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無料でできる美容師の求人方法とは?成功例や募集時のポイントを紹介!

無料でできる美容師の求人方法とは?成功例や募集時のポイントを紹介!

無料で利用できる主な求人方法として、まずはハローワークが挙げられます。厚生労働省の調査によると、ハローワークに求人を掲載する事業者のうち82.9%が、利用する理由として「採用にかかるコストが安い」と回答しました。

さらにホットペッパービューティーアカデミーの【美容就業実態調査2023】チャート集によると、美容師の31.6%がハローワークを使って仕事探しをしています。つまりハローワークは無料で使えるうえに美容師の利用者も多いため、低予算で人材を確保した美容室オーナーには魅力的な媒体といます。

他にも無料でできる美容師の求人方法にはさまざまなやり方があるため、自社にとって採用しやすい方法を見つけるとよいでしょう。

本記事では、無料でできる求人方法を6つ紹介します。また無料の求人で採用を成功させた事例や応募が集まらない場合の対処方法についてもわかりやすく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

無料で美容師を求人募集するメリット

無料で求人を募集できる体制を整えると、次のメリットがあります。

  • 採用の予算を集める必要がない
  • 浮いた資金を広告費や人件費、職場環境の改善などに活用できる

以上のメリットは、とくに予算や人材が限られる小規模美容室にとって大きな魅力ではないでしょうか。実際に、小規模企業は採用にかける予算を低く抑える傾向にあります。

マイナビの中途採用状況調査2024年版によると、従業員数50名以下の企業のうち59%が、中途採用にかける費用について「0~49万円」と回答しています。

▼中途採用にかける費用が0~49万円の企業の割合

企業規模(従業員数)

割合

3~50名

59.0%

51~300名

29.3%

301~1000名

21.5%

1001名以上

16.8%

他の規模と比べても中途採用にかける費用が低予算の企業が、極端に高い割合を示しているのです。

また企業規模に限らず、自社で工夫しながら無料の求人方法で人材を確保できると、ノウハウが蓄積され、他の活動や人件費に予算を回せます。スタッフの賃金に還元できるため、離職防止につながり、経営においても好循環が生まれるでしょう。

無料でできる美容師の求人方法

ホットペッパービューティーアカデミーの【美容就業実態調査2023】チャート集によると、美容師が転職時に仕事を探す方法として、以下の回答が得られました。

▼美容師が転職時に利用する仕事の探し方

求人方法

割合

ハローワーク

31.6%

親や知人からの紹介

30.6%

美容サロン検索サイト

25.0%

各サロンのホームページ

24.4%

美容系専門の求人サイト

24.1%

フリーペーパー

22.1%

以前働いていた企業からの紹介

19.0%

働きたいサロンに直接問い合わせた

18.5%

美容系専門以外の求人サイト

16.4%

有料求人情報誌

16.0%

SNS

11.2%

通っていた大学や専門学校からの紹介

2.3%

この中から無料でできるうえに、採用につながりやすい求人方法をまとめると、以下の6つが挙げられます。

  • ハローワーク
  • 転職サイト(求人広告)
  • リファラル採用
  • 専門学校への求人依頼
  • 自社サイト
  • SNS

ハローワーク

ハローワークは、厚生労働省が運営する総合的雇用サービス機関のことで、正式名称は「公共職業安定所」です。求人情報の提供と職業相談サービスを無料で提供しており、事業主であれば無料で利用できます。地域での採用に効果があり、採用にかかる外部コストを抑えられるメリットがある反面、求人票の作成や応募者対応は自社で行う必要があるため、内部コストは発生します。

厚生労働省の一般職業紹介状況(職業安定業務統計)によると、ハローワークの利用者年齢層は約64%が40歳以上であることから、ハローワークの利用者は比較的年齢が高い傾向にあります。

ただし、マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)」によると、採用人数1名の採用が1番多い媒体となっており、少人数を採用する場合に適した方法といえます。

ハローワークで求人を掲載するメリット・デメリットや利用方法については、次の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。


転職サイト(求人広告)

転職サイトは、Web上に企業の求人広告を掲載し、転職希望者から応募を集める媒体です。完全無料型であれば無料で利用でき、遠方の優秀な人材に対しても募集情報を届けられることがメリットです。

マイナビの中途採用状況調査(2024年版)によると、平均採用人数が一番多い媒体でした。一見すると、少人数を採用する企業には適していない方法にもみえるかもしれませんが、転職サイトには、総合型と特化型が存在します。

美容師に特化している求人サイトも存在しており、美容師の実務経験者を募集したいのであれば、転職サイトの利用も検討するとよいでしょう。求人自体に費用をかけたくない場合は、無料で求人掲載ができる、用課金型で様子をみるのも1つの方法です。

無料で利用できる求人向けサイトと検索エンジンについては、次の記事で詳しく紹介しています。


リファラル採用

リファラル採用とは、自社の従業員や取引先、知人などから人材を紹介してもらう採用手法です。企業側からすると求職者の人物像を把握しており、求職者側も企業側の情報を得たうえで採用となるため、採用後のミスマッチが発生するリスクが少ないことがメリットです。転職市場に出てこない人材を採用できるケースもあります。

MyReferの調査によると、リファラル採用を知ったときに知人を紹介したいと回答した従業員は全体の68.8%に上っており、従業員からの関心も集めやすい採用方法です。

リファラル採用を知ったとき知人・友人を紹介したいと回答した割合

厚生労働省の調査によると、コスト面以外でリファラル採用を利用する理由として、以下の回答が得られました。

  • 就職後の離職率が低い:44.8%
  • 希望する能力を持った求職者を採用できる:35.2%

ただし、enのリファラル採用(社員紹介)意識調査によると、不採用の際に紹介した社員と応募者の関係が悪化したり、紹介した社員が退職した際に応募者のモチベーションがダウンしたりするデメリットも存在します。採用後に馴れ合いになるケースも存在しており、リファラル採用を実施する場合は、紹介した従業員や紹介で入社した従業員へのフォローを意識することが大切です。

専門学校への求人依頼

美容師のような専門職であれば、専門学校に求人票を出し、卒業生を紹介してもらうように働きかけるのもひとつです。専門学校の先生を通じて候補者の人柄を確認できるため、リファラル採用のように採用後のミスマッチが発生するリスクが少ないことがメリットです。オーナーや採用担当者の中にも、専門学校にアプローチして採用を成功させた事例があります。

ディーラーさんやメーカーさんに美容学校をご紹介いただいて、ガイダンスに参加させていただいています。あとは美容学生を対象としたスタイリングモデルの募集や割引クーポンの発行をSNSでしていまして、学生さんがうちのサロンに触れるきっかけになっています。

引用:モアリジョブ OjOmano 倉田晋吾さん

自社サイト

自社サイトに採用ページを設け、そこから求人を募集する方法もあります。厚生労働省の調査によると、コスト面以外で自社サイトを利用する理由として、以下の回答が得られました。

  • 多くの求職者からの応募が期待できる:16.1%
  • 希望する能力を持った求職者を採用できる:16.1%

ディスコの調査によると、志望企業の研究に有益な情報源として個別企業のホームページがトップとなりました。

志望企業の研究に有益な情報源

その中でも、96.8%の学生が採用ページを閲覧しており、採用ページが学生の就職活動において有益な情報源となっていることがわかります。自社採用ページにおける一般的な構成は以下のとおりです。

  • 企業紹介
  • 事業説明
  • サービス紹介
  • 仕事紹介
  • 社員紹介
  • 採用担当者からのメッセージ
  • 採用データ

自社サイトであれば、自由なコンテンツを作成できるため、競合との差別化が可能です。例えば、リジョブの採用サイトでは各部門や職種の情報を継続的に発信するとともに、多くの社員のインタビューを掲載し、社員の人柄や働き方がわかるコンテンツになっています。

ただし、アクセス数が少なければ、採用ページ作成に要したコストや時間が無駄になる可能性があります。そのため、ただ採用ページを作るのではなく、SNSや転職サイトからの流入導線を作っておくことが大切です。

SNS

SNSは幅広い層に対して情報を届けられる方法です。厚生労働省の調査によると、コスト面以外で採用活動にSNSを利用する理由として、29.2%が「多くの求職者からの応募が期待できる」と回答しました。

総務省情報通信政策研究所の調査によると、LINEは全年代を通じて利用されており、X(旧 Twitter)やInstagramは、10~20代の比較的若年層の利用率が高くなっています。美容業界では、Instagramを積極的に利用する店舗がみられ、実際にInstagramで「#美容師求人」を検索すると、125万件の投稿が見つかりました。オーナーや採用担当者でSNSを活用して採用に成功した事例も存在します。

Londの場合、いろいろな採用媒体にも登録はしていますが、申し込みの比率は僕が運用しているInstagramが大きいです。とくに新卒採用に関しては、外部の採用媒体には掲載しておらず、Instagramと美容学校からの紹介からしか取っていません。

引用:モアリジョブ 株式会社Lond 関根孝文さん

美容師を無料で求人しても応募がない原因

美容師を無料で求人しても応募がないケースがあります。その原因として挙げられるのは、以下の3つです。

  • 求人の機能が理由で応募が集まりにくい
  • 採用ターゲットからの閲覧が少なく、マッチ率が低い
  • 自社の求人条件が他社と比べて魅力的でない

ここでは、それぞれの原因について解説します。

求人の機能が理由で応募が集まりにくい

無料でできる求人方法の特徴として、機能の少なさが挙げられます。マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)」によると、3~50名の企業で応募者が出た求人サービスは、以下のとおりです。

30~50名の企業で応募者が出た求人サービス

この中で完全無料で利用できるサービスは、上のグラフでピンクで示したものです。ハローワークこそ応募に至る確率が高いものの、自社サイトやリファラル採用、SNSなどは、応募に至る確率が低い結果となりました。

求人の閲覧数が少ない・コントロールできない

転職サイトや検索エンジンには、無料の機能との機能が存在しており、有料機能として上位表示させるプランや、マッチング機能が搭載されているものが存在しています。例えばIndeedであれば、表示回数が増えたり、複数の求人サイトと複数のATSをつなぐプラットフォーム「Indeed PLUS」を利用できたりします。

無料であればこのような機能は利用できません。そのため、求人の閲覧数自体が少なくなり、それに比例して応募数も少なくなります。

求人の情報量が少なく、応募率を上げにくい

無料の求人方法の場合、求人の情報量が少なく、応募率が上げにくい傾向があります。例えば、ハローワークとIndeed、リジョブの求人情報に掲載されている項目は以下のとおりでした。

 ハローワーク

Indeed

リジョブ

  • 勤務形態
  • 就業場所
  • 仕事の内容
  • 雇用形態
  • 賃金
  • 就業時間
  • 休日
  • 年齢
  • 職務内容詳細
  • 仕事内容
  • 求める人材
  • アピールポイント
  • 勤務時間・曜日
  • 勤務形態
  • 休暇・休日
  • 勤務地所在地
  • 勤務地備考
  • アクセス
  • 給与
  • 待遇・福利厚生
  • 社会保険
  • その他(選考フローや特記事項など)
  • 職種
  • 役職
  • 給与
  • 店舗名・勤務地
  • 勤務時間
  • 休日
  • 仕事内容
  • 必要経験
  • 必要資格
  • 福利厚生
  • 特徴
  • 求める人物像
  • PR
  • サロンの夢・想い
  • こだわりや自慢(制度や環境、価値観など)
  • オーナーからのメッセージ
  • 応募後の流れ
  • 求人に関する質問

無料のハローワークと有料のIndeedとリジョブでは、項目の数自体に差があることは明らかです。また、ハローワークやIndeedは文字情報のみなのに対し、リジョブであれば画像も掲載できるため、職場やスタッフの様子も伝えられます。特に、リジョブは美容業界特化型の求人サイトのため、経験やサロンの夢・想いなどの業界ならではの情報や価値観を伝えることも可能です。

情報量の差は、検索のしやすさにもつながります。情報が少ない場合、希望する条件を検索しても、そもそも情報自体が掲載されていないケースも少なくありません。希望する条件での検索が難しい場合、候補者が条件に合う企業を見つけにくいため、応募率も上げにくくなります。

企業からのアプローチ(スカウト)ができない

機能面でのデメリットとして挙げられるのが、スカウト機能の有無です。近年では、企業側から候補者にアプローチする採用手法「ダイレクトリクルーティング」を導入する企業が増えてきました。転職サイトや検索エンジンにはスカウト機能が搭載されているものも存在します。

しかし、スカウト機能を利用できるのは、有料サービスのものがほとんどです。Indeedでも「Indeed PLUS」を利用すればスカウト機能を使えるものの、「Indeed PLUS」自体が有料オプションとなっています。

engageであれば、無料でダイレクトメッセージを送付できますが、送信本数が1週間に10本のみに制限されているため、自由にスカウトできるわけではありません。スカウト機能がなかったり、制限されていたりする場合、努力の余地がなく、採用成功率を上げることは困難でしょう。

採用ターゲットからの閲覧が少なく、マッチ率が低い

美容師のような専門職を採用したい場合、無料での求人は採用ターゲットからの閲覧自体が少なくなります。実際に「ホットペッパービューティーアカデミー 美容就業実態調査2023」によると、美容・リラクゼーション業界では、その他の求人サイトよりも、美容系専門サイトや美容系専門サイトを利用する求職者が多いことが明らかになりました。

求職者が利用した採用方法

また、マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)」から、50名以下の企業を対象に各媒体における、利用から採用につながった割合や、応募から採用につながった割合を整理すると以下のとおりでした。

 

利用率

応募が出た会社の割合

採用に繋がった会社の割合

転職サイト

34.8%

21.1%

13.7%

人材紹介

23.3%

15.0%

10.6%

ハローワーク

54.6%

32.2%

26.9%

求人検索エンジン

32.6%

17.6%

10.1%

ダイレクトリクルーティング

10.6%

6.6%

3.1%

SNS

13.2%

4.4%

3.1%

自社HP

36.1%

12.3%

7.0%

この結果から、利用からの採用率と応募からの採用率を算出すると以下のとおりになります。

 

サービスや手法を活用した結果、採用に繋がった会社の割合

サービスや手法を通して求人応募が出た後に、実際に採用に繋がった会社の割合

転職サイト

39.37%

64.93%

人材紹介

45.49%

70.67%

ハローワーク

49.27%

83.54%

求人検索エンジン

30.98%

57.39%

ダイレクトリクルーティング

29.25%

46.97%

SNS

23.48%

70.45%

自社HP

19.39%

56.91%

SNSや自社HP、求人検索エンジンは、応募からの採用率が低い結果となっており、無料の方法ほどマッチ率が低いことがわかります。

自社の求人条件が他社と比べて魅力的でない

自社の求人条件が他社と比較したときに魅力的ではない場合も、応募が集まりません。美容師の仕事は、繁忙期には休憩時間の確保も困難で、閉店後は翌営業日の準備や自身の練習も必要です。拘束時間が長く、1日中立って仕事をしたり前傾姿勢でいたりするため、腰痛のリスクも抱えています。

一方、拘束時間が長いわりには、給与や福利厚生などの待遇があまりよくない傾向にあります。令和5年賃金構造基本統計調査によると、すべての産業の平均月収は約31.8万円ですが、美容師が含まれている生活関連サービス業の平均月収は約27.9万円でした。

このように、美容師自体がそもそもよい労働条件とはいえないのが実態です。そのため、給与や福利厚生、教育方針などで他社と差別化しなければ、他社との比較で自社を選んでもらう可能性は低くなります。

無料で美容師を採用するポイント

無料で美容師を採用するポイントとして、以下の3つが挙げられます。

  • 労働環境の整備
  • 求人広告で魅力を伝える
  • 募集方法を見直す

ここでは、それぞれのポイントについて解説します。

労働環境の整備

無料で求人情報を掲載した場合、掲載できる情報量が少なく、検索で条件を絞ることも困難です。例えばハローワークは利用者も多く、その中から自社を選んでもらうには、労働条件での差別化が求められます。

わかりやすい差別化の方法として、労働環境の整備が挙げられます。給与はもちろん、求職者がシフトを選べるシステムを取り入れたり、福利厚生制度を充実させたりするほか、教育の充実で差別化する方法もあります。

都内に開業した地域密着型の美容室は、働く時間帯と給与形態を選択できる制度設計により、急なシフト変更にも対応できる体制の構築や、既存スタッフへの理解を促す環境整備にも取り組みました。それにより、自社サイトからのママさん美容師の採用に成功しています。

参考:ママさん美容師(パート・業務委託)を採用したいあなたへ。求人の成功事例のご紹介。|SALON HACK

求人広告で魅力を伝える

どんなに魅力的な美容室でも、その魅力が伝わらなければ候補者に選んでもらえません。特に、無料で求人情報を出す場合、閲覧数を挙げることは難しいため、閲覧してくれた候補者に対してどのように魅力をアピールできるかが大切です。

そのためには、求人広告の見せ方がカギを握ります。職場やスタッフの写真を見せたり、強みとなる労働条件をアピールしたりすれば、入社後のイメージを持ってもらいやすくなるでしょう。

同じ情報でも、見せ方によって印象が異なります。例えば、給与欄に下限の月給だけを記載するよりも「月給18万円~30万円」のように上限も記載すれば、給与に対する印象が変わるでしょう。

また、無料の求人広告媒体は業界特化ではないものが多く、採用ターゲットも業界を横断的に探している可能性があります。そのような採用ターゲットにも刺さるような内容に工夫することが必要です。

また、リジョブでは、美容・ヘルスケア業界における求人広告を作成するためのノウハウを提供しています。現場の意見や資料を参考に、応募数が上がる求人広告を作成しましょう。

募集方法を見直す

求人募集の効果が感じられない場合は、今のやり方が適切ではない可能性があります。運用コストが高いにもかかわらず成果が出ていないのであれば、募集方法を変更することも必要です。

運用コストが低いのであれば、ほかの方法を併用するのもひとつです。例えば、リファラル採用で知人から自社の印象を聞いたり、SNSを運用して候補者からの反応をみたりすれば、今までは気が付かなかったポイントに気づく可能性もあります。

他の方法で得た強みを求人広告でアピールすれば、応募率の増加を狙えるでしょう。それぞれの方法を分けて運用するのではなく、組み合わせることがポイントです。


無料求人で美容師の採用に成功した事例

無料求人で美容師を採用する方法にはさまざまなものが存在します。ここでは、無料求人で美容師の採用に成功した事例について解説します。

SNSを活用した事例:aRietta

aRiettaは、InstagramやTikTokでの発信による採用活動に取り組みました。

コロナ禍が始まったころ、「今できることはないかな」と考えてSNSに力を入れるようになりました。僕はショートスタイルを売りにしているので、同じようにショートを売りにしているフォロワー数が多い人をベンチマークして、よさそうな投稿は真似をしながら、自分の方向性を見つけていきました。InstagramのSNSマーケティングなどの講習会に出たりもしましたね。

引用:モアリジョブ|「aRietta」 代表 馬場義隆 さん

サロンのメールアドレス宛ではなく、InstagramのDMで「サロン見学できますか?」といった問い合わせが増えました。サロン見学前にSNSを通して学生とやり取りすることもあり、マッチ度の確認ができるメリットも傍受できています。

自社ホームページを活用した事例:aivee吉祥寺店

aivee吉祥寺店は、大手広告サイト以外での集客方法の確保を目的として、自社ホームページを作成しました。

ほとんどのサロンがホームページを持っていますが、現状、あまり見られていないですよね。サロン側も放置しているパターンが多い気がします。僕らは、きちんと「見られる」ホームページをつくろうと思ったんです。そこから流入を増やしていけたらなと。

引用:モアリジョブ|「aivee」吉祥寺店 代表 辰野匠 さん&店長 西川友規 さん

店舗情報やスタッフ一覧だけでなく、コラムやヘアカタログのコンテンツも充実させ、求人ページもサイト内に設けました。コラムはスタッフが持ち回りで執筆するものの、Google検索で上位にくることを意識し、戦略的なキーワード選定やその内容に特化した記事を作成しています。

一度に数千文字を書くのではなく、数百文字を少しずつ書き足しながら作成することにより負担を軽減させています。運用を継続した結果、運用開始時より3〜4倍にPVが増え、コラムからホームページへの導線を作ることにつながりました。

学生へのスカウトで採用した事例:apish

apishは、500人や1000人の応募を集めるより、15人程度の応募の中から10人の採用者を選んだほうが効率的と考え、独自の採用方法の確立に挑戦しました。

サロン見学やインターンシップのほか、就活イベントの際にapishに合いそうだと思った学生には直接声をかけています。こちらからどういうサロンなのか、何ができるのかを提示して、見学の日程の取り付けまで。もともとapishを第一志望にしている学生の方はもちろん、多少興味があって話を聞きに来た学生に対しても、アプローチを欠かしません。

引用:モアリジョブ|「apish」 スタイリスト兼人事部 渡辺梨沙 さん

家族以上に一緒に過ごす時間が長いため「一緒に生活できる=働けると思った人」の考えから、アプローチした学生には目標や将来像をヒアリングし、マッチ度を確認しています。

まとめ

採用にかける予算が多いほうが応募を集めやすいことは事実ですが、予算や時間が限られている小規模の美容室でも無料で求人する方法は存在します。無料での求人募集によるメリットは、以下のとおりです。

  • 採用の予算を集める必要がない
  • 浮いた資金を広告費や人件費、職場環境の改善などに活用できる

採用につなげるためには、本記事で紹介した方法や事例を参考に、ポイントを押さえることが重要です。ただし、それでも応募が集まらない場合やすぐに人材が必要な場合は、有料の求人媒体の利用を検討することもおすすめです。自社の状況や予算に適した方法で採用活動に取り組みましょう。

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Bizリジョブ編集部
Bizリジョブ編集部では、人材・採用、店舗運営、経営、美容・ヘルスケア業界などで経験があるメンバーで構成されています。 美容・ヘルスケア業界の経営者・オーナー様にとって、リジョブだからこそ集められる価値ある情報をわかりやすくお届けします。