人手不足になる会社の特徴とは?原因と対策についても解説!
日本全体が人手不足の状態にあるといわれる昨今、業界によっては人材の流出によって問題がさらに深刻化しているケースもあります。たとえば美容業界も人材流出の課題を抱える業界の1つです。
就職してから続かない人が多くアパレル業界や音楽業界など、ほかのジャンルに転職する人が多くいます。美容室は年々増え続けているのに若手の美容師は減っていて、美容業界は人手不足が深刻なんです。
人手不足の状態を放置すると、いずれ経営危機につながる可能性があります。そのため倒産のリスクを避けるためには、採用方法や職場環境の改善に取り組み、人手不足対策を講じることが重要です。
美容室は人(スタッフ)を大事にしないと成長が止まってしまいます。経営危機は、人手不足が原因のことも多い業界ですから
まずは人手不足になる会社の特徴を把握して、自社が人手不足になるリスクを抱えていないかどうかチェックしましょう。すでに人手不足の状況にある場合は、速やかに対策を講じて経営の安定化を図ることをおすすめします。
本記事では、人手不足になる会社の特徴や原因、対策について解説します。人手不足が経営に悪影響を与える前に、課題解決につながる対策を講じてください。
人手不足になる会社の特徴
人手不足になる会社の特徴として、求職者が重視する条件をカバーできていない点が挙げられます。求職者が重視する条件をカバーできていないと、働くことの魅力を感じられないため、求人票にも応募してもらえません。
まずは求職者が重視する条件を客観的なデータをもとに把握して、人手不足になる会社の特徴を分析することが大切です。
株式会社ジェイックが求職者に対して行った調査によると、就職するうえで重視することは次のとおりでした。
▼就職するうえで大切にしたいこと
ここでは上記の結果をもとに、人手不足になる会社の特徴として以下の6つを解説します。
- 職場の人間関係が悪い
- ワークライフバランスを取りづらい
- キャリア支援の体制が整っていない
- 仕事内容に魅力を感じない
- 収入アップが期待できない
各項目について詳しく解説するので、参考にしてください。
職場の人間関係が悪い
令和4年雇用動向調査結果の概況によると、人間関係が原因で離職する人の割合は男女ともに、労働条件への不満に次いで2番目の結果でした。
▼【男女別】前職を辞めた個人的理由
※令和4年雇用動向調査結果の概況をもとに作図
人間関係が原因で仕事を辞めた求職者は、次の就職先を選ぶ際に人間関係が良好であるかどうかをチェックすると考えられます。そのため人間関係が好ましくない職場は、就職先に選ばれにくく人材を確保できない可能性があります。
人間関係が悪いことを人づてやSNS、口コミサイトなどで知られてしまうと、採用活動にも悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。たとえば近年話題となっている人間関係上のトラブルとして、「子持ち様」や「上司ガチャ」などが挙げられます。
子持ち様
子持ち様は、子どもがいないスタッフが嫌味と悪意の念を持って、子どもをもつスタッフを呼ぶ際に使われるフレーズです。
近年は子どもを持つスタッフが育児のために時短勤務をしたり、休暇を取ったりするケースが増えました。それが、子どもを持たずに通常勤務をするスタッフの負担につながることがあるのです。
負担を抱えたスタッフが、育児で仕事を休むスタッフを皮肉ってインターネット上で「子持ち様」と呼ぶようになったのです。
「子持ち様」がニュースで取り上げられるようになった背景として、子どもを持つスタッフと子どものいないスタッフとの間で起こった人間関係の分断が考えられます。
ネット上で「子持ち様」という言葉が一人歩きしている。子どもの支援が取り沙汰されているときだけに、不快感を覚える人もいるのかもしれない。だが、こういった言葉によって、そこはかとなく嫌味と悪意が飛び交い、さまざまな人間関係を壊していくのではないだろうか。
引用元:「子持ち様」で分断する職場の人間関係。「子持ち様は無責任だよ」「介護は相談すらできない」|ALL About
職場の人間関係を良好に保つためには、ライフスタイルの違うスタッフ同士の関係性に配慮することが重要です。それが居心地の良い職場づくりにつながり、人手不足を防ぐことにつながるでしょう。
上司ガチャ
上司ガチャは配属先の上司との相性の善し悪しを表現する言葉です。たとえば配属先の上司と相性が悪い場合に、「上司ガチャにはずれた」という使われ方をします。
株式会社アッテルの調査によると、上司ガチャにはずれたと感じたことがある人は8割以上に上りました。さらに上司ガチャにはずれた場合、25.4%の人が転職したり、独立したりしたようです。
▼上司ガチャにはずれたと感じたときに取った行動
上司と相性が悪いと感じたスタッフの約4人に1人が離職していることから、人手不足を避けるためには上司と部下の人間関係を良好に保つことが重要事項の1つといえます。
ワークライフバランスを取りづらい
現在は、以前よりもワークライフバランスを重視する傾向が強いといわれています。内閣府の資料によると、仕事を優先する人の割合が2.0%だったのに対し、仕事と家庭生活、地域・個人の生活を優先してワークライフバランスの取れた生活を希望する人が24.7%でした。
▼「仕事」と「家庭生活」、「地域・個人の生活」の優先度
しかし現実には、48.6%の人が仕事優先の生活を送っており、希望と現実に大きな隔たりがみられました。つまり多くの会社がスタッフの希望する働き方に対応できていないことになるため、それが人手不足になる要因の1つといえます。
キャリア支援の体制が整っていない
キャリア支援の体制が整っていないと、能力の向上や成長を求める人材に自社で働くメリットをアピールしづらくなります。そのため、意欲のあるスタッフの獲得がうまくいかない可能性があります。成長を希望する人材を取り込むためにも、キャリア支援の体制は整えておくべきでしょう。
キャリア支援を整えるためには、まずはOJTの強化を検討するとよいでしょう。OJTとは、現場で行われる指導のことで、上司や先輩が新人スタッフに実務を通して知識やスキルを教育することです。
OJTを強化すると次のような効果が期待できます。
- 新人スタッフの育成を促進できる
- 組織への帰属意識の向上により離職を防げる
- 教える側と教えられる側の人間的つながりを築ける
以上のメリットが得られる反面、サービス業の場合、他業種にくらべるとOJTがうまくいっていないケースが多いようです。労働専門誌「ビジネス・レーバー・トレンド」によると、各業界におけるOJTへの評価は次のとおりです。
▼【業界別】OJTへの評価
宿泊業および飲食サービス業、美容や理容の含まれる生活関連サービスでは、「あまりうまくいっていない」もしくは「うまくいっていない」と回答した会社の割合が、それぞれ29.8%と26.4%でした。4社のうち1社以上がOJTがうまくいっていないことになるため、今後はOJTの改善が重要と考えられます。
たとえば美容業界の場合、OJTがうまくいかない理由の1つとして、教育に耐えられずにスキルを身に着ける前に離職することが挙げられます。
離職率が高い点ですね。大型のチェーン店では、30人採用しても多くが途中で辞めてしまいます。一人前になれるのはだいたい5人ほど。原因は、サロンの教育法に問題があるんです。毎日深夜まで練習し、そのうえ休日は研修会があって休めない状況が続くので、耐えられず辞めてしまうんです。これでは貴重な美容師のなり手がどんどん減ってしまい、業界の発展はありません。私は、美容業界をもっと“人を育てる業界”にしたいんです。これ以上、若者の夢をつぶすべきではありません
離職率を抑えつつ新人スタッフを教育するためにも、ライフワークバランスに配慮したOJTの実施が求められています。
仕事内容に魅力を感じない
求職者が自らの好きなことや得意なことを活かせないと、仕事内容に魅力を感じられず、不満を抱えやすくなります。その結果、離職する人が増えて人手不足のリスクが高くなります。
たとえば昨今、希望した部署に配属されなかった社員が早期退職する「配属ガチャ」が話題になりました。
4月1日に入社して、配属先発表という時に、自分の希望が全く考慮されていない配属先になっていて、不信感が頂点に達して辞めた。配属ガチャかなと思っていて…
引用:新卒で入った会社を1日で辞めた男性を直撃「配属ガチャに不信感」「自分の希望は全く考慮されていない」 “退職代行サービス”の利用も急増|Yahoo!ニュース
仕事内容に対する不満が要因で起こる早期離職を防ぐためには、採用前に仕事内容や会社の運営方針などについて求職者と擦り合わせることが重要です。
また技術の習得に貪欲なポテンシャルの高いスタッフは、本業に集中したいと考えているケースも多いでしょう。そのようなスタッフが会計や予約対応などの本業以外に時間を取られると、仕事内容に魅力を感じなくなる恐れがあります。
そのためポテンシャルの高いスタッフのモチベーションを維持するためにも、ITツールの導入や業務フローの整備によって業務効率化を図り、本業に集中できる環境を整えることが大切です。
収入アップが期待できない
労働時間や人間関係に問題がない一方で収入アップを見込めない会社を、俗に「ゆるブラック企業」と呼ばれることがあります。収入アップが期待できないと、職場環境がよくても離職を検討する求職者も一定数存在するようです。識学が会社員に向けて行った調査によると、半数以上が職場がゆるブラックだった場合に転職を考えると回答しました。
▼職場がゆるブラックだった場合に転職を検討するかどうか
さらに同調査によると、ゆるブラック企業に対して次のようなネガティブな意見が集まりました。
・人材が育たないし、人離れしていく。(53歳女性/財務・会計・経理)
・やる気のある人がどんどん辞めていく。(42歳女性/事務・総務)
・人がいつかない。要領の良い人だけが生き残る。(56歳女性/事務・総務)
・結果的に人材育成や離職率が高いので、マイナスだと思う。(55歳男性/警備)
・現状維持が進み、会社としては衰退していく。(38歳男性/研究・開発)
・勉強したい人は退職してしまうので、向上心のない人材が集まってしまう。(41歳女性/医療)
引用:【“ゆるブラック”に関する調査】あなたの職場は“ゆるブラック”?…「そう思う」37.8% “ゆるブラック”だと感じる理由「収入が増えない」「やりがいを感じない」「昇級できない」が上位|識学
職場環境を整えても人材不足が解消されない場合は、賃金の見直しや福利厚生の充実、教育制度の見直しなどを行う必要があるでしょう。
人手不足が会社に与える影響
会社が人手不足に陥ると、まずは需要の増加に対応できなくなります。さらに人手不足をカバーするために、既存スタッフにかかる負担が増加。スタッフが働くことに負担を感じると、離職するケースも出てきて人手不足が深刻化します。最終的に人手不足の影響により、倒産する可能性もあるため注意が必要です。本項では、人手不足が会社に与える影響について解説します。
需要の増加に対応できなくなる
厚生労働省が労働政策研究・研修機構の調査を独自に集計しました。その結果によると、人手不足が企業に与える影響として需要の増加に対応できなくなると回答した割合が最も高いことがわかりました。
▼人手不足が企業に与える影響
人手不足で需要の増加に対応できないと回答している割合は48.4%に上り、約半数の会社が需要増加に対応できずに課題を抱えています。たとえばサービス業の場合、顧客からの予約を断ざる負えない場面が増え、売上が伸びずに経営を圧迫する可能性があるため注意が必要です。
人手不足による経営への影響を抑えるためには、需要の増加を見越して早めに人材を採用することが大切です。
職場環境が悪化する
人手不足が続くと職場環境が次第に悪化します。労働白書によると、人手不足によって残業時間の増加や休暇取得数の減少などの影響が出てくるようです。
▼人手不足による職場環境への具体的な影響
現在は若年層を中心に、残業時間の増加や休暇の減少などによる仕事の負担増大を避ける傾向にあります。たとえば従来は残業することの多かった美容業界も、現在では残業を避けるスタッフが増えています。
私が美容師として曲げてこなかったのは、休日出勤や残業をしないということ。数字を上げるには、働く時間を増やせば絶対上がる。でもそれでは根性論になってしまうし、もう古いと思います。休日返上や長時間勤務でお客様をつなぎとめたとしても、家族に迷惑をかけてしまう。それは私の望む働き方ではありませんでした。
それに応えるように、残業を課さないように心がける経営者も出てきました。
常に予約がいっぱいで休みを取りにくい、残業が多いなどの不満を抱えさせてしまうよりも、余裕のあるスケジュールで働きながらプライベートも充実してほしい。
適度な労働時間を守りながら、適切な金額のお給料を支払うこと。それが経営者として私がやるべきことだと思っています。
以上の事例を考えると人手不足の影響で労働時間が増えると、スタッフが他の店舗に転職してしまい、人手不足がさらに悪化することが懸念されます。
倒産する可能性がある
帝国データバンクの調査によると、2023年度は人手不足による倒産が過去最高の260件を記録しました。
▼人手不足による倒産件数の推移
内閣府の高齢者白書によると、2020年は7509万人だった生産年齢人口(15~64歳)も減少を続け、2065年には4529万人になると推計されています。(※1)労働人口は今後も減少すると考えられるため、人手不足による倒産件数がますます増加する可能性があります。
人手不足による倒産を防ぐためにも、各業界や個別企業について人手不足に陥る原因を分析して、根本的な対策を考えることが重要です。次の記事では、人手不足による倒産を防ぐための対策事例を紹介しています。
人手不足の原因と対策
人手不足の主な原因として、まずはスタッフ採用の難易度が上がっていることが考えられます。求職者の働き方が多様化しており、働き方に関するニーズに応えることが難しくなりました。
希望する人材を採用するためにも、求職者のニーズや動向を理解しつつ採用の方法や媒体を検討することが大切です。
また業界によっては採用後すぐに新入社員が退職するケースが多く、離職率の高さが課題の1つに挙げられています。離職率を抑えるためには、採用を決める前に求職者と労働条件や会社の方針についてしっかりと擦り合わせを行うことが重要です。
最後に業務効率が悪いことも人手不足になる原因の1つです。たとえば美容やヘルスケアサービスを提供する店舗の場合、古いやり方に固執するあまり予約システムやPOSレジなどのITツールの導入に消極的な姿勢を示すと、実務以外の業務負担をスタッフにかけることになります。
積極的にITツールを導入して業務効率化を図ると、スタッフが実務に集中できる職場環境を作れるでしょう。
次の記事では人手不足の原因と対策について詳しく解説していています。倒産を防ぐために人手不足対策に力を入れたい場合は、参考にしてください。
人手不足対策の成功事例
ここでは、美容業界を中心に人手不足対策の成功事例を紹介します。
求職者との接点を増やして採用活動をする
美容学校とのつながりを大切にすると、求職者と出会う接点を増やせるため採用数を改善できる可能性があります。ヘアサロン「hair Prego」は求職サイトや美容学校、SNSなどで求職者との接点を増やすことで採用を成功させています。
求職者の人たちに出会う接点を、とにかくたくさん作りました。求人サイトやSNSはもちろん、美容学校や学生とのつながり、自社のブランディングなど数多くの手を打っています。受け身の採用ではなく、攻めの採用という感じでしょうか。
求職者との接点を増やす具体的な方法として、美容学校で開かれるガイダンスへの参加やSNSでのスタイリングモデル募集などに取り組んでいます。
ディーラーさんやメーカーさんに美容学校をご紹介いただいて、ガイダンスに参加させていただいています。あとは美容学生を対象としたスタイリングモデルの募集や割引クーポンの発行をSNSでしていまして、学生さんがうちのサロンに触れるきっかけになっています。
働き方のニーズに応えながら採用する
採用数を増やして人手不足に対応するためには、求職者の働き方に対するニーズに応えることが大切です。たとえば子育て世代は、短時間勤務やパート勤務が好まれる傾向にあります。それに応じて、柔軟な働き方ができるように勤務体制を整えると、子育て世代の採用数を増やしやすくなるでしょう。
うちは子育て世代の女性スタッフが多いので、働き方は自分で決めていいというスタンスで考えています。週休4日でやっている社員もいれば、パートとして時給でやりたいというスタッフもいますし、月16日出勤と決めて調整しているスタッフもいます。僕も小さい子どもがいて気持ちがわかるので、スタッフがどれだけ休んでも経営が成り立つようにするのが僕の仕事だと思っています。
実際にヘアサロン「hair Prego」では、子育て世代にターゲットを絞って採用活動をしたところ、採用数の改善につながりました。
スタッフを集めなければと思い、そのためにはどうしたらいいかということを調べました。あるときママ美容師サロンがあると聞いて見学させてもらい、子供を育てながら美容師として時短で働きたい人はたくさんいるのに、それにこたえるお店がないということを耳にしたんです。そこで思い切って2号店の定休日を日曜、月曜、祝日にし、営業時間は17時までに変更してママ美容師にターゲットをしぼって募集をかけたところ、すぐに3名の方がパートで決まったんです。
他にも正社員や業務委託契約、未経験者歓迎などに対するニーズもあります。世代ごとに働き方に対するニーズは異なるため、各世代でどのような働き方が好まれるのかを把握すると、採用活動をより有利に進められるでしょう。
美容・ヘルスケア業界における働き方へのニーズを詳しく知りたい場合は、各業種の求人動向レポートを参考にしてください。
スタッフの得意なことを活かす
ヘアサロン「TICK-TOCK」では、スタッフの得意なことを活かせる職場づくりをしているため、人手不足の問題が発生してません。
私のサロンでは特に(人手不足の)問題を感じていません。せっかく美容師になったのに、辞めてしまうのは悲しいことですよね。
仕事は分けられます。得意なことは得意な人に任せるのが一番。例えば商品開発やクリエイティブなことは私が担当。それ以外の苦手なことは他のスタッフに任せています。やりたいことをやりたい人に任せればいいんです。スタッフにも、やりたくないことはやらなくていい…と言っています。スタッフひとりひとりの才能を最大限に引き出して、活躍できる場所を提供するのが経営者の役目です。
仕事内容を分割して、それぞれを得意なスタッフに割り振ることで、スタッフが才能を発揮しやすい職場づくりを実現しています。
スタッフが働き方を選べるようにする
ヘアサロン「CLUTCH」はスタッフが働き方を選べるうえに、シフトも自由に決められるため、モチベーションを維持して働きやすい職場です。
うちのサロンでは正社員と業務委託が選べるのですが、正社員はこれくらい働いてほしいという最低時間だけは決まっています。それをどう分配してもいい。業務委託は何時間でもOKという形です。ママさん美容師など、正社員で勤務時間を短くしたい人は、最初にどれくらい働けるかを聞いて固定給を決めています。
スタッフ数が多いことで、それぞれの働き方に対するニーズのバランスが取れ、シフトに関してうまく折り合いをつけられるようになっています。
とくに大きな問題はおきていませんよ。美容師さんはある程度働く時間と収入が比例するので、効率的に稼ごうと土日に働く人は多いです。予定などがあって休む人はもちろんいますが、全員が土日に休んでしまうということはないですね。
働き方が気に入っているスタッフが多く、知り合いのなかから美容師を紹介してくれるうえに離職率も低いので、人手不足に困ることがないそうです。
効率的にスキルアップできる教育制度を整える
ヘアサロン「ALBUM GINZA」では、早期にスタイリストデビューできるような教育制度を取り入れているため、新人スタッフは比較的早く現場で活躍できます。
入社後は最短1年でスタイリストデビューできるよう、独自のカリキュラムを組んでいます。これは「ALBUMアカデミー」と呼ばれ、週3日はアカデミーのレッスン、残りの2日は配属店舗での実践といった形式が取られています。実践を重視し徹底的に無駄を省いた教育制度が、これまでの常識では考えられないスピード感のデビューを可能にしています。
早く現場に出て実務経験を積むことで、スタッフがキャリアに自信を持ちやりがいを持って働けるでしょう。さらにスタッフへのヒアリングを通して夢や目標を共有し、それを応援する姿勢で教育に取り組んでいる点もポイントです。
ヒアリングを通じて彼らの夢や目標を共有し、それを全力で応援するという意識を持つこと。また、人の話を聞くのに秀でた子にはメンターとしての役割を担ってもらうなど、それぞれが個性を活かして活躍できる職場づくりを心がけています。
まとめ
本記事の内容を総括すると次のとおりです。
- 人手不足になる会社の特徴を把握して、自社に当てはまるかどうか検討することが大切
- 特徴に当てはまる場合は、原因を分析して対策を講じることで人手不足を解消できる可能性がある
- 人手不足解消に向けた具体的な取り組みを検討する際には、事例が参考になる
人手不足を放置すると売上の低下や職場環境の悪化につながり、倒産のリスクもあります。人手不足の会社の特徴に当てはまる場合は、採用力の強化や離職防止などの対策を講じて、経営の安定化につなげましょう。
- 執筆者情報
- Bizリジョブ編集部