素肌のケアや専門性ニーズの高まりから、近年人気を集めているフットケアサロン。資格がなくても施術可能で、開業にかかる初期費用も少ないなど、参入しやすい点も注目が集まっている理由です。
本記事ではフットケアサロン開業にかかる資金や、サロン運営を成功させるポイントを解説します。また開業で有利になるフットケアの資格も複数紹介しているので、資格取得を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
フットケアとは?
フットケアとは足や爪のケアやトラブルの予防など、足に関わるケアのことです。具体的には角質ケア、巻き爪改善や予防、魚の目ケアが挙げられます。
在宅医療マッサージ株式会社の調査では、現役医師の約6割が「定期的な足のケアが必要」と回答しました。
▼身体の中で特に定期的なケアが必要だと思う部位(上位3つまで/n=1,027)
足は重力によってむくみが生じやすい部分です。体全体を支える箇所であるため、常に負荷がかかっています。
足に不調をきたすと、体全体にも悪影響を与えるといわれており、フットケアは美容だけでなく健康的観点からも重要だと考えられています。
フットケアサロンのニーズと動向
リラクゼーションサロンやネイルサロンでも顧客ニーズに合わせて、フットケアメニューを取り扱うサロンが増えています。
いきなりジェルにトライするのはちょっと…という既存のお客様でもケアだったら、と受け入れてくださって、今ではフットケアなど、単体のご予約をいただけるまでになりました
引用:モアリジョブ|REKO(レーコ)美容室(京都ホテルオークラ内)ネイリスト 新井和美さん
また昨今はヘアケアやスキンケアなど「ケア」を重視する傾向です。フットにおいても清潔さと見た目の改善のために、ケアが重要との考えは高まりつつあります。
さらに高齢化が進む日本では在宅ケアにおいて、足の乾燥やむくみ、爪の異常などフットケアに関する課題が浮き彫りになっています。(参考:日本フットケア・足病医学会誌 5)
▼在宅でフットの治療やケアを行う際の症状別困難度(n=878)
同調査によると、現状では看護師や医師がフットケアを担っており、乾燥や浮腫(むくみ)、爪の異常といった緊急性の低いものまでケアが行き届いていません。
高齢化が進むこれからの日本において、フットケアはますます重要性とニーズが高まると予想されます。
フットケアサロン開業までの流れ
フットケアサロンの開業は主に7つのステップに分かれます。事業規模や営業形態によって異なるため、自身の開業スタイルに合わせて準備を進めてください。
なお、フットケアサロン開業にかかる資金については、後ほど詳しく解説します。
事業計画書の作成
事業計画書は事業の実現性や返済能力を示す指標となるもので、金融機関から資金借入をする際の必要書類です。
「創業動機・目的」「職歴・事業実績」「取扱商品・サービス」「(自社商品やサービスの)セールスポイント」「取引先」などを記載します。
事業計画の内容に無理がないか、現実性があるかを客観的に確認できるため、借入をしない場合でも作成することをおすすめします。
以下のホワイトペーパーで、採用費や採用の損益分岐点までの期間を解説しています。セラピスト採用を検討している方は参考にしてください。(ダウンロード無料です)
資金調達
事業計画書が作成できたら、開業に必要な資金を用意しましょう。
開業に必要な資金の主な調達方法には、金融機関からの借入、自己資金、配偶者や親など家族・親族からの借入が挙げられます。
日本政策金融公庫の調査によると、開業した人の約6割が開業時に資金繰りで苦労した経験があると回答しています。
▼開業時に苦労したこと(左:2022年度 n=1,083・中央:2023年度 n=1,766・右:2024年度 n=1,943/3つまでの複数回答)
※日本政策金融公庫の「2024年度新規開業実態調査」から一部抜粋
開業直後は顧客が少なくキャッシュフローも不安定であるため、資金繰りに苦労する方が多い傾向です。
日本政策金融公庫は女性・若者・シニアの創業や、廃業歴があり創業に再チャレンジする方に向けた資金支援制度「新規開業・スタートアップ支援資金」を用意しています。条件に該当すれば、通常より有利な条件で借入が可能です。
開業を検討していて資金に余裕がない方は、支援制度の活用を検討しましょう。
支援制度の詳細はこちら
フットケア開業後に活用できる補助金については、下記の記事を参考にしてください。
開業に必要な資金がわからない方は、以下の記事もあわせてお読みください。
物件確保
店舗を借りてフットケアサロンを開業する場合、物件の確保が必要です。
テナントを借りて開業するなら、内装工事等が必要になるため、早めに物件を決める必要があります。工事期間を逆算し、間に合うように契約を進めましょう。
フットケアサロンは美容室や飲食店のように排水設備を新たに設ける必要がないため、住居用マンションの一室でも開業できます。特段のこだわりがない場合は内装工事も必要なく、初期費用も抑えられます。
なお、物件を決める際はコンセプトや顧客ターゲットにマッチする場所であるかの確認を忘れないようにしてください。
コンセプトや顧客ターゲットからずれた物件を選んでしまうと、開業後の集客に苦戦する可能性が高くなるので注意しましょう。
内装工事や備品・消耗品の購入
物件が決まったら内装工事を依頼し、並行して備品や消耗品の購入を行います。
フットケアサロンの内装工事は壁紙やフローリング張替えなど、簡易な工事であることが多く、早ければ2週間〜1カ月程度で終わります。ただ、希望するクロスや床材の調達、工事を行う職人の手配に時間を要する場合があるため、早めの手配をおすすめします。
フットケア開業時に準備すべき、主な備品や消耗品は以下の通りです。
|
備品 |
消耗品 |
|
|
上記はフットケアサロンで必要となる、基本の備品や消耗品です。
自店のメニューに応じて追加して準備してください。またパラフィンパックやホットストーンなど、顧客満足度アップにつながるものをそろえることで、他店との差別化を図れます。
初期費用を抑えたい方は、中古備品の購入を検討しましょう。
人材採用・研修
自身は経営に徹しセラピストに現場を任せたいと考えている人は、早期に人材採用を進めてください。
リジョブの調査によると、約3割の企業(※)で最初の応募が来るまでに1カ月以上の時間を要しています。
▼掲載から応募までに要した時間
美容やヘルスケアといった専門職は専門的な知識や経験を要するため、応募母数自体が他の一般業種と比べて少ないことが理由です。
さらに応募から選考、採用まで約1カ月、応募者が在職中であれば退職後の採用となるため、さらに時間を要する場合もあります。また、採用後は自社のマニュアルに合わせた研修を実施する時間の確保も必要です。
準備不足の状態でオープンの日を迎えないよう、フットケアサロンの開業が決まった時点で、なるべく早く採用活動を開始しましょう。
応募者を惹きつける魅力的な求人広告の作成方法は、以下のホワイトペーパーで解説しています。(ダウンロード無料)
※美容師・アイ・エステ・ネイル・リラクゼーション・治療・ヨガ・フィットネスの平均/リジョブにて2020年に契約した企業の実績
SNSやチラシなどでオープン告知
出店場所と提供するサービスがある程度決まったら、SNSやチラシなどでオープン告知しましょう。
SNSやチラシによる効果が出るまでには一定の期間を要します。
また日本政策金融公庫の調査によると、開業した3人に1人が「外観や看板の視認性に問題があった」との回答からも、開業して認知されるのが容易ではないことがわかります。
▼開業時に注意しておけばよかったと感じること(n=85/複数回答)
フットケアサロン経営を早く軌道に乗せるには、まずサロンの存在を顧客に認知してもらうことが何より大切です。
一刻も早く認知してもらえるように、たとえ詳細が決まっていない場合でも、まずはオープン告知をしましょう。詳細は決まり次第、順次開示していけば問題ありません。
税務署へ開業届を提出
フットケアサロンを開業したら1カ月以内に、税務署へ開業届を提出しましょう。
開業届を出さなくても罰則はありませんが「補助金や助成金の申請ができない」「青色申告ができず特別控除を受けられない」など金銭的な不利が生じます。
開業届の手続きは税務署に出向く必要はなく、e-taxで完了できます。費用もかかりません。
上記のほかにも開業届の提出によって、以下のようなメリットを享受できます。
- 屋号で銀行口座を作成できる
- 個人事業主の証明になる
- 小規模共済に加入できる
なお、e-taxではなく税務署の窓口へ書面を提出する場合は、本人確認書類の提示もしくは写しの添付が必要です。
開業届の提出はこちらから
フットケアサロン開業に必要な資金
フットケアサロンの開業に必要な資金は、営業形態によって異なります。主な営業形態3つを例に、開業に必要な資金を解説します。
開業後にかかる運転資金など店舗経営にかかる費用の詳細は、以下の記事で解説しています。合わせてお読みください。
自宅サロンの場合
自宅の一室を改装してフットケアサロンを開業する場合に必要な資金は、約85〜110万円です。
敷金や礼金、保証金、家賃といった物件取得にかかる費用が不要のため、少ない初期費用で開業できます。
|
項目 |
費用 |
|
物件取得費 |
0円 |
|
内・外装費 |
約30~50万円 |
|
設備費(消耗品費・備品費含む) |
約45~50万円 |
|
その他(仕入れ費・販促費など) |
約10万円 |
|
合計 |
約85~110万円 |
上記はリクライニングチェアや家具にこだわるなど、備品類に少し費用をかけることを想定した試算です。
また固定費を抑え、プライベートサロンの特色を出すためにSNS運用は外注せず、自身による運用を想定しています。
賃貸物件の場合
賃貸物件を契約してフットケアサロンを開業する場合の開業資金は、約470〜530万円です。
物件取得費がかかる他、床面積が広くなる分内・外装費も高くなります。またセラピストを採用する場合、求人掲載費も必要です。
|
項目 |
費用 |
|
物件取得費 ※1 |
約100万円 |
|
内・外装費 ※2 |
約150~200万円 |
|
設備費(消耗品費・備品費含む) |
約85~95万円 |
|
その他(仕入れ費・販促費など) |
約10万円 |
|
求人掲載費 |
約25万円 ※3 |
|
合計 |
約470~530万円 |
※1 家賃10万円とし、保証金、礼金、前家賃などで10カ月分を想定
※2 物件10坪を想定
※3 セラピスト3名採用の場合。リジョブの採用単価事例を参考に算出(採用単価の相場についての詳細はこちら)
物件取得費や求人掲載費がかかる分、リクライニングチェアやワゴンなどの備品類はプライベートサロンより安価なものを選択し、初期費用を調整した試算です。
フランチャイズの場合
フランチャイズに加盟してフットケアサロンを開業する場合の開業資金は、約130〜420万円です。
なお、フランチャイズ加盟の条件は運営会社によって異なります。
以下のように物件取得費や内・外装費まで初期費用に含まれている場合と、物件取得費や内・外装費は別途自己負担の場合とがあります。
後者の場合、フランチャイズ本社への支払額は少なくて済みます。物件をもっている場合や内・外装費を抑える工夫ができる人は、物件取得費や内・外装費は初期費に含まれていないほうがよいでしょう。
|
項目 |
費用 |
|
加盟初期費等※ |
約130~420万円 |
|
物件取得費 |
0円(加盟初期費に含む) |
|
内・外装費 |
0円(加盟初期費に含む) |
|
設備費(消耗品費・備品費含む) |
0円(加盟初期費に含む) |
|
その他(販促費・保険等) |
0円 |
|
合計 |
約130~420万円 |
※参考:フスフレーゲ 加盟店募集
フランチャイズへの加盟で、メニューや経営方針が定められている場合、自由なサロン経営ができない可能性がある一方で、研修などさまざまな支援を受けられます。
開業が初めての方は経営戦略などを学べる可能性もあるため、開業に不安を覚えている方はフランチャイズを検討してみましょう。
フットケア看護師が開業するなら、訪問型もおすすめ!
看護師が開業するならフットケアサロンへ出向けない方を対象とした、訪問型フットケアサロンの開業もおすすめです。
冒頭で解説したように、フットケアは医療面から見ても重要と考える一方で、訪問ケアの場面ではサポートが行き届いていないのが現状です。
ニーズとマッチするうえ、看護師がもつ医療に関する専門的な知識とケアは高い信頼性につながります。
訪問して施術を行うため、家賃や光熱費、リクライニングチェアも不要で、初期費用を抑えられるメリットもあります。
医療従事者としての知識や経験を活かしたフットケアの提供や、医療現場との連携など、一般的なフットケアサロンとの差別化を図れます。
フットケアサロン開業を成功させるポイント
フットケアサロンは比較的少ない初期費用で開業できるため、参入しやすいビジネスです。
しかし、成功を収めるには開業準備の段階から開業後に至るまで、いくつかの注意点があります。
現在フットケアサロンの開業準備中の方や開業を検討している方は、参考にしてください。
初期費用を抑える
フットケアサロンの経営が軌道に乗るまでには、ある程度の期間を要します。
軌道に乗るまで生き長らえるには、初期費用を抑えて手元に資金を残しておくことが大切です。
初期費用を抑えるための一例を紹介します。
- 備品類はなるべく中古品を購入する
- 家賃が低いところを選び、物件取得費にかかる費用を抑える
- 取り扱うメニューや商品を厳選する
- 内装や外装はできる範囲でDIYする
家具などの備品類や内・外装は、こだわればキリがありません。顧客をお迎えするため清潔感は必要ですが、お洒落さはある程度にとどめ、内装や外装はできる限り自身で行うことで支出を抑えられます。
また取り扱うメニューや商品が多くなれば、その分必要な仕入れも増え、支出が多くなります。メニューや商品を厳選すれば必要な仕入れが最小限で済むうえ、スタッフの研修時間の短縮にもつながります。
コンセプトを明確にする
フットケアサロンを成功させるには、コンセプトの明確化が不可欠です。他店との差別化が図れ、自社の強みをアピールできます。
コンセプトとは事業全体の方向性を示すもので、基本的な考えや概念を指します。商品やサービスを通して顧客に何を提供するのか・したいのかを明らかにするものです。
フットケアサロンの場合、以下のようなコンセプトが一例として考えられます。
- 自然由来の素材のみを使ったフットケアサロン
- ドイツの最先端の技術を取り入れたフットケアメニューが充実
- 貴重な空き時間を有効利用!予約なしで利用可能なフットケアサロン
1番は自然派志向や敏感な肌の人、2番は美意識の高い人、3番は時間に余裕のない忙しい人をターゲットにしたコンセプトです。
フットケアサロンの開業を決めたらターゲットを絞り、狙うターゲット層にあった明確なコンセプトを立てましょう。
自店にあった集客を継続的に行う
どんなに評判の良いサロンでも、引っ越しや転職などを理由に一定数の失客は否めません。そのため集客は継続的に行う必要があります。
集客を行う際に忘れてはならないのが、「自店にあった集客方法の選択」です。
NTTドコモモバイル研究所の調査によると、生活情報を得るためのツールは年代によって大きく異なることがわかりました。
▼【年代別】生活情報を得ているメディア(n=6,305/複数回答)
全年代でオンラインツールの活用が見られますが、10代〜30代ではSNSを、40代〜70代ではWebサイトもしくはアプリを使用している割合が多い結果となっています。
一度認知されても多くの情報にまぎれ、忙しい日々の中で忘れられてしまいます。自店のターゲット層にあった販促ツールを活用し、定期的なアプローチを続けることが大切です。
メニューを充実させる
サロン経営が軌道に乗ってきたら、取り扱うメニューを増やすことも検討しましょう。
メニューを充実させるメリットは主に以下の3つです。
- 飽きさせない
- 一カ所でフットに関わるケアがまとめてできる
- 多くの悩みに対応できる
ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、20代の5人に1人、40代と50代の6人に1人がとくに明確な理由なく「お店を変えようと思った」と回答しています。
同じサロンにずっと通っていると定番メニューだけでは物足りなくなったり、変化が欲しくなったりする可能性があります。
また人によって、角質ケアや魚のケア、巻き爪ケア、リフレクソロジーなど、足にまつわる悩みはさまざまです。フット関連のメニューを増やすことで、さまざまニーズに応えられるようになります。
プライベートサロン「nail studio one」ではケアメニューを取り入れ、ネイル利用以外の顧客を増やしています。
―ケアメニューにも定評があるとのことですが。
「(中略)お客様からは“色を塗っていないのに、お手入れだけで手元がキレイ”だと喜びの声をいただいています」
―ハンドだけではなくフットケアにも使われていますね。
「はい。足はセルフケアが難しく、トラブルが多いパーツです。不要な角質を取り除くと、スッキリさっぱりするので、体験されるとフットケアのみでリピートくださるお客様も多いですね」
引用:モアリジョブ|プライベートサロン「nail studio one」SpaRitual (スパリチュアル)エデュケーター 佐藤芳子 さん
足裏は本来見られたくない部分です。顧客から信頼を得られれば、フット関連のケアは全部任せたいと思ってもらえるようになります。
顧客のニーズに対応できるよう、メニューを拡充していきましょう。
フットケアサロンの開業時に取っておきたい資格
フットケアの施術や開業に資格は不要です。しかし資格を取得すればフットに関わる知識や技術を高められるうえ、顧客からの信用も高まります。
フットマイスター
フットマイスターとは、一般社団法人インターナショナルフットマイスター協会が提供する認定資格です。
20年以上の実績をもつ講師陣から巻き爪や魚の目、むくみ、冷え性など、足のトラブルを改善するために必要な知識とフットケアに必要な技術を学べます。
フットマイスターコースはフットケアリーダーから初級、中級、上級(インストラクター)と4つのステップに分かれており、中級合格でフットマイスターの称号を得られます。
各コースごとに受験料が定められていますが、全コース受験する方向けのお得な割引もあります。
公式サイト
フットケア指導士
フットケア指導士とは、一般社団法人日本フットケア・足病医学会による国家資格保持者(※)向けの認定資格です。
協会が主催する指導士セミナーを受講後、認定試験に合格すればフットケア指導士の認定を受けられます。
なおセミナー受講には同協会の会員になることが必要です。またフットケア指導士認定後も5年ごとの単位履修と更新審査があるため、知識と技術をアップデートできます。
セミナーの受講料、受験料は各1万円です。
※医師、看護師、准看護師、薬剤師、栄養士、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、技師装具士、臨床検査技師、臨床工学技士
公式サイト
https://jfcpm.org/footcare_instructor/
【看護師対象】医療フットケアスペシャリスト
医療フットケアスペシャリストは一般社団法人日本トータルフットマネジメント協会による、医師・看護師・准看護師を対象とした認定資格です。
約3カ月(全9日間)で医療や介護の現場で役立つフットケアを、医療や介護の視点で学べます。
受講料は約47万円で、別途教材費(約30万円)が必要です。
医療フットケアスペシャリストは助成金の対象です。10時間以上のコースを受講の場合、資格取得にかかる経費や資格取得期間中の賃金の助成を受けられます(※事業規模やコースによって異なる)。
人材開発支援助成金の詳細はこちらをご覧ください。
公式サイト
医療フットケアスペシャリスト資格コース | スクールオブペディ
福祉爪ケア専門士®
福祉爪ケア専門士🄬は一般社団法人福祉爪ケア普及協会が認定する、高齢者の爪ケアに特化した民間資格です。
実技中心の資格講座なので、学んだ翌日から現場で使えます。3級と2級は1日で修了できる短期集中講座のため、資格取得に多くの時間を費やせない方に向いています。
3級から段階的に学べて、1級取得後は認定講師の資格にもチャレンジできます。
受講料は講座や級によって異なるため、公式サイトで確認してください。
公式サイト
【ドイツ式フットケア】フスフレーゲ
フスフレーゲはドイツ語でフットケアを意味するもので、ドイツ式のフットケアを指します。
フスフレーゲの資格は4つのステージに分かれています。フスフレーガーの認定証を得るためには基礎のプロセミナーコースを修了したのち(※)、専門実技コースステップⅠのコースの受講(10日間)が必要です。
※医師や看護師など国家資格保持者は免除
上級コースの専門実技コースステップⅡの修了者はドイツの提携校で学ぶ「フスフレーゲマスターコース」を受講でき、修了後にはFSIマスターフスフレーガー認定証を得られます。
受講料はコースによって異なるため、公式サイトで確認してください。
公式サイト
フスフレーゲコース案内・カリキュラム|ドイツ式フットケア Fusspflege
フットケア開業の成功には優秀な人材採用が鍵となる!
フットケアサロンを成功させるには、コンセプトの明確化や継続的な集客が欠かせません。
同時に成功の鍵となるのが、優秀な人材の採用です。
フットケアの知識や技術をもつ人材を採用できれば、開業後の即戦力になります。またフットケアのインストラクター免許を保持していれば、内部でフットケア研修を進められるため、研修費にかかる経費を削減できます。
私が教えた内容を、スタッフが文章にまとめてくれるようになったんです。続けていくうちにバラバラ話していたことが体系的にまとまり、1冊の教科書が完成していたんです。
(中略)教科書はたびたびアップデートし、先輩が後輩に教えるという流れもできて、それ以降スタッフが定着するようになりました。
引用:モアリジョブ|ドイツ式フットケアサロン フットブルー オーナー 西谷裕子
優秀な人材を採用するには能力にあった給与の提示や、求職者が働きたいと思う労働環境の整備が不可欠です。
リジョブでは求職者が求める年代別給与や、求職時に検索されるキーワードなど人材採用に役立つ情報を公開しています。
フットケアサロンを成功に導いてくれる、優秀な人材採用をしたいと考えている採用担当の方はぜひご覧ください。
求職者の目に留まる求人広告の書き方は、以下のホワイトペーパーで紹介しています。
まとめ
本記事を総括すると、次のとおりです。
- フットケアは美容面だけでなく、医療・健康の観点からもニーズが高まっている
- 看護師などの国家資格は、一般的なフットケアサロンとの差別化を図れる
- 開業を成功するにはコンセプトを明確にし、自店の顧客ターゲットに合った継続的な集客を行う
- 人材採用もフットケアサロンの成功を左右する重要な要素となる
フットケアサロンは少ない初期費用で開業できるため、開業初心者でもチャレンジしやすい業種です。
参入しやすい業種だからこそ、成功するには他店との差別化が重要になります。自店の強みやコンセプトを明確にし、顧客から選んでもらえるサロン作りを意識しましょう。
- 執筆者情報
- 田中 久美(Tanaka Kumi)