹きつけられるでしょう。現場のスタッフの視点から発信される情報は、求職者にとっても親近感を抱かせることにもつながります。
求人媒体の特徴を理解する
各求人媒体には、それぞれ独自の特徴があります。効率的な採用活動を行うためには、自社の採用ニーズに合った媒体を選定することが重要です。
たとえば新卒採用には大学生向けの就職サイトが効果的な一方で、中途採用では転職者向けの求人サイトが有効です。
さらに求人サイトには、総合型と特化型が存在します。総合型は、職種を問わず幅広い人材が集まる点が特徴です。
一方で特化型には、特定の職種に限定した人材が集まります。専門職で採用を検討している場合は、特化型の求人サイトで人材を募ると、資格やスキル、能力について条件を満たす人材を採用しやすくなります。
採用媒体の特徴を理解せずに活用すると、採用目的や採用ターゲットが合わずに、思うように求める人材が集まらないことがあるため注意しましょう。
目的にあった求人媒体を選びたい場合は、次の記事を参考にしてください。
採用業務を効率化する際の注意点
業務の効率化を進めるあまり、採用プロセスが粗雑になりミスマッチな人材を採用しないように注意する必要があります。また求職者のフォローもすべてを自動化せずに、ポイントを絞って人の手を加えるようにしましょう。採用業務を効率化する際は、次の点に注意してください。
- 求める人物像を明確にする
- 自社の労働条件を応募者に詳しく伝える
- 求職者へのフォローをおろそかにしない
それぞれについて解説します。
求める人物像を明確にする
求める人物像が曖昧なままでは、効率化しても自社にマッチしない人材を採用するリスクが高まります。そのため、このプロセスを実施する際には、安易に自動化するのではなく、丁寧に現場サイドと採用担当者が話し合うことが大切です。
リジョブでは次の4項目について、話し合って求める人物像を明確にすることをおすすめしています。
▼求める人物像を明確化するために設定すべき4項目
求める人物像を設定する際は、単に能力やスキルを決めるだけでなく、価値観や志向、人柄、性格なども加味しましょう。それらについて、企業文化やチームとの相性がよい人物をターゲットに定めることが大切です。
以上は採用成功率アップにつながるフレームワークの一部を紹介していますが、さらに詳しいことを知りたい場合は、下記より資料を無料でダウンロードしてご覧ください。
自社の労働条件を応募者に詳しく伝える
採用の効率化を進める一方で、応募者に対して自社の労働条件を正確かつ詳細に伝えることが欠かせません。労働条件が不明瞭なまま採用を進めると、後々ミスマッチが生じ、早期退職や不満の原因となりかねないからです。
たとえば給与や福利厚生、勤務時間、働き方(リモートワークの可否など)に加えて、企業のビジョンやカルチャーについても十分に伝える必要があります。
曖昧な情報ではなく、具体的な条件を示すことが、自社にマッチした人材を惹きつけるポイントです。人の手を加えて丁寧に行うことで、ミスマッチを防ぎ、採用の質を高められます。
求職者へのフォローをおろそかにしない
採用業務の効率化を進める際、とくに注意が必要なのが求職者へのフォローです。すべてを自動化するのではなく、要所で人の手を加えた対応を取り入れることが重要です。
企業の対応によって、求職者に与える会社の印象が左右されるため、機械的な対応ばかりでネガティブな印象を与えないように注意しましょう。
たとえば面接の結果を伝えたり、内定後のフォローをしたりする際は、担当者が直接電話をかけて丁寧にコミュニケーションを取ることが大切です。それにより応募者に好印象を与え、不安を取り除けるので、採用の過程で辞退されるケースを減らせます。
また内定者のフォローに職場見学や先輩社員との面談を取り入れると、モチベーションアップにつながり、入社後の定着率を高める効果が期待できます。
まとめ
本記事を総括すると、次のとおりです。
- 採用の効率化が求められる背景として、人材担当者不足や採用活動をできる期間の短縮が挙げられる
- 採用の効率化が求められる一方で、コミュニケーションの負担が大きかったり、短期では採用施策の効果が出づらかったりして苦戦を強いられる企業も多い
オンラインツールやアウトソーシングを活用したり、求人媒体の特徴を理解したりして効率化を進めることが大切
以上を意識しながら効率化を進める一方で、自動化をせずに人の手を加えて丁寧に対応すべき業務がある点にも注意が必要です。とくに求める人物像の明確化する場合は、採用担当者と経営者、現場サイドで丁寧に話し合い、自社にマッチする人材を採用ターゲットに設定しましょう。
- 執筆者情報
- Bizリジョブ編集部