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整骨院経営で使える補助金・助成金12選|小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金などを解説

整骨院を経営すると、設備費や店舗費、人件費などのさまざまな費用がかかります。特に複数のスタッフを雇い、多くの設備を導入している整骨院の場合、資金面について将来的に不安を抱えることが多いようです。

全国柔整鍼灸協同組合が 550人の柔道整復師を対象に行った調査 によると、42%の方が将来の施術所経営に不安を感じると回答しました。

資金面について不安がある場合は、補助金や助成金を活用して、設備の充実を図ったり、人件費を補ったりするのもおすすめです。補助金や助成金は返済不要なので、金銭面の負担を軽減できます。

本記事では、整骨院経営で使える補助金や助成金を12個紹介します。設備費や人件費の一部として活用できるものを中心にお伝えするので、参考にしてください。

整骨院が助成金や補助金を活用するメリット

整骨院が助成金や補助金を活用するメリットは、返済の必要がないため、資金調達に伴う経済的負担を軽減できる点です。

特に開業当初に利用できる助成金や補助金は、初期費用の負担を大幅に削減できるため、経営の安定化につながりやすいでしょう。ヘルスケア業界で起業して、その後も安定した経営を続けるアイム鍼灸院の院長は、まずは助成金の仕組みについて知っておくことが大切と話されています。

仕組みを知るのがすごく大切だと思います。例えば、行政によっては起業するための助成金を出してくれたりします。開業する・しないにかかわらず、そうした世の中の仕組みを知っておくと、目の前がパッと開けたりしますね。

引用:モアリジョブ|アイム鍼灸院 横山総院長

また助成金や補助金を申請する際には、明確な事業計画の提出が求められる点もポイントです。申請が認められると事業計画が第三者から評価されることになるため、事業の信頼性向上にもつながります。事業に対する信頼性が向上すれば、金融機関からの追加の資金調達もスムーズになる可能性が高まります。

整骨院が利用する補助金・助成金制度の概要

帝国データバンクによると、整骨院・療術・マッサージ業者のうち全体の8割を小規模事業者が示しているようです。(※1)このことから考えると、整骨院の経営に補助金や助成金を活かしたい場合は、中小企業と小規模企業者を対象にした制度を中心に探すとよいでしょう。

中小企業庁 によると、サービス業における中小企業者および小規模事業者は、次のように定義されています。

▼中小企業者の定義

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

引用:中小企業庁

▼小規模企業者の定義

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

引用:中小企業庁

以上より、以降では整骨院向けの補助金・助成金として、中小企業や小規模事業者を対象にした制度を紹介します。

※1 株式会社帝国データバンク|PR TIMES

助成金と補助金の共通点と違い

ここでは、助成金と補助金の共通する部分と異なる部分を詳しく解説します。

共通する部分

助成金と補助金の共通する部分を挙げると次のとおりです。

返済不要

不正に受給をしない限りは、助成金と補助金はどちらも基本的に返済が不要です。ただし補助金の場合、目標未達だった場合に、返還を求められることがあります。

申請が必要

助成金と補助金はどちらも申請が必要です。申請様式は、各省庁および地方団体がホームページ上でも公開しているので、それを利用するとよいでしょう。

審査の有無

両者ともに審査が必要です。ただし、審査を通過する難易度は補助金の方が高い傾向にあります。

入金の時期

どちらも後払いで、事業や活動が認められた後に支給されます。ただし、助成金の場合は比較的早期に需給を受けられる場合もあります。

異なる部分

補助金と助成金の違いについて表にまとめると次のとおりです。

▼補助金と助成金の違い

 

項目

補助金

助成金

管轄

厚生労働省

経済産業省

受給の難易度

難しい

比較的簡単

支給開始までのスピード

遅い

早い

使用目的

経済の活性化や新規事業の支援

雇用の促進や労働環境の改善

返済の有無

返済が必要な場合がある

なし

助成金と補助金には、まず管轄省庁が異なるという大きな違いがあります。基本的に前者は厚生労働省で、後者は経済産業省の管轄です。ただし、地方自治体が両者ともに管轄するケースや民間団体が支援するケースもあります。

補助金と助成金の違いについて各項目ごとに詳しく解説するので、参考にしてください。

受給の難易度

需給の難易度は、助成金よりも補助金の方が高い傾向にあります。助成金の場合は、条件を満たせばほぼ100%受給可能ですが、補助金は厳しい審査を通過しないと受給できません。

支給開始までのスピード

どちらも後払いで、事業や活動が認められた後に支給されますが、助成金の方が比較的早期に支給されるケースが多いです。

助成金は、雇用環境の改善や特定の条件を満たした事業に対して、迅速に支援を提供する目的があります。そのため、補助金に比べて審査手続きが簡略化されていることが多く、申請から受給までの期間も短くなる傾向にあります。

一方、補助金は大規模な事業支援などを目的とするため、より詳細な審査が行われ、受給までに時間がかかるケースが一般的です。

使用目的

補助金は、経済の活性化や新規事業の支援を目的としており、企業の成長や地域経済の発展を促進するために支給されます。一方、助成金は主に雇用の促進や労働環境の改善を目指しており、働きやすい環境の整備や雇用の安定化に役立つ制度です。

補助金と助成金の目的が異なる理由は、管轄する省庁の役割の違いによるものです。補助金は主に経済産業省などが管轄し、経済政策の一環として提供されることが多いのに対し、助成金は厚生労働省などが中心となり、社会福祉や雇用政策の一環として支援を行っています。

返済の有無

補助金と助成金は、一般的に返済義務がありません。ただし、不正受給や不適切な使用があった場合には、返済を求められることがあるため注意しましょう。返済する際には、受給額の一括返還や罰則が含まれることもあります。

また補助金の場合、プロジェクトが途中で中止されたり、目的が達成できなかったりした場合、支援金の一部または全額の返還が求められることがあります。

たとえばIT導入補助金を活用した際に1年未満で解約した場合は、補助辞退とみなされ、補助金を全額返還しなければなりません。(※)

※ 参考: サービス等生産性向上IT導入支援事業 後年手続きの手引き |IT導入補助金

整骨院経営で使える補助金5選

整骨院で使える補助金について、次の5つを紹介します。

  • 小規模事業者持続化補助金
  • IT 導入補助金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  • 中小企業組合等課題対応支援事業補助金
  • 事業再構築補助金

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が持続的な経営を行うための支援制度です。この補助金は、販路開拓や業務効率化に必要な経費の一部を補助することを目的としています。ここでは上限額と対象者、対象経費、申請方法を解説します。

上限額

小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック 」によると、補助金の上限額は次のとおりです。

▼補助率・補助上限額

1_補助率・補助上限額

対象者

対象となる事業規模は次のとおりです。

業種

事業規模

商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く)

5人以下

宿泊業・娯楽業

20人以下

製造業その他

20人以下

整骨院はサービス業に該当するので、スタッフが6人以上になると補助金の対象者から外れるため注意してください。さらに対象となるのは自費治療に関する取り組みのみで、保険診療に関する経費は補助対象外なのもポイントです。

対象経費

整骨院が小規模事業者持続化補助金を活用する場合、対象となる経費について具体例を挙げると、次のとおりです。

  • 店舗改装費
  • 新規での設備導入費
  • 診察券などの作成費
  • 広告宣伝費
  • ウェブサイト関連費
  • 販路拡大のための旅費 など

申請方法

小規模事業者持続化補助金の申請書類は、商工会または商工会議所による確認や発行が必要です。そのため活用する場合は、まずは地域の商工会や商工会議所に相談しましょう。

なお、小規模事業者化補助金は公募時期が限られます。以下のサイトで最新の情報をチェックして、公募期間中に応募できるようにしておきましょう。

小規模事業者持続化補助金(一般型)|全国商工会連合会

IT導入補助金

IT導入補助金2024は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際の費用の一部を補助する制度です。整骨院では、電子カルテやレセプトなどのソフト購入費、予約システム導入費が補助対象です。

申請には、サービスを受ける事業者とIT導入支援事業者の双方で手続きをする必要があります。そのため、IT導入補助金を活用する際には、ITツールを提供する事業者に相談することからはじめましょう。その後、整骨院側とIT企業側とで双方が並行して事務局に対して申請業務を進めます。

▼IT 導入補助金の申請の流れ

2_IT 導入補助金の申請の流れ

IT導入補助金の詳細については、下記をご確認ください。

IT導入補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業や小規模事業者が生産性向上を目指すための設備投資を支援する制度です。整骨院もこの補助金を活用して、ITを導入したり、設備を充実させたりできます。

整骨院の活用例を挙げると次のとおりです。

  • IT導入: 電子カルテや予約管理システムの導入により、業務効率化を図る。
  • スタッフ教育: 研修を通じて、スタッフのスキルアップを図り、サービスの質の向上を図る。
  • 設備投資: 最新の治療機器を導入して治療の幅を広げ、患者満足度を高める。
  • 業務プロセスの見直し: 業務フローを再評価し、無駄を省くことで効率化を図る。
  • マーケティング戦略: SNSやウェブサイトを活用した集客戦略を強化する。

以上のように用途の幅広さが、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の特徴です。補助の上限額および補助率は、補助金の使途や事業目的によって異なります。使途によって次の3タイプに分けられるので、適した枠で申請しましょう。

▼補助金のタイプ

3_補助金のタイプ

引用: ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金について |経済産業省

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、経済的困難に直面している企業や新たな事業に挑戦しようとする企業を支援するためのもので、整骨院も活用可能です。とくにコロナ禍で受診控えが増えて経営難に陥った整骨院は、この補助金を利用して新たなサービスを展開すると経営の立て直しが期待できます。

この補助金は公募ごとに募集枠が変化しますが、たとえば第12回公募の募集枠は次の3パターンです。

4_第12回公募の募集枠

引用: 事業再構築補助金第12回公募の概要 |経済産業省

整骨院における事業再構築補助金の活用方法として、EMSを導入して高齢者が安全に筋力トレーニングをできるサービスの展開が考えられます。(※1)他にも、エステサロンやリラクゼーションなどのヘルスケア関連のメニューを新設する際に、必要な設備費や人件費に補助金を充てることも考えられます。

※1 参考:接骨院からの新規事業立ち上げには事業再構築補助金がおすすめ!そのメリットと採択例を紹介| 株式会社補助金プラス

整骨院経営で使える助成金7選

整骨院経営で使える助成金について、次の7つを紹介します。

  • 雇用調整助成金
  • 対象条件者の雇用により受給できる助成金
  • キャリアアップ助成金
  • 両立支援等助成金
  • 人材開発支援助成金
  • 業務改善助成金
  • マイナンバーカードのオンライン資格確認導入に係る助成金

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、経済状況の悪化に伴い事業活動の縮小を余儀なくされる事業主が、従業員の雇用を維持するために利用できる支援制度です。

助成の対象となるのは、休業や教育訓練、出向を行い、従業員の解雇を回避しようとする企業で、支給要件や助成額は事業の状況や実施内容によって異なります。

この制度は、新型コロナウイルスや地震などによる特例措置も適用され、助成率の引き上げや申請の簡素化が行われる場合もあります。 オンライン申請 も可能で、必要書類を労働局やハローワークに提出することが必要です。

▼申請の流れ

5_雇用調整助成金申請の流れ

引用: 雇用調整助成金ガイドブック |厚生労働省

不正受給の防止も徹底されており、要件を満たさない申請や申請期限を過ぎた申請は受理されないため、注意しましょう。

特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)

特定求職者雇用開発助成金は、就職が困難な高年齢者や障害者、母子家庭の母などを新たに雇用する事業主に対して、厚生労働省が支給する助成金です。

主なコースを挙げると、次のとおりです。

  • 特定就職困難者コース
  • 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース
  • 就職氷河期世代安定雇用実現コース
  • 生活保護受給者等雇用開発コース
  • 成長分野等人材確保・育成コース
  • 成長分野等人材確保・育成コース

各コースによって対象者や支給額、助成期間が異なります。 たとえば特定就職困難者コースでは、高年齢者や母子家庭の母を雇用する場合、中小企業には60万円(1年間で30万円×2回)、中小企業以外の企業には50万円(1年間で25万円×2回)が支給されます。支給額や対象者についての詳細は、 下記の厚生労働省のページにアクセスして、各コースのパンフレットをご覧ください。

特定求職者雇用開発助成金|厚生労働省

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者を正社員に転換する取り組みを支援する制度です。助成金の申請には、キャリアアップ計画の作成と労働局の認定が必要です。申請の流れを図で示すと次のとおりです。

▼キャリアアップ助成金の申請の流れ

6_キャリアアップ助成金の申請の流れ

引用: キャリアアップ助成金 |厚生労働省

キャリアアップ計画とは、企業が非正規雇用の労働者(パート、アルバイト、契約社員など)のキャリア形成を支援し、待遇改善や正社員化を進めるために策定する計画です。厚生労働省が示す様式を下記よりダウンロードできますので、作成する際はご活用ください。

キャリアアップ計画書|厚生労働省

助成金の申請から受給までには1年から1年半かかることがあるため、申請は計画的に進めましょう。令和6年度は、下記のコースについて取扱い中です。

各コースごとに、受給金額や対象者が異なります。詳細については各コースに、「キャリアアップ助成金の案内」のリンクを付けましたので、そこからアクセスしてご確認ください。

両立支援等助成金

両立支援等助成金は、仕事と家庭の両立を支援するための制度です。育児休業や介護休業の取得を促進する事業主を対象としています。整骨院も、従業員数が300人以下であれば申請可能です。

サポート対象の従業員に応じて次の6コースが準備されています。

  • 育児休業等支援コース: 育児休業を取得する従業員を支援するためのコース
  • 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金):: 出産時における男性の両立支援を目的としたコース
  • 業務代替支援コース: 育児休業中の業務代替を支援するコース
  • 柔軟な働き方選択制度等支援コース: フレックスタイム制やテレワークなどの柔軟な働き方を支援するコース
  • 再雇用者評価処遇コース: 妊娠、出産、育児または介護を理由に退職した従業員の再雇用を支援するコース
  • 不妊治療両立支援コース:不妊治療と仕事の両立支援を目的としたコース

給付額については、各コースごとに細かく条件が設定されており、それぞれ金額が異なります。たとえば育児休業等支援コースの場合、スタッフが育児休業を取得した場合に30万円が支給され、職場復帰時にはさらに30万円が支給されます。各コースの支給額について詳しくは、下記のページより最新版をご覧ください。

仕事と家庭の両立支援に取り組む事業主等のみなさまへ|厚生労働省

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、主に従業員の教育やスキル向上を目的とした制度です。整骨院では、従業員のスキルアップや研修にかかる費用の一部を助成金で賄えます。助成金を活用する目的によって次の4コースに分かれます。

  • 人材育成支援コース
  • 教育訓練休暇等付与コース
  • 人への投資促進コース
  • 事業展開等リスキリング支援コース 

過去の整骨院の活用事例を挙げると、スタッフが自発的に講習会の受講を希望したことを受けて、教育訓練休暇等付与コースで50万円の助成を受けた例があります。(※2)

人材開発支援助成金の受給額や対象者、条件など詳細については、次の記事をご覧ください。

内部リンク: 人材開発支援助成金を申請するといくらもらえる?もらうための条件や金額を解説

※2 参考: 整骨院 研修・講習会のための特別休暇付与制度の導入で50万円! さっぽろ助成金センター

業務改善助成金

業務改善助成金は、中小企業や小規模事業者が生産性向上を目的とした設備投資を行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、その費用の一部を助成する制度です。事業場内最低賃金とは、事業場で最も低い時間給を指し、基本給と諸手当の合計金額で求めます。

▼最低賃金に含める報酬

7_最低賃金に含める報酬

引用: 最低賃金の対象となる賃金|厚生労働省

たとえば整骨院でPOSレジや顧客管理システム、レセコンなどを導入して顧客管理や在庫管理の時間を短縮した結果、業務を効率化できたとします。

さらに、業務を効率化できたことで生産性が向上して、スタッフの最低賃金が一定以上引き上げられると、ツールや機器の導入にかかった費用の一部について助成を受けられるシステムです。受けられる助成額は、労働者の数や金額によって異なります。

詳細については、下記より最新情報をご覧ください。

業務改善助成金について|厚生労働省

マイナンバーカードのオンライン資格確認導入に係る助成金

「マイナンバーカードのオンライン資格確認導入に係る助成金」についてお伝えする前に、まずは概要を解説します。

オンライン資格確認導入の概要

施術所も病院やクリニックなどの医療機関は、2023年4月からマイナンバーカードを利用したオンライン資格確認が義務化されました。整骨院や鍼灸院については、2024年4月から順次導入が進められています。

2024年12月2日より健康保険証の新規発行が停止されます。それにともない、整骨院や鍼灸院で保険証を取り扱う場合は、マイナンバーカードのオンライン資格確認を導入する必要があるのです。

活用できる助成金

助成金を活用して資格確認に必要な端末やツールを導入できるので、助成の金額や対象者、助成金の申請方法について把握しておくとよいでしょう。

オンライン資格確認導入に使える助成金の情報をまとめると次の通りです。

  • オンライン資格確認の導入に必要なカードリーダー等の購入費用は、4.1万円まで全額補助される
  • 補助金の申請期限は令和7年1月15日まで
  • 補助金申請には、領収書や領収書内訳書、通帳の写しなどの書類が必要

申請期限直前には申請が増加し、交付まで時間がかかる可能性があるため、早めの対応をおすすめします。詳細については、下記の公式サイトより確認できます。サイトからそのまま申請もできるので、マイナンバーカードのオンライン資格確認を導入する際は、どうぞご覧ください。

施術所向け総合ポータルサイト

整骨院の開業に使える補助金・助成金および融資

ここでは、整骨院の開業に使える補助金・助成金および融資について解説します。

創業者向け補助金・助成金

自治体ごとに、さまざまな新規事業者向けの補助金や助成金が準備されています。一例を挙げると、次のとおりです。

自治体

助成事業名

内容

東京都

創業助成事業

都内創業予定者又は創業して5年未満の中小企業者などが助成金を受け取れる

横浜市

空き店舗開業助成事業

市内の商店街にある空き店舗で必要な条件を満たして開業する事業者に対し、開業にかかる経費の一部が補助される

姫路市

まちなか・商店街創業支援事業補助金

まちなか(中心市街地)または商店街で新たに出店される際に、内装工事費等の一部を助成する

小樽市

創業支援補助金

市内で新たに創業する方に対し、その創業などに要する経費の一部を補助する

奈良県

移住・就業・起業支援事業(移住支援金) 

東京圏から移住し、県内で就業又は起業をしようとする人に向けて移住支援金が支給される

他にも、さまざまな創業者向けの補助金や助成金があるので、開業する地域で活用できる助成金がないかどうか確認することをおすすめします。独立行政法人中小企業基盤整備機構の運営サイト「J-Net21」には、地域別に補助金や助成金がまとめられているので、参考にしてください。

創業者向け補助金・給付金(都道府県別)|J-Net21

日本政策金融公庫の融資

日本政策金融公庫の新規開業資金を活用すると、無担保・無保証人でも開業から7年以内であれば誰でも融資に申し込めます。融資限度額は運転資金4800万円を含む7200万円まで可能で、返済期限は次のとおりです。

  • 設備資金:20年(うち据え置き期間5年以内)
  • 運転資金:10年(うち据え置き期間5年以内)※例外あり

運転資金とは、開業後に経営が安定するまで備えておく資金で、固定費や人件費を合わせた33カ月分(できれば6カ月分)が必要といわれています。

とくに女性、若者、シニアの方で創業する場合や、廃業歴等があり、創業に再チャレンジする場合は、通常よりも有利な条件で新規開業資金を利用できます。

ただし融資は、助成金や補助金と異なり返済する必要があります。入念に事業計画を立て、返済できる金額を借りましょう。

女性、若者/シニア起業家支援関連

女性、若者、シニアの方で創業する人に向けた融資制度です。女性や35歳未満の創業者、55歳以上のシニア世代の創業者は、特別利率で融資を受けられます。特別利率は、条件によって特別利率A~Cに分かれます。詳細については、下記のページをご覧ください。

新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)の概要

再挑戦支援関連

新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の場合、次の条件を満たすと再挑戦支援枠の特別利率で新規事業資金を借りられます。

  • 廃業歴等を有する個人または廃業歴等を有する経営者が営む法人であること
  • 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込みであること
  • 廃業の理由・事情がやむを得ないものであること

この融資枠も前項と同様に、条件によって特別利率A~Cに分かれます。詳細については、次のページをご覧ください。

新規開業資金(再挑戦支援関連)の概要

まとめ

本記事を総括すると次のとおりです。

  • 助成金や補助金は返済不要であるため、整骨院の開業や経営にうまく活かすと、資金負担が軽減し、経営の安定化につながる
  • 助成金と補助金の違いは、管轄省庁や審査の厳しさ、支給までのスピード、使用目的
  • 整骨院で利用可能な補助金・助成金には、小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金、事業再構築補助金、各自治体の補助金などさまざまものがある
  • 日本政策金融公庫が運用する創業者向けの融資は低金利で借りられるため、整骨院の新規開業に役立つ

助成金や補助金を有効活用すると、整骨院経営の資金面の負担を軽減できるため、設備や人材に予算を投じやすくなります。開業や新規事業の展開、新規採用、教育制度の整備を計画する場合は、補助金や助成金の活用も一緒に検討しましょう。

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執筆者情報
Bizリジョブ編集部
Bizリジョブ編集部では、人材・採用、店舗運営、経営、美容・ヘルスケア業界などで経験があるメンバーで構成されています。 美容・ヘルスケア業界の経営者・オーナー様にとって、リジョブだからこそ集められる価値ある情報をわかりやすくお届けします。